2020年3月28日土曜日

「テセウスの船」最終回のあらすじと感想:過去を変えろ!黒幕との最後の対決

意外な結末にビックリ!!





平成元年に起きた『音臼小無差別殺人事件』

逮捕された元警察官・佐野文吾(鈴木亮平)は

死刑が確定した今も冤罪を訴えている。



文吾の次男・小野心(竹内涼真)は

31年間父を憎んで生きてきたが

なぜか事件が起きる前にタイムスリップ。



そこで父の無罪を知り真犯人を捜すが

真相を掴めないまま再び現代へ。

だが過去を変えたことにより

最悪の未来が待っていた…



そして真犯人を突きとめた心は

また事件前にタイムスリップ。

今度こそ事件を止めることが出来るのか?




真犯人の罠により連続殺人の容疑で

文吾は逮捕されてしまった。



文吾をよく思わない馬淵監察官(小藪千豊)は

みきおが犯人だという文吾の言葉を信じない。



文吾が監禁されていたという小屋も

テレビも無く、監禁の痕跡すら無かったのだ。





一方、心は和子(榮倉奈々)たちに

犯人が仕掛けた罠だと説明をしていた。

しかし家族の動揺は納まらない…



このままではいけないと森刑事(加治将樹)に

和子たちを監禁した人間が犯人だと訴えるが

相手にしてもらえない。



みきおの意識も戻ったから

文吾の動機もその内ハッキリするというのだ。



「医師の許可が出次第事情聴取をする。

そうすれば言い逃れ出来ない証言が出て来る」



森にはガッカリだ。

文吾が子どもを疑ったから?

大体、犯行を文書に残すアホな警官がいるか?

心の言う通り和子たちを監禁する理由が

文吾のどこにあるというのだ?





心はみきおから犯人を聞き出そうと

彼の病室へ向かうが

さつき(麻生祐未)が会わせてくれない。



毒を飲ませたのが誰なのか聞きたいと言っても

記憶を失っているから無理だという。



それでも病室のドアを叩き

みきおに呼びかける心。

さつきは彼の髪を掴みドアから引き剥がし


「子どもの未来を奪う奴は

死刑でも何でもなればいい!

二度とあの子に近づくな!」



騒ぎを聞いて警備員が駆けつける。



「廊下にいたのは心先生ですか?」


病室には石坂校長(笹野高史)が居た…


「どうかしてますよ。

この子は私が絶対に守る」


「あんな思いは

二度としたくないですからなー」



何があったのだろうか?





留置所にいる文吾に本が届く。

誰からの差し入れかは不明だと看守。

ページをめくる文吾の顔色が変わる…





面会日が決まったことを心に伝える和子。

文吾のことは信じているが

色々受け止めきれないでいるという。



「でも大丈夫。

一番大変なのはお父さんなんだから

元気づけてあげないと」



鈴(白鳥玉季)と慎吾(番家天嵩)は

文吾の為に描いた絵を和子に渡す。




だが…

面会室に現れた文吾の表情は険しく

自分が犯人だと言う。



「これ以上お前たちに言うことはない。

俺のことは忘れてくれ。

家族の縁も切る」



それだけ言うと席を立つ文吾。



「鈴と慎吾がお父さんにって、これ…」


和子の言葉に振り向きもせず


「お前らに父親はいない、

そう思えって言ってくれ」



部屋を出て行く文吾…




急に自白し

その後何も喋らないことに

森は疑問をもつが


「本当に佐野が犯人かどうかなんて

どうだっていい」


本人が自白し、証拠もあがり事件は解決。

警察の威信は保たれたと馬淵は言う。


唖然とする森…




面会室の外で待っていた鈴たちに

絵は渡せなかったと泣き出す和子。




家の前には再びマスコミが押し掛けていた。

文吾が自供したがまだ信じているのかと

和子にマイクを向けるが…



井沢(六平直政)と徳田(今野浩紀)が

「子ども達に手を出すんじゃねえ」と

消毒スプレーでマスコミを撃退。



そして子どもたちの為にも

文吾とは縁を切って

仙台の実家に帰った方がいいと和子に言う。




翌朝…和子が止めるのも聞かず

学校へ行く鈴と慎吾。



文吾のことをわかっているつもりだったが

家族だからこそ言えなかったこともあるのかと

疑心暗鬼の胸の内を心に話す和子…



文吾に限ってそんなことはないという

心の言葉も今は受け入れられなかった。




和子の実家からも戻って来るよう電話が入る。

そこへ担任に送られて帰宅する子ども達。

学校で喧嘩になったという。



学校側も困惑していると感じた和子は

仙台へ行こうと鈴たちに話すが…


「お母さんはお父さんのこと信じてないの?

私はこの間お父さんのこと疑っちゃって

すっごい後悔した。

お父さんが悪いことなんてする訳ないよ」



自分だって信じたいと答える和子。

でも文吾のワープロに犯人しか知らない筈の

日記が入っていたのはおかしいし

それに文吾自身が自分が犯人だと言っている。

学校に行ったらまたいじめられるから

もうここには居ない方がいいと話す。


「嫌だ!逃げたくない!」


ワープロの文字なんて誰が書いても同じだと。

文吾の下手くそな字で書いてあるなら仕方ないが

ワープロの文字で文吾を悪者に出来る訳がない。


「私はお父さんを信じたい!」


「俺も!だってお父さん正義の味方だもん!」


鈴の意見に賛成する慎吾。



文吾が書いた文字と聞いて

タイムカプセルに文吾が手紙を入れたことを

思い出す心。



みんなでタイムカプセルを掘り起こし

手紙を読む…

家族一人一人にあてた思いが綴られていた。



「やっぱりお父さんが

悪いことなんてするわけないよ」



鈴の言葉に大きく頷く和子。

そしてこの家で文吾を待つことに決める。





やはりみきおから真実を聞き出すしかないと

考えた心は再び彼の病室へ向かう。



だが、みきおが居なくなったと

さつきが半狂乱になって騒いでいた。



さつきが看護士と探しに出て行った隙に

病室に入った心は

ベッドの下に落ちている画用紙を見つけ

音臼小学校へ向かう。



明かりが点いている教室へ行くと

みきおが待っていた…



「遅いよ、心先生」



画用紙には『The End』という文字と

血の付いたナイフが描かれていた。

記憶を失ってはいなかったのだ。



共犯者は誰なのか問い詰めると


「そんなの自分で見つけなよ。

大事なお父さん、守りたいんでしょ。


僕には関係ないって言ってやろうと

思ってたんだけどさー

鈴ちゃん、いじめられてるんでしょ?


