2016年2月7日日曜日

土曜ドラマ「逃げる女」の感想:危ない道連れ~あなたしかいない

鎌田敏夫のオリジナル脚本が面白い!

無実の罪で8年間刑務所で暮らした梨江子(水野美紀)は、冤罪だったことが判明して

出所。嘘の証言をして自分を陥れた親友あずみ(田畑智子)を探す旅に出る。たまたま

出会った美緒(仲里依紗)は何故かずっと梨江子の後を付いてきて…最初は鬱陶しく

思っていた梨江子だが、何度も美緒に助けられる内に大切な存在に変化していくが、

美緒は既に3人の人間を殺した殺人犯だった。


今夜は美緒の過去が判明。実の親から酷い暴力を受けて育った美緒…殺人事件を追って

美緒の過去に辿り着いた安藤刑事(賀来賢人)が、「刑事って仕事が嫌になりました。って

いうか人間が嫌になりました。」と言うくらい。強盗が両親を殺害した直後に帰宅した高1の

美緒は、血まみれの二人を見て笑いを浮かべそのまま行方不明になっていた。警察は

強盗が娘も殺したと疑っていた。15歳からたった一人でどうやって生きてきたのだろう。


梨江子を無実の罪に追い込んだ佐久間刑事(遠藤憲一)も、梨江子への贖罪の気持ちと

逃げた奥さんに対して、自分に落ち度があったのではという罪の意識を抱えている。

彼の「時として人間は相手が自分と同じルールで生きていると思い込んでしまう。人は

それぞれ違うルールで生きているんだということをつい忘れてしまう。人を信じるという

のは、相手が同じルールで生きているのを期待する空しい希望なのかもしれない。」と

いう台詞が心に刺さった。


梨江子もある意味人として欠落していたようで、妹からは「人から好かれることはあっても

自分から人を好きになったりしない」と言われ、同僚からは「上昇志向が強かった。彼女を

慕うあずみや殺害された児童の淋しさにもう少し付き合ってやっていたら、あんなことには

ならなかっただろう」と言われる。そして今初めて淋しさというものを肌で感じていると。


それにしても再会した直後にあずみが死んでいたとは (@_@;) あずみの口から何故

嘘の証言をしたのか聞けないということか…。あずみを殺害したのは美緒なのか?

次回はいよいよ最終回。梨江子の旅の結末が楽しみ。



2016年2月6日土曜日

ドラマ「わたしを離さないで」第4話の感想:今夜第2章!!開かれた扉…新たな恋は希望か絶望か

第2章は人間ドラマ、綾瀬はるか・三浦春馬・水川あさみ3人の演技が光る!


自分の体の一部を他人に提供する為に作られ、世間から隔離された施設で育った

3人の運命を描いたヒューマンドラマ。全寮制の学園を卒業し、3年間の猶予という

自由を与えられ、同じコテージで新しい生活をスタートするところから第2章がスタート。




自分が優位でないと気が済まない美和(水川あさみ)は、恭子(綾瀬はるか)が好意を

寄せている友彦(三浦春馬)を彼氏にしてしまう。友彦は多分軽度の障害があるようで、

本当は恭子が好きなのに、自分でもわからない内にそういうことになってしまった感じ。

3人が入ったコテージは、限られた自由な時間をセックスにふける人ばかり…多分不安を

人と肉体的に触れ合うことで忘れようとしているのだと思う (:_;)




コテージには別の学園の卒業生もいて、そんなに多くの「提供者」がいることにびっくり!

他人(ひと)が生きていく為に淘汰されていく存在…だから龍子先生(伊藤歩)が生徒達に

「家畜」と同じと言ったのか (>_<)




寮で同室だった真実(中井ノエミ)が選んだコテージは、自分達の運命を変えようとする

人がたくさん居て、与えられた運命を諦めてただ不安を紛らわすのではなく、前向きに

色んなことを経験することに時間を費やしている。

自分がもしその立場だったら、どちらを選択するのか?

暗く重いテーマだけど、運命をどう切り開いていくのか、生き方を問うドラマだと思う。


ドラマの良いところは、あり得ない人生を疑似体験?できること。考えもしなかったことを

考えるきっかけになるので、脳科学的にも良いのでは…(^^ゞ


第2章から人間ドラマが始ったので、森下佳子の脚本がいよいよ本領発揮すると思う。

絶対に観ておいた方がいい作品になると私は思ってます (^^)v








2016年2月5日金曜日

ドラマ「わたしを離さないで」第3話の感想:初恋の行方は…閉ざされた未来に見た夢

水川あさみの演技が素晴らしい!