想像以上に低能だったなー

あのクソガキ達は。


僕はただヒーローになりたいだけだったのに

鈴ちゃんの。


作戦変更だ!」



転校したばかりの時毎日いじめれていたのを

鈴がいつも助けてくれた。

だからずっと鈴の傍で守ってあげる

正義の味方になると決めたのだという。



「そういうことだったのか…」



みきおがずっと鈴だけを追いかけてきたことに

気づく心。



「でも鈴ちゃんは

お父さんみたいな人が好きだって。

佐野文吾のことを正義の味方だって言う。

だから邪魔だったんだ。

鈴ちゃんのヒーローは一人でいい」



「まさかお前…そんな理由で

音臼小事件を起こそうとしたのか?」


「そう!」


無邪気に答えるみきお…



まず本番の為に千夏(湯本柚子)に薬を飲ませ

実験をした。


明音(あんな)は鈴をいじめたから

翼(竜星涼)にやらせてみたが

彼のドジのせいで死ななかった。


義男(仲本工事)は余り苦しまずに死んだと

自分の犯行について話し出す…



「とにかく僕だけが鈴ちゃんの

ヒーローになる完璧な計画だったんだー


でも作戦変更。

今鈴ちゃんが一番喜ぶのは

佐野文吾を無罪にしてあげることだよねー」


「どうするつもりだ?」


「結構考えたんだー

心先生にもたまには役に立ってもらうよ」



ポケットからボイスレコーダーを取り出す。

今までの会話を録音していたのだ。

そして反対のポケットから青酸カリを!



「未来の僕が言ってたやつ、ジ・エンドーー!」



青酸カリを飲むみきお (;゚Д゚)

慌てて駆け寄り瓶を取り上げる心。

だが、もがき苦しむみきお…




みきおは病院に運ばれ

心はレコーダーを持って警察へ。



「自白ってことでよろしいですよね?」


録音を聴いた森は馬淵に念を押す。


「ともあれ警察の威信は保たれたな」




釈放された文吾は心を抱き締める。

その様子を恨めしそうに陰から見ている馬淵…

冬彦さんのようで怪し過ぎる (-_-;)




家に戻った文吾は和子たちに土下座。

差し入れの本に犯人からのメッセージが

仕込まれていたことを話す。



〇で囲まれた文字をつなげると

『罪を認めろ、家族皆殺し』

となったのだ。



一瞬でも疑ってしまってごめんなさいと

今度は和子が土下座。



自分が悪いと頭を下げ続ける二人…

ようやく佐野家に笑顔が戻ってきた。




その夜、心と文吾は黒幕について検証。

12年前の村祭りと関係しているのだろうが

食中毒で唯一亡くなったのは徳本の母。

しかし彼が文吾に恨みを持つ動機は不明。



きのこ汁に誤って毒きのこを入れたのが

正志(せいや)の母親だったことを思い出す文吾。



事故で処理をしようとした文吾に

その頃議員として立候補しようとしていた義男が

村に不安を残してはいけないと調査を依頼。

その結果、義男の妻だったことが判明した…



すると今度は県警にまで掛け合って

妻が罪にならないよう揉み消そうとしたが

上手くいかず…

その後、義男は村祭りを中止したのだ。



「でもそれも父さんに恨みを持つまでは…」


「田中さん(義男)は亡くなったし

正志が村に顔を出すようになったのも

まだ最近だしな…」



他にも忘れていることがあるかもしれないから

古い駐在日誌を調べてみるという。



「犯人は早く自分に気づけと言ってる…

そんな気がします」と心。



文吾は自分が恨みを買ったせいで

心まで巻き込んでしまってすまないと謝る。



「俺は家族の未来を守る為に

ここに来たんです。

とっくに覚悟は出来てます」


「ありがとう。

でもくれぐれも無理はするなよ。

一人で動くのは危険だ。

何かあったら絶対俺に言ってくれ」



心にそう言われたのに一人で動いて

監禁されたよね…





翌日…12年前の駐在日誌を調べていて

気になることがあると心に話す文吾。



石坂の息子が祭りに来ていたという。

東京の大学に行っていたが里帰り中で

祭りで喧嘩に巻き込まれ軽傷を負ったのだ。



毒きのこ騒ぎで仲裁に行くのが遅れたというが

それ位のことで恨みを持つだろうかと心。


「まあな…関係ねえか…」と文吾…





その頃、校長はみきおの病室で

さつきを励ましていた。



「もうずい分前のことのように思うが

やっぱり忘れられるもんじゃない。

ねえ、さつき先生…いや、さっちゃん」



さつきが高校1年生の時

中学時代の担任だった石坂に

赤ちゃんが出来たと相談に来たのだ。



その時はもう4ヶ月だったが

狭い田舎では親子共々後ろ指を刺されると

説得したことを今でも後悔していると言う。



生まれてくることが出来なかった子どもの為に

教え子をしっかり育てていきたいという思いで

教師になったさつき。



「もう二度と子どもを傷つけることだけはと

思っていたのに…なのに私は…

また弱い子どもを守ってやれなかった」



「あんたは昔から優しい子だった。

子どものことを大事に思う人は

きっと神様が守ってくれる。

子どものことを大事に思う人はね…」



なぜ繰り返す?

何かあるのだろうか?





井沢に石坂の息子のことを尋ねる心と文吾。

もう十年以上誰も会っていないと答える。



東京の会社でいじめにあっていると聞いたが

それっきりで

生きているのかどうかも聞きづらく

どうしたのか知らないというのだ。



十年以上と聞き、村祭りと関係があるかもと

走り出す二人。

その様子を何者かが見ていた…




校長室を訪ねたが石坂は不在。

机の上には黒く塗りつぶされた親子の絵が

散乱していた…



石坂がいつも使っているナイフが

無くなっていることに気づく文吾。



「校長、何するつもりだ…?」



石坂の家に向かう二人。

だが家も留守だった。

至急連絡が欲しいとメモを残し

村中を探し回るが見つからない。



署に行って情報を探るという文吾と別れ

一人家に戻った心は

駐在所の入り口に挟まれた封筒を見つける。

それは文吾に宛てたものだった。

中を見て考え込む心…



そこへ文吾が帰って来る。

封筒を隠す心…



石坂の行方は署でもわからなかったという。

犯人が寄こした12年前の村祭りのチラシ。

日付は3月19日…明日だ。

嫌な予感がすると文吾。



心は考え過ぎかもしれないが

和子たちにも注意するよう言って欲しいと頼み


「でも、きっと大丈夫です。

俺たち家族はきっともう何があっても

乗り越えられます」


「そうだな」笑顔で頷く文吾。



“今はそう思える。

父さん達に出会えたから。


由紀(上野樹里)が背中を押してくれて

父さんが誰よりも家族を思う父親だと知って

家族のはじけるような笑顔に出会えて

俺たちは暖かくて強くて

何にも負けない家族だったんだと

信じることができたから

俺はこの家族の未来を絶対に守ると

決めたんだ…だから…”



封筒を取り出す心。

由紀のノートのコピーが入っていた。

そして新たな記事も…


『警官家族3人惨殺される

死亡日は3月19日』


皆殺しが嫌なら1人で来い 音臼神社 明朝8時

というメッセージが記事の下にあった。



“だから

たとえ命に代えても父さん達を俺が守る”




賑やかに食卓を囲む家族たち。

心の様子がいつもと違うことに気づく鈴。

文吾が何かあったのかと尋ねると


「何か楽しくて。

やっぱりいい家族だなーって」


「心さんだってもう家族みたいなもんよ。

自分の家だと思ってね」と和子。



心が父親を探しに来たことを思い出した鈴は

見つかったのかと尋ねる。



それを聞いて思わずむせる文吾。

心は見つかったと答える。



どんな人かと質問する鈴に

この人の息子で良かったと思える

素敵な父親だったという。


「じゃあ、ウチと同じだ」


涙ぐむ文吾を冷やかす和子たち。

そんな家族を愛おしそうに眺める心…


“この人たちの未来は俺が絶対に守る”





翌朝…置手紙を残し姿を消す心。


『お世話になりました。

佐野家で過ごした幸せな時間は

一生忘れません』



和子から手紙を見せられた文吾が

探しに行こうとすると無線が入る。



「音臼村で男性が倒れていると通報あり。

身長は180センチくらい、30前後、痩せ型」



現場に向かおうとするが

パトカーのタイヤはパンクさせられていた。

走り出す文吾。




文吾と入れ違いに石坂が訪ねて来る。

東京の息子に会いに行っていたという…



せっかく勤めた会社を直ぐに辞め

訳のわからない事業を始める為に

金を寄越せと言う息子に腹を立て

叩き出してからずっと音信不通。



急に孫が生まれたと連絡してきても

それが何だと意地を張って放っておいたが

文吾と心を見ていたら

本当の親子に見えてきて

息子ともう一度家族になりたい

あの時信じてやれなかったことを

謝りたいと思ってしまったのだと。



そして孫にあげようと思って

下手くそな絵を描いたと話す。



あの絵はそういうことだったのか…

紛らわしい!



息子も自分の方こそ悪かった

どうか許して欲しいと謝ったと聞き喜ぶ和子。





音臼神社で犯人を待つ心。

だが誰も現れない…




文吾も通報があった場所に到着。

明音が監禁されていた山小屋の辺りだが

探し回っても誰の姿もない…


「どういうことだ…?」


次の瞬間、背後から刺されてしまう (;゚Д゚)




一方神社では村人たちが掃除を始め…

おかしいと感じた心は和子に電話。

文吾が通報を受けて山小屋に向かったと知り

又しても犯人の罠だったことに気づく。




何と文吾を刺したのは正志だった!


「俺が何したっていうんだ?

何でお前が俺のことをそんなに憎む?」


「正義の味方が聞いて呆れる。

他人の人生踏みにじっておいて

まるで覚えていない」



文吾の点数稼ぎの為に母親は捕まり

父にも捨てられ

散々苦労した挙句に体を壊し

あっさり死んでしまったという。



母親の為に何とか生き延びようと

まだ小学生の妹を育てる為に何でもしたが

どこへ行っても殺人犯の子どもだといじめられ

妹は自殺したと…



「あんたのせいだ!

でもあんたを狙ったのはそんなことじゃない…」



父・義男が大病したと噂に聞き

仕方なく音臼村に戻って来た時に

子ども達と遊ぶ文吾が声を掛けてきたのだ。



「正志、久しぶりだな。

親父さん喜んでいたぞ。

家族は大事にしねえとな」



自分の気持ちも知らずに

家族を大事にしろと呑気に言った文吾を

許せないと思い

自分の家族をぶっ壊した文吾とその家族に

同じ地獄を見せてやると決めたという。



みきおとは文吾が邪魔だという目的が

たまたま一緒だっただけ…


「子どもは単純でいい。

大人と違って扱いやすい」


「ふざけるな!

お前にみきおの未来を奪う権利があると

思っているのか?」


「うるせえ!

何が権利だ!何が未来だ!

お前に奪われた俺の家族の未来はどうなる?


これで終わりだ。

あんた殺したら

あんたの家族にもじっくりと

母さんや妹の苦しみを味合わせてやる」



揉み合いになる二人。

息子である心のことを既に殺したと聞き

逆上した文吾は正志を刺そうとする。



「愛する息子の仇討ちか?

やれるもんならやってみろ!早く殺せ!」



挑発する正志。

だが心の言葉を思い出した文吾は

振りかざしたナイフを下す…



「なぜ殺さない?」


「心さんを裏切れない。

お前殺したら

俺を信じて必死で戦ってくれた心さんを

裏切ることになる。

それだけは出来ない!


正志、大事な家族を救えなかったって

お前はずっと苦しんできたんだな。

すまねえ。

気づいてやれなくて本当にすまねえ」



涙を流す正志…その時


「父さん!」


走って来る心の姿を見て立ち上がる文吾。



だが今度は自分を殺させようと

文吾にナイフを握らせようとする正志。



「殺せ!お前を殺人犯にするんだ!」



今度は三人で揉み合いになり…

ナイフが心の胸に刺さってしまう!



倒れる心を抱き締める文吾。


「俺、家族の未来を守る為にここへ来たんです。

父さんと母さんと姉ちゃん、兄ちゃんに

出会えたから、俺、強くなれた。

…ありがとう…」


「死ぬなよ心さん、死ぬなよバカヤロー!

いいか、良く聞け!

お前は俺の子だ。俺の息子だ」


「父さん…」


息を引きとる心…





ギリシャ神話に『テセウスの船』という

エピソードがある。

戦に勝利した英雄テセウスの船を後世に残す為

朽ちた木材は次々と交換され

やがて全ての部品が新しい物に取り換えられた。

さて、ここで矛盾が生じる。

この船は最初の船と同じと言えるのか。

船は完全に生まれ変わり

古い記憶は薄れていく。

でも俺たちはずーっと家族だ。



文吾の言葉が流れる中、舞台は未来へ…



赤ちゃんが出来たことを報告する為

家族が待つ店へ向かう心と由紀。

文吾、和子、鈴、慎吾は二人を祝福する。



女の子だと聞き

名前を提案してもいいかなと文吾。



未来と書いて「みく」と言う文吾に

自分が考えていた名前と同じだと驚く心。

心は記憶がないというより

完全に生まれ変わったのだろう。



さつきとみきおはカフェを開いていた。

みきおは一命を取りとめたということか…



佐野家のみんなの笑顔は守られたが

何かスッキリしない…

疑問もたくさん残ってしまった。



先ずあれ程頑張った心に記憶がないので

文吾と喜びを分かち合えないことが残念!



心は刺された後、どうなったのか?

以前タイムスリップした時のように消えたのか?

消えたのなら現在の心に記憶がある筈だから

過去であのまま死んでしまった?



金丸刑事(ユースケ・サンタマリア)を

殺害したのは正志?みきお?



義男の殺害はみきおの独断?

それとも母を捨てた父への恨みで正志が指示?