他人に身体の一部を提供する為に、世間から隔離された施設で育てられた3人の運命を

描いたイシグロカズオ原作のドラマ。子どもから大人に成長して、いよいよ愛憎劇に突入。

卒業して施設を出たら、3年後から「介護人」「提供」そして「死」が待っている…(;_;)


そんな子供達に愛情を抱くと、龍子先生(伊藤歩)のように良心の呵責から壊れてしまう。

そう考えると校長(麻生祐未)と次郎先生(甲本雅裕)はすごい。氷のような校長と

わざとらしいくらいハイテンションの次郎…ベテラン俳優の演技が光っている。


壊れた龍子が生徒達に真実を叫ぶ「一生の内に何度か提供する義務があるのではなく、

提供して一生を終える提供者にしかなれないように管理されている。早ければ10代で

すっからかん。だから夢なんて持っても無駄なの。あなた達はただ壊れたところを

取り替える為だけの道具。家畜と同じなの!」…そんな過酷だったなんて (@_@。


自分が一番でいつも注目されていたい美和(水川あさみ)。そんな美和に何故か

気を遣い、盛り上げ役に徹する恭子。次郎に失恋した美和は、恭子が好きな友彦(三浦

春馬)を誘惑して付き合うことになるが、友彦は少し障害があるようで、付き合うという

意味をわかっていない (>_<)

施設を出てから同じコテージで暮らすことに決めた3人の愛憎劇が今夜から始まる。

水川あさみのしたたかな演技が目を引く。それと三浦春馬の演技力。

今後は美和に翻弄される綾瀬はるかの演技にも注目 (o^^o)


今回のラストで、靴に発信機が仕掛けられていて、どこにも逃げられない仕組みに

気付いた真実。そして真実からそれを教えられた恭子(綾瀬はるか)は、運命を変える道を

選ぶのだろうか?

100万部を超えるベストセラーをあの森下佳子が書き下ろすので、感動作になることは

間違いないと思う(^_^)v







2016年2月4日木曜日

感想「ナオミとカナコ」第3話感想:これって運命だね…今動き出す完全犯罪

ナオミ(広末涼子)の完全犯罪シナリオの全容がいよいよ明らかに!


大学時代の親友のカナコ(内田有紀)が夫・達郎(佐藤隆太)からDVを受けていることを

知ったナオミは、達郎の殺害計画をたてる…絶対に捕まらない方法とは、銀行員の達郎が

ナオミの顧客で認知症の富司純子の口座からお金を横領し、海外へ逃亡するという

ストーリー。李社長の元に居た達郎に瓜二つの不法入国の中国人・林(佐藤隆太・二役)

に達郎のパスポートで出国してもらう為、サインの練習をしてもらったり、達郎を埋める穴を

二人で掘ったりと準備を進めていくのだが、少しづつほころびが出てきてドキドキ (*_*;


犯人側の視点からのドラマは少なく、犯罪を犯すことになった背景や犯行後の生活など

ドキドキ感いっぱいの展開は、ちょっとした刺激を与えてくれる。ハラハラドキドキ感を

求める方にはお勧めのドラマである。

カナコの「自分らしく生きたい。普通の生活取り戻したい!」というセリフに

普通でいることって、実は有難いことなんだなってあらためて思った。


今回はカナコ役の内田有紀さんに注目。

秋ドラマ「偽装の夫婦」でもDV夫に足をダメにされ離婚したちょっと暗い母親役を

演じていたけど…実生活でも元夫の吉岡秀隆からDVを受けたとの噂があったっけ。

無いとは思うけど、もし噂が本当なら辛くないかな…

「最後から二番目の恋」の不思議キャラ・万里子や、「ドクターX」での凄腕の麻酔医など

たくさんのキャラクターを演じ分けることが出来る素敵な女優さんなので、自由を手に

入れてからのカナコの変化も楽しみ


そして今夜はいよいよ犯行決行!今からドキドキするわ~








2016年2月3日水曜日

「お義父さんと呼ばせて」の感想:第3話 お義父さん、あなたの挑戦受けて立ちます!

激突!カレVSお父さん、今回は体力バトル?

23歳の娘が、ある日結婚相手として連れて来た男性が何と自分と同い年のおっさん

だった!というところから、おっさん同士の仁義なき戦いが始まる林宏司脚本のコメディ。

美蘭(蓮佛美沙子)の彼の大道寺保(遠藤憲一)は、美蘭の父(渡部篤郎)から年収や

年齢のことで結婚を反対されている…何とか認めてもらおうと奮闘する姿が面白い (o^^o)


父は、偶然撮影した保の裸踊りの動画を家族に見せて回り、反対派に引き込もうと

するが、特に賛同も得られず、何か家族から相手にされていない感じ (^_^;) 

裸踊りを見た妹からは、「安月給のサラリーマン、顔怖いし、体シワシワだし」と言われるし、

兄からは「あの踊りはコンプライアンスに触れるからマズイと思う」とアドバイスをもらうが、

美蘭には何のことかわからず、スポーツジムでの一緒のダンスを思い出し、(・・?

林宏司の脚本のこういう勘違いシーンが、本当に面白い!大好き!


毎度お馴染み父の秘書(中村アン)が笑わせてくれる (^◇^)

美蘭に「おじさんと付き合ったことないから聞きたいんだけど、加齢臭とかどうなの?