翼に指示を出していたのはどっち?

どちらにしても何故言うことを聞いたのか?

みきおは子どもだし

正志は最近村に現れたばかりだし…



翼を殺したのは?

それとも自殺?



馬淵と石坂の無駄に怪し過ぎる言動は

何だったの?

推理ものとして仕方ないというだけ?



鈴は整形して貫地谷しほりになったが

顔を変える必要が無くなったのに

なぜ貫地谷しほりのまま?



一番衝撃的だったのは

大人になった慎吾が澤部だったことかも!



何はともあれ毎週楽しませてくれたことに

お礼を言いたい。

原作とは犯人が違うということなので

こちらも読んでみようと思う♪











2020年3月20日金曜日

「テセウスの船」第9話のあらすじと感想:真犯人の最終計画始動!姿を消した父

真犯人の罠に見事に嵌る二人 (-_-;)




平成元年に起きた『音臼小無差別殺人事件』

逮捕された元警察官・佐野文吾(鈴木亮平)は

死刑が確定した今も冤罪を訴えている。



文吾の次男・小野心(竹内涼真)は

31年間父を憎んで生きてきたが

なぜか事件が起きる前にタイムスリップ。



そこで父の無罪を知り真犯人を捜すが

真相を掴めないまま再び現代へ。

だが過去を変えたことにより

最悪の未来が待っていた…



そして真犯人を突きとめた心は

また事件前にタイムスリップ。

今度こそ事件を止めることが出来るのか?





黒幕が計画を変更した為

音臼小事件は起きなかったが

真の標的である文吾は

みきお(柴崎楓雅)に呼び出されたロッジで

黒幕に襲われ意識を失ってしまう。



文吾の後を追った心は

ロッジの前に放置されたパトカーの中に

意識不明のみきおの姿を見つける。



そこへ喧嘩があったと通報を受けた

森刑事(加治将樹)らが到着。

文吾の姿はなく連絡も取れないことから

森は文吾を疑う。



みきおが犯人だと言いに来たことも

文吾に対する心証を悪くしていた。



“やっぱり罠だった。

みきおを狙ったと見せかける為に

父さん一人をおびき出したのだ”



このままでは真犯人の狙い通りに

文吾が殺人犯にさせられてしまうと焦る心。




文吾が見つからないまま佐野家に戻ると

和子(榮倉奈々)たちが心配して待っていた。



そこへ県警の監察官・馬淵(小藪千豊)らが来て

文吾にみきお殺害の容疑がかかったので

家宅捜索を行うという。



みきおは青酸カリ中毒で意識不明。

文吾は自分のパトカーに彼を放置したまま

行方をくらましているからと

納得しない和子を突き飛ばし

強引に上がり込んで捜索を始める。



心がみきおを襲ったのは

和子たちを拉致した犯人と同じはずだから

先ずそちらを調べて欲しいと言っても

その拉致にみきおが絡んでいると

文吾が付け回していたことを聞いたと

馬淵は取り合わない。



「正義に反する者には

見境なしで手段を選ばない

佐野は昔からそういう男です」



昔、同じ署にいたが

自分とは人間の種類が違うから

付き合いはなかったと

何故か文吾に対して批判的…



「正義というのは厄介な代物です。

使い方を間違えれば戦争だって起こる」



家中を引っかき回したが何も見つからず

引き上げていく。



パトカーが引き上げていく様子を

何者かがカメラで写していた…





翌朝、マスコミが佐野家に押し掛けて来る…




文吾は目隠しをされ小屋に拘束されていた。

物音でみきおが居ると思った文吾が

自首するように話しかけると

テレビのスイッチが入り…



みきおが意識不明の重体で

現場から逃走した巡査部長は行方不明だと

ニュースが伝えていた。





ニュースを真に受けた鈴(白鳥玉季)は

「人殺しのお父さんなんて

もう帰って来ない方がいい!」

と言い出す始末 (-_-;)



このままではいけないと

マスコミの前に出て行く心。



「佐野さんを容疑者と決めつけるのは

やめて下さい。

彼が犯人だという証拠はありません」



事件に巻き込まれた可能性があると話す。



その様子は生中継で放送され

文吾も聞いていた…



「佐野さんは

人を殺すような人間じゃありません。

ましてや罪もない家族を傷つける権利が

あなた方にありますか?」



迷惑だから引き取って欲しいと頭を下げるが

家族でない心の言うことは相手にしない。



「ちょっとよろしいですか?」



和子が姿を現す。

一斉にマイクを向け詰め寄るマスコミ…



「この度は主人がお騒がせして

申し訳ありません」



頭を下げる和子に

謝って欲しい訳ではないと説明を求める。



「でも主人は、佐野文吾は

自分が正しくないと思うことは絶対にしません。


私は妻として

又傍でずっと見てきた人間として

それだけは断言できます。


何故なら佐野文吾は

優しく誇り高い人間だからです。


あの人は警察官としてこの村の人たちを

そして私たち家族を守ることしか頭にない

そういう人なんです。


私たち家族は主人のことを信じています」



するとマスコミの一人(阪田マサノブ)が


「仲がおよろしいのは

大変結構なことなんですけどね

そうやってご主人を信じておられるのは

ご家族だけですよ」


「家族が信用しないで誰が信用するんですか?」


反論する和子。



生中継でやり取りを聞いていた文吾は


「おい聞いたか、犯人。

うちの嫁さんはお前の思い通りになんか

ならねえよ!」




「あの人は警察官として今もきっとどこかで

みんなの為に戦ってくれているはずですから」



家の中で生中継を見る鈴と慎吾(番家天嵩)。



お引き取り下さいと頭を下げるが

マスコミの非難は続き

とうとうキレる和子 (^_^;)



「証拠の一つでも見つけてから

顔洗って出直して来い!帰れー!」




大喜びの文吾。

だが再びスタンガンによって気を失ってしまう。

ナイフを手にする真犯人…




部屋に戻った心と和子に鈴は


「お父さんに謝らなきゃ…

酷いこと言っちゃった」


「大丈夫、お父さんわかってるから。

鈴も慎吾もお父さんのこと大好きってこと」


そう言って子ども達を抱き締める和子。





文吾が囚われている場所を聞き出す為

みきおの病室を訪ねる心。

彼はまだ意識を取り戻していなかった…



「何してるの?」


さつき(麻生祐未)が現れ、出て行けと言う。


「頼る親もいない子どもの未来を

大の大人が踏みにじるなんて許せない!


みきお君のことは私が守る…


あなたも気を付けることね

あの善人面に騙されないように」



さつきにとって文吾は仇になっていた…





駐在所に戻った心は

机の上に置かれた封筒に気づく。

中には由紀(上野樹里)のノートがあった!



そしてノートに挟まれた

1977年の音臼祭りのチラシを見つける。



実行委員会の中に

石坂校長(笹野高史)の名前があった…



“俺が校長に会いに行くよう仕向けてるのか?

今度は何を企んでるんだ?”



このまま手掛かりもなく

止まっている訳にはいかないと校長を訪ねる。





チラシを見て懐かしがる校長。

このチラシは自分が書いたものだと言う。

事件が起き、祭りはこれが最後だったと…



「あなたはこの12年前の村祭りが

今起きている佐野さんの事件と

何かしら関係があると?

そして私にも何かしらの疑いがあると?」



否定する心。



「しかし佐野さんも

大変なことを仕出かしてくれたもんですなー

警察官が子どもに毒を盛る、酷い話だ」


「佐野さんは絶対に犯人ではありません!」



机を叩く心を見て笑い出す校長。



「直ぐ熱くなるところ、佐野さんそっくりだ。

あなたは何者ですか?」



突然村に現れ、また忽然と姿を消した。

雪崩の発生や誘拐事件を予見したが

森昌子や山口百恵のことは知らない。



それを聞いて動揺する心。



「でもね、心さん。

あなたは決して嘘つきではない。

人を騙したり利用したりする人間でもない。

そんなところも佐野文吾そっくりだ」



自分には心と同い年の息子がいるが

父親と息子というのは上手くいかないもの。

必ず佐野を救ってやって下さいと言う。



そして最後の村祭りで起きたのは食中毒で

炊き出しのキノコ汁に

たまたま毒キノコが混ざっていた為

徳本(今野浩紀)の母親が亡くなったと話す。





心が帰った後、校長室に入って来るさつき…


「やはりここにも来ましたな。

みきお君の意識はまだ戻りませんか?」


「はい…」



どういうこと?





心は徳本の家を訪ねるが、留守。

庭先に医薬用外毒物の容器が

幾つも放置されているのを見つける。




文吾は監禁された小屋でまだ意識を失っていた。

しかし目隠しもロープも外されている…




真犯人が手にしたナイフと同じ物で

草刈りをする徳本。

スコップを手にした井沢(六平直政)が

声を掛ける…



「徳ちゃん、さあひと頑張りだ」


「図体デカいからな、あいつは」





手掛かりが掴めず途方に暮れる心…

そこへ文吾が現れる。

心を見つけ、安堵する文吾。



駐在所に戻り家族と抱き合うところへ

徳本と井沢が迎えに来る。



文吾が帰ってきたことを喜ぶ二人。

鈴や慎吾を元気づけようと

イノシシ鍋を用意してくれていたのだ。




これまでのことを心に話す文吾。

アジトの場所もバレるし

理由もなく解放する訳がないと首をひねる。



心はノートを見せ、村祭りのことを話すが

徳本の関与について文吾は無いだろうという。



馬淵の強引な捜査についても話す心。

文吾は彼には昔から嫌われていたと笑う。



文吾を犯人に仕立て上げようとしてるのではと

心配する心に

監禁されていた事実を話せば

捜査に動かざるをえないから大丈夫だと文吾。



「とにかく真犯人の目的を見極めないと

また父さんが狙われる。

早く犯人を止めないと…」



「なるべく早く戻る。

それまであいつらを頼む」



そう言って一人署に向かう…





署で今までの経緯を馬淵と森に話す。

文吾が監禁されていた小屋は明日調べるが

今日は署でゆっくりして行けと馬淵。

その言葉に驚く森。



文吾の容疑はまだ晴れた訳ではない。

直ぐに自由の身にしてしまっては

市民の信頼に反することになるというのだ。



「警察全体の正義を守る為さ。

君、好きだろ?正義」



敵意剥き出しの馬淵 (-_-メ)





その夜、みきおが目を覚ます…





翌朝…文吾を迎えに行く和子を見送り

由紀のノートで事件を検証する心。



自宅から青酸カリが見つかったことに着目し

既にこの家に隠しているかもしれないと

家中を探し始める。




文吾が監禁された小屋へ向かう馬淵と森の元へ

山の中で不審な物が見つかったと連絡が入る。

報告する巡査の傍には正志(せいや)の姿が…



見つかったのはオイルがきれたライター、

明音(あんな)の隠し撮り写真、

真っ二つに折られたワープロのFDで

ラベルには『駐在日誌』と書かれていた。



巡査から事情を聴かれる正志を

遠くから校長が見ていた…





家の中を探し終えた心。

青酸カリは無かった。



そこへ馬淵がワープロを見せろとやって来て

勝手に『駐在日誌』を開くと…

何故かみきおの日記がそこにあった!



3月13日

今までの証拠品はバレないように

村はずれに捨てた。

でも念のため、

青酸カリは家の裏庭に埋めた。



日誌の最後にはそう書かれていた…



応援を呼び、森と裏庭へ向かう馬淵。

何かを埋めたような跡があり

掘り返すと青酸カリが出てきた (;゚Д゚)



「青酸カリ、見ーっけ」



そこへ文吾と和子が帰って来る…

文吾に駆け寄る鈴と慎吾。

続いて応援に呼ばれたパトカーが到着。

捜査員たちに囲まれる文吾…



「佐野文吾、

連続殺人の容疑で署に連行する」



「違う、違うんです。

これは犯人の罠です」



心の言葉に耳を貸さない馬淵は



「自宅のワープロから

複数の殺人事件の犯行を仄めかす文書が

見つかった。

それと立派な物証もな」



文吾を引っ張って行く刑事たち。

止めようして取り押さえられる心たちに


「大丈夫、何かの間違いだ、すぐ戻る」


笑顔を見せる文吾。



“真犯人の目的は

これまで起きた事件の全ての罪を

父さんに被せることだったんだ!

父さんを確実に死刑にする為に”



次回、いよいよ最終回。

「未来の為に戦った家族の永遠の別れ」

と予告にあったのが気になる (-_-;)

ハッピーエンドにはならないのか?



予告の「黒幕は誰だ」で映し出された中に

鈴がいるのは何故か?



心は文吾に未来で知り得たことを

伝えていないのか?



佐々木紀子(芦名星)の証言や

金丸刑事(ユースケ・サンタマリア)が気づいた

明音(あんな)の首の痕のおかしな点など。



首の痕について話していれば

森の文吾への見方も変ったのでは?



狙われているのに一人で行動したり

文吾と心にはイライラさせられる (>_<)



それに警察はバカなの?

大体、犯人が日誌に証拠品の隠し場所を

書くことに疑問を持たないのだろうか?



真犯人に裏切られたみきおが

本当のことを話してくれるのを祈るしかない。












テセウスの船 日曜21時~TBS

2020年3月14日土曜日

「テセウスの船」第8話のあらすじと感想:事件を止めろ!黒幕出現!?

ターゲットは文吾の命だった!!