肌もカサカサしてくるし、お尻のお肉もだら~としてくるし、甘えん坊になったり、

急に赤ちゃん言葉使ってきたり…」 「絶対おじさんと付き合ったことありますよね!」


そして美蘭の母(和久井映見)には名前を覚えてもらえず、前回は陰陽師さん、

今回は大惨事さん、「大道寺です」 ホント笑える~(≧◇≦)


それから次回から大活躍しそうな美蘭を大好きな砂清水誠(山崎育三郎)。

キャラが濃すぎる (^_^;) 美蘭の誕生日に胡蝶蘭を「愛しい君へ」と送ってきたのを見た

兄が「キャバクラの開店祝いみたいだ」と冷めた顔でひとこと。


老人ホームでよそのおばあちゃんにちょっかいを出して追い出されたおじいちゃんも

飄々としていて面白い。

林ワールドというのだろうか、とにかく登場人物のキャラがたっていて魅力的。


スポーツジムで体力勝負を申し込んだ父に、ことごとく負けてしまう保。

渡部篤郎は鍛え抜いているのか、身体もかっこいい。でも遠藤憲一は痩せ過ぎというか

スルメみたいで…お願い、脱がないで!と「民王」の時から思っていた (>_<)

その裸もかなりネタにされている感がある。


幸せにする自信がないという保に、美蘭が「誰が幸せにして欲しいなんて頼んだ?

幸せって誰かにしてもらうものなの?自分で幸せになるんでしょ?私は自分で幸せに

なるよ、その為に保ちゃんを選んでるんでしょ!仕事も友達も私が私で幸せに

なりたいから選んでるんだよ。」って、美蘭の言うとおりだ。幸せは自分で掴むもの。

大爆笑の中に、スッキリした気分にさせてくれる感動のエッセンスも含まれている

林宏司の作品って大好きです。

とにかく笑いたい方、スッキリしたい方、是非観て下さいね♪



2016年2月2日火曜日

「いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう」の感想:第3話 突然のキス…一番幸せな日

今回も切なくて…木穂のメール、泣けた(T_T)

それぞれに辛い過去を背負いながら、上京して前向きに生きようとする主人公の

音(有村架純)と練(高良健吾)。二人を取り巻く練の彼女?の木穂子(高畑充希)、

御曹司の朝陽(西島隆弘)、蓮の幼馴染の小夏(森川葵)、悪友の晴太(坂口健太郎)、

6人の思いが複雑に絡み合いながら展開していく正統派ラブストーリー。前回のラストで

やっと音と練が再会出来たのだけど…


今回は木穂子と朝陽の秘密が明らかに。都会的でキャリアウーマンだと思っていた

木穂子は練の前で理想の自分を演じていただけ。実は地味な事務員で、不倫して

自殺未遂をしたところを練に助けられたのだった。本当の自分で練と向き合おうとして、

不倫相手に怪我をさせられてしまう。練への告白メール、その文面が切なかった。

御曹司でただのチャラ男だと思っていた朝陽も、実は愛人の子どもで、父親に無視される

シーンの表情が、彼の淋しさを痛いくらいに物語っていた。ニッシーの演技にキュン。


そんな若者たちの5年間という長い物語を、連ドラだから出来る時間を使って、丁寧に

描いていくドラマだとか…「人を好きになる瞬間」「その想いが叶わなかった時の痛み」

「時とともに訪れる心変わり」そしてやがて訪れてしまうかもしれない「恋の終わり」を

あの「東京ラブストーリー」で泣かせてくれた坂元裕二が手掛けるので、切なくて

胸の奥がキュンと痛くなる、そんな物語に浸りたい方にお勧めです。

これからどんどん面白くなっていく予感がする (#^.^#)






2016年2月1日月曜日

「家族ノカタチ」3話感想 亡き母からオヤジと息子へ最後の贈り物

上京してお一人様を満喫している大介(香取慎吾)と葉菜子(上野樹里)は同じマンションの住人。偶然にも時を同じくして親が転がり込んでくるところから、ご近所付き合いが始まり…

こじらせ男子の大介が毎回少しづつ変化していく姿が面白い (o^^o)
このドラマは人との関わり方が学べます♪

大介の父・陽三(西田敏行)も妻を亡くすまでは一人が好きで、子育てもすべて奥さん任せ。大介には父との思い出が殆ど無いようだ。そんな父が再婚して中学生の男の子・浩太を連れて居候することになったのだが、母をもっと大事にして欲しかった大介には、陽三の変貌ぶりが面白くない。わかるな〜。

実は陽三は妻が急死した後、妻からの手紙を見つけ、努力して今の自分を変えたのだった。そこには「年をとったら今までみたいに何でも一人でってわけにはいかないの。昔の友達に連絡して。一人より二人、二人より三人。あなたと大介のおかげでとても幸せだった。」と書いてあったのだ。泣ける(;_;)
その手紙を見せられた大介は、「人の人生を幸せなのかなんて勘ぐること自体、傲慢なことなんだろう。」と悟る。本当にその通りだな。色んなことに気付かせてくれるドラマである。

どうやら西田敏行が毎回アドリブをかますらしく、どれがアドリブか探すのも面白いかも(o^^o) 
今回はきっと大介と葉菜子に「焼きいもいかがですか〜、焼きいも!」と声をかけていたアレがそうなのでは?