平成元年に起きた『音臼小無差別殺人事件』

逮捕された元警察官・佐野文吾(鈴木亮平)は

死刑が確定した今も冤罪を訴えている。



文吾の次男・小野心(竹内涼真)は

31年間父を憎んで生きてきたが

なぜか事件が起きる前にタイムスリップ。



そこで父の無罪を知り真犯人を捜すが

真相を掴めないまま再び現代へ。

だが過去を変えたことにより

最悪の未来が待っていた…



そして真犯人を突きとめた心は

また事件前にタイムスリップ。

今度こそ事件を止めることが出来るのか?




平成元年3月12日


みきお(柴崎楓雅)を捕まえられないまま

事件当日を迎えてしまった…



お楽しみ会の始まりを告げるみきおの声で

放送室へ向かった心と文吾。



「どうしたの?二人ともそんな怖い顔して。

せっかくのお楽しみ会なんだから

楽しくやろうよ」



笑顔で迎えるみきお。



「ふざけるな。

お前が今日何を企んでいるのかわかってる」



「未来のノートで?」



やはり由紀(上野樹里)のノートを拾ったのは

みきおだったのか?



みきおの荷物を調べるが青酸カリは無い。

はっと汁に毒を入れるつもりだろうと

問い詰めても恍けるばかり…



文吾は彼を学校の外へ連れて出すことにするが

さつき(麻生祐未)達の姿を見つけたみきおが

大声で泣き出し…



駆け寄ったさつきと石坂校長(笹野高史)に


「僕を逮捕するって…

お楽しみ会には出るなって…」


泣きながら訴える。



どういうことかと責める二人に

納得がいく説明が出来ない心たち。

結局、みきおを解放することに…





その頃、子ども達を乗せて車で村を出る

和子(榮倉奈々)は

道を塞ぐように置かれた野菜の箱を

片付ける為に車を降りる。



何者かが和子に近づいていく…





子ども達からお土産について尋ねられ

今から取って来ると倉庫へ向かうみきお。

隠していた紙袋を手にする…




事情を聴きたいと

校長室に連れて行かれた心と文吾は

子ども達がずっと楽しみにしている日に

水をささないようにと釘を刺される。



みきおが何もしないように見張ることしか

出来ないと悟った二人は彼を探しに行く。




校庭で食事の準備をする村人たち…



正志(せいや)に向かって


「昔は色々あったけど

正志もすっかり村の一員だ」


と声をかける井沢(六平直政)。



その傍らではっと汁をかき混ぜるみきお!

鍋の横にはあの紙袋があった…



だが心と文吾が校庭に来た時には

もうみきおの姿は無かった。



みきおがはっと汁を混ぜていたと聞き

再び校舎へ向かった二人は

「俺にもくれよ、みきお」

という子どもの声を耳にする。



魔法のジュースの粉でとても美味しいと

コップに粉を入れるみきお。



「飲むな!毒だ!」



心はコップを奪おうとするが

みきおに取られてしまう。



「心先生

このジュースの中に

毒が入っているというの?」



ジュースを飲み干し、苦しむみきお。

だがそれは演技だった。



「なーんてね。

毒なんか入ってる訳ないじゃん」



又してもみんなから責められる二人 (-_-;)

10歳の子どもに翻弄されっ放しだ。



「あー、楽しい。

鈴(白鳥玉季)ちゃんも来れば良かったのに。

今ごろ何してるんだろうね」



微笑みながら心と文吾を見上げるみきお…




タイムカプセルを埋め

そろそろ食事の時間が始まろうとしていた。



心にみきおを見張るよう伝え

隙を見てはっと汁を捨てる文吾。



心と二人きりになったみきおは


「僕はタイムカプセルより

タイムスリップの方が興味あるな。

心先生、未来の僕は楽しそうだった?

誰と居た?」


「なあ、みきお。

何でみんなを殺そうとする?

何の恨みがあるんだよ?」


「心先生は全然わかっていないな。

僕は人殺しになりたい訳じゃないんだ」


「だったら何でだよ?」


笑うだけで答えないみきお。


「音臼小事件は起こさせない。

俺が絶対に止める」


「無理だよ、僕の計画は完璧だ」


歩き出すみきお…




はっと汁がないことに気づき

騒ぎ出す村人たち。



だが子ども達の分は

先に教室へ持って行ったと言う (;゚Д゚)

驚く心と文吾。

いつの間にかみきおの姿もなかった…




教室でさつきとみきおが

はっと汁をみんなに配っていた。



それを見た文吾は

いざとなったら鳴らそうと決めていた

火災報知器のボタンを押すが反応しない…



焦る二人を

教室の中から笑って見ているみきお。



「いただきます」


食事を始めようとする子ども達。


「食べるな!」


さつきの工場から盗まれた青酸カリを

お楽しみ会のはっと汁に入れるという

脅迫状が届いたらしいと説明する心。



佐野が犯人を捜しているが見つからないので

とにかく飲まないで欲しいと言うが…



「嘘だよ、みんな。

このお巡りさん嘘ついてる。

さっきも僕が毒を持っていると疑った」



みきおの言葉で

心たちを嘘つき呼ばわりする子ども達。

そこで心は…



「みんな!

先生も嘘だって思う。

きっとね、毒なんか入っていない。

だから…」



はっと汁の器を手に取る。



“もしこの中に青酸カリが入っていたとしても

これで父さんは疑われることはないだろう。

俺たち家族の未来は変わる”



「だから先生が飲む」



文吾が止めるのも聞かずはっと汁を飲む心。

だが毒は入っていなかった…




「何も起きなくて良かった…」


安堵する文吾に心は


「でも本当にこれで終わりでしょうか?

みきおは俺に計画は完璧だと言ったんです。

何か引っ掛かるんですよ」


するとみきおが寄って来て


「大活躍だったね、心先生」



話を聞こうとする心たちを遮るように

さつきが現れ、みきおを連れて行ってしまう…

完全にさつきから嫌われてしまったようだ。




そこへ警察無線が入る。

音臼村の路上にドアが開いたままの車が

放置されているので現場へ向かえという。



それは和子の車だった!

荷物はそのまま車の中に残っているが

和子たちの姿は無い。



車の前にはタイヤ痕があり

運転席に不気味な絵が置かれていた…

十字架に張り付けられた警官と

その前で涙を流す3人。



みきおに共犯者がいたことに気づく心。

そして本当の狙いが文吾にあったことも!

文吾を死刑にする為に21人の命を奪ったのか?



みきおを問い詰める為

さつきの家へ向かう二人。

だがみきおが居なくなったと

探し回るさつきの姿があった…





その頃、和子たちは目隠しをされ

倉庫のような所に閉じ込められていた。




体育館を覗くみきお。

振り返り何者かに尋ねる。

「ねえ、あれ取って来てくれた?」

そして青酸カリの瓶を手にする。




ワープロの画面が映し出される…


お楽しみ会は笑えた。

計画はとっくに変更してたのに。

明日はどんな顔をするか楽しみだ。




朝がきた…

和子たちが監禁されていたのは体育館の倉庫。

そこへみきおが現れる…




一方、和子たちを探し回る文吾のところへ

無事に発見されたと警察無線が入る。




道に落ちていた野菜の箱を片付けていたら

突然ビリビリっときて気絶して

そのまま目隠しをされて連れ去られたので

犯人の顔は見ていないと話す和子。



音臼小の体育館の中にいた3人を

みきおが見つけてくれたというのだ。



「助けに来たよ、鈴ちゃん。

もう大丈夫、怖かったでしょ」


そう言ってロープを解いてくれたと鈴。



みきおの所在を森刑事(加治将樹)に尋ねると

知り合いが迎えに来ると言って帰ったという。



共犯者は昨日お楽しみ会に参加していたから

音臼小に監禁するしかなかったことに気づく心。





「ここまでは完璧。

ねえ、今日も楽しい日になりそうだね」


共犯者と話すみきお…




これで終わる筈がないと考えた心は和子に

お楽しみ会で起きる筈だった事件について話す。



それで文吾が村を出るように言ったこと

犯人はみきおだということも。



結局彼は事件を起こさなかったが

その一方で和子たちが監禁された。

みきおの狙いはわからないが共犯者もいて

きっとまだ何か企んでいる。



また危険な目に遭うこともあり得るから

子ども達を連れてもう一度村を出て欲しいと

頭を下げるが、和子は…



「この村は出ない、お父さんの傍にいる」


警察官としてみんなに頼られて

その分つい頑張り過ぎてしまう人だから

好きになった。

警察官の妻として覚悟は出来ていると。



文吾の傍で子ども達を守るのが

一番の幸せだからここにいるという。



二人の会話を聞いていた文吾は



「ありがとな、和子。

俺が絶対守る。お前たちもこの村も。

これ以上犯人の好きにはさせない。

俺は事件を止める、どんなことをしても」





みきおと共犯者を探してもらうよう

署に依頼しに行くという文吾。

心は彼らの狙いは文吾だから

一人で行動するのは危険だと

付いて行こうとするが…



「もう二度と父さんを失いたくない」


「ありがとな、

でも俺も心さんを巻き込みたくないんだ。

大事な家族をこれ以上傷つけたくないんだよ」



無茶はしないから心配するなと一人出て行く…




しかし、和子たちを助けたのはみきおだと

取り合わない森。



みきおが犯人だという証拠はないし

あんな少年が犯人だと言って回られたら

警察の威信に関わると怒りだしてしまう。





その頃心は

共犯者の手掛かりを探す為、村を回っていた。

そして桜を見上げる正志の姿を目にする…



「良かったな、今年も綺麗に咲いて」


正志に声を掛ける徳本(今野浩紀)。


「お袋とよく来たんですよ、ここ。

きっとあっちで喜んでます」


「俺の母ちゃんも好きだったんだ。

あんなことがなきゃな…」



何があったのだろうか?





駐在所へ戻って来た文吾。

そこへみきおから電話が入る。



「おじさん、僕もう疲れちゃった。

ねえ、僕を捕まえに来てよ」


住所をいうみきお。

一人でいるという。


「だからおじさんも一人で来てね、絶対に」





夜になって戻って来た心は

駐在所の机にあった文吾の置手紙を見つける。


『心さん すまん 俺が決着をつける 父』



メモに住所を書いた跡が残っていた。

『仙南キャンプ場』…走り出す心。




キャンプ場に到着した文吾。

拳銃を握りしめコテージに入って行く…

みきおが書いたワープロの文書を見つける。



「おじさん、ありがとう来てくれて」



振り返るとみきおが立っていた。



「どうしてこんなことをした?」



「鈴ちゃんの為だよ。

正義の味方は僕一人だけでいい。

まだ計画は終わってない。

邪魔者は消えてもらう…」



背後からスタンガンで襲われ気を失う文吾…


「で、次どうする?」


今度はみきおにスタンガンを向ける共犯者…




キャンプ場に着いた心は

文吾のパトカーを見つける。

ドアが開いたままの後部座席には

横たわるみきおの姿があった!




9話予告…

連続殺人の容疑で連行される文吾。

表彰状を持った文吾の写真と

1977年の音臼村祭りのチラシが気になる。



正志の母親の死と何か関係があるのか?

正志に何があったのだろうか?



なぜ共犯者は文吾を狙うのか?

もし共犯者が正志だとしたら

父・義男(仲本工事)のことも憎んでいた?



文吾と心が校長室に呼ばれた時に

共犯者は和子たちに近づいたのか?

だとしたら校長は共犯者ではない?



文吾への憎しみは逆恨みだと思うが

一体何があったのだろうか…



鈴にとっての正義の味方は

自分だけでいいという歪んだ想いを

みきおは利用されただけ?



ラストまで2話。

心は文吾を救い

佐野家の未来を変えることが出来るのか!?












テセウスの船 日曜21時~TBS

2020年3月5日木曜日

「テセウスの船」第7話のあらすじと感想:新章スタート!運命の事件当日

本当の黒幕は誰か!?




平成元年に起きた『音臼小無差別殺人事件』

逮捕された元警察官・佐野文吾(鈴木亮平)は

死刑が確定した今も冤罪を訴えている。



文吾の次男・小野心(竹内涼真)は

31年間父を憎んで生きてきたが

なぜか事件が起きる前にタイムスリップ。



そこで父の無罪を知り真犯人を捜すが

真相を掴めないまま再び現代へ。

だが過去を変えたことにより

最悪の未来が待っていた…




真犯人はみきお(安藤政信)だった!

音臼小の慰霊碑の前で彼に刺された心は

再び平成元年3月10日へタイムスリップ…



病院で目覚めた心のところへ文吾がやって来る。

音臼小の校庭で倒れていた心を

みきお(柴崎楓雅)が発見し運ばれたが

2日間も眠ったままだったという。



心は2020年に戻ったこと

そこでみきおが犯人だと知ったことを話す。



やはり事件は起こり

自分が逮捕されると聞き、落胆する文吾…



みきおさえ捕まえれば事件は止められると

彼の所在を確かめる為

石坂校長(笹野高史)を訪ねる二人。



一緒に住んでいた祖母が亡くなり

身寄りがない為

おそらく隣町の施設に行ったという。



「心先生、意識戻ったんですか?」

木村さつき(麻生祐未)が現れる。



屈託のない優しい笑顔を信じていいのか…?



さつきの話ではみきおは

知り合いの家に行くと施設を出たらしい。



そして子ども達から

お楽しみ会にみんなにすごいお土産を

持って来るとみきおから電話があったと聞く。



青酸カリのことか!?




お楽しみ会の中止を訴えても

理由を言えないから誰も聞いてくれないと

心に話す文吾。



とにかくみきおを探そうと

彼が住んでいた家を訪ねることにする。



母屋は閉ざされていたが

離れの前に子どもの靴と自転車があった。

鍵が開いていたので中へ入ると…



そこは人体模型や解剖図、実験キットなど

不気味な物に溢れたみきおの部屋だった。



10歳の子どもが犯人だなんて

まだ信じられないという文吾に

みきおとの会話を録音した

ボイスレコーダーを聞かせようと探すが

見つからない…



文吾は「心先生へ」と書かれたFDを見つける。

そこにはみきおからのメッセージがあった。



『バレちゃったみたいですね。

でもこれで、もっとワクワクして

お楽しみ会が待ちきれない!

心先生、僕を捕まえられるかな?』



レコーダーはみきおに盗られたのだ。

心が捕まえに来ることを予測して姿を消した?



さつきが彼を匿っているかもしれないと

今度はさつきの家を訪ねる。



トイレを貸して欲しいという口実で

家に上がり込む二人。

みきおの姿は見当たらない…



お茶を出してくれるさつきに

みきおの行方がわからず心配だと

彼の話題にもっていくと…



4歳の時に母親を亡くし

その後、医者だった父親も他界。

この村に住んでいた祖母に引き取られたが

他に身寄りはないから

自分が母親になろうと思うと言う。



転校してきた頃は学校に馴染めず

いじめに遭ったりもしていたが

自分にだけは懐いてくれて

色々相談にのっていた。



祖母にもあまり可愛がられてなく

いつも淋しそうだったと…



結婚は出来そうにないから

彼の母親になれたら

この先の人生に張り合いが持てるかなと

笑いながら話すさつき。



嘘をついているようには見えないから

今はまだ共犯関係ではないと心は判断する。



「みきおはさつき先生の淋しさに

つけ込んだということなのかもな…」



文吾の言葉に背筋が寒くなった。

10歳なのに怖すぎる (>_<)





久しぶりに佐野家に帰る心。

和子(榮倉奈々)、鈴(白鳥玉季)

慎吾(番家天嵩)は大喜びで迎えてくれた。



そこで和子のお腹の赤ちゃんの名前を

家族全員一致で『心』に決めたと報告。



すると今日みきおとこの話をしたと鈴。

学校帰りに彼と会った時に話したら

「それ、最高!」と大笑いしたというのだ。




みきおを探しに出かける文吾に

自分も一緒に行くという心。



「早く事件を止めないと母さんが…」



慌てて口をつぐむが遅かった…

文吾に追及され

仕方なく和子が一家心中を図り

和子と慎吾が亡くなることを話す。



みんなを不安にさせないよう

普通にしててくれと一人出て行く文吾。

心には笑顔を見せるがかなり動揺していた…





お楽しみ会の準備をする村人たちに

中止を訴える文吾。



食べ物に毒を入れると脅迫状が届いたと話すが

悪戯だと誰も本気にせず

校長からは警備をしっかり頼むと言われる始末。



挙句の果てに井沢(六平直政)と喧嘩になり

森刑事(加治将樹)まで出てくる羽目に…



更に会を中止させたい理由を話さないことで

和子とも険悪になってしまう (-_-;)



これでは事件の前に家族がバラバラになると

心配する心…





その頃

みきおは田中義男(仲本工事)の家に居た…



青酸カリをオブラートに包み薬だと渡し

学校のウサギに毒を飲ませたことを話すが

子どもの戯言と笑い飛ばし薬を飲む義男…





平成元年3月11日 事件前日


朝食の時も文吾と口をきかない和子。

その時、駐在所の電話が鳴る…



「田中のお爺ちゃんの様子がおかしいんです。

早く助けて!」



声の主はみきおだった!

慌てて心を呼びに行く文吾。

和子はただならぬ様子に気づく…





義男の家に向かう二人。

だが義男は既に息絶えていた…



『さよなら、おじいちゃん。

さよなら、心先生』

ワープロで書かれた手紙を見つける心。



もう一度みきおの部屋を訪ねるが

みきおの姿はない。



今までのメッセージは絵だったのに

今回はワープロで送ってきたことに

何か意図があるのではと考える心。



生まれてくる子どもが心だと知ったみきおが

文吾を田中の家へ

そして心を自分の部屋におびき出し

和子の命を狙っていることに気づき、走り出す。





その頃、和子の家をみきおが訪ねていた (;゚Д゚)


「おばさんに頼みがあって…」



友だちにあげようと思って作ったスープの

味見をして欲しいと言う。



「いいよ、どんな味かな?」


笑顔で答える和子…





ようやく家に着いた心。

和子は無事だった!



みきおが来てスープの味見を頼まれたが

そこへ鈴たちが帰って来たら

やっぱりいいやと帰ってしまったという。




再び文吾と心はみきおを探し始める。

その様子を高台から見つめるみきお。



見つからないまま夜になってしまう…



和子に本当のことを話して

村を出てもらおうと言い出す心。



でも信じてもらえないだろうし

そんなことを知らせたくないと文吾は反対。



万が一信じたとしても

文吾も一緒に村を出ようと言うに決まっている。

だが自分は事件が起こるとわかっていて

この村の子ども達を見殺しには出来ないという。





家に戻った文吾は

和子たちに今すぐ村を出ろと言う。

理由は言えないが言うことをきけという文吾に

反発する和子たち。



怒鳴り合う家族に心は


「やめて下さい!

やめましょうよ、喧嘩なんて。

せっかくいい家族なんだから」



心の言葉で落ち着く家族…



「俺の家族はあることが原因で

バラバラになりました。

だから俺、この家がすっごく羨ましいです。


みんなでプロレスしたり

バカ言い合ったり

ワイワイご飯食べたり…


でもこれって当たり前のことじゃないんです。

ある日突然壊れてしまうこともあるんです。


だから家族一緒に笑っていられるって

すごく幸せなことなんです」



黙って聞いている家族…



そしてみんなに謝る文吾。

無茶を言っていることはよくわかっているが

今回だけは言うことをきいて欲しい、

暫くの間この村を出てくれと頭を下げる。



「鈴、慎吾、お父さんの言う通りにしよう。

お楽しみ会は残念だけどまた来年もあるから」



黙っている鈴と慎吾に

今から佐野家だけのお楽しみ会をやろうと

提案する心。



機嫌を直しみんなで思いっきり遊ぶ。

そしてお楽しみ会に行うはずだった

タイムカプセルを埋めようということになり…



手紙を書く文吾。

心は家系図と結婚指輪を封筒に入れる。



そして慎吾はチャンピオンベルト

鈴は30年後の自分という作文とヘアピン

和子は今日撮った使い捨てカメラ

文吾と心は封筒をタイムカプセルに入れ

30年後のお楽しみだと庭に埋める。



『みんなの未来が明るいものでありますように』

手を合わせて祈る…



本当にこの家族の未来が変わりますように…





平成元年3月12日 事件当日


心にお礼を言う和子。


「昨日も心さんに助けられた。

心さんはいつも私たち家族を守ってくれる。


お父さんが何を抱えているかわからないけど

心さんがこの村に来たことと

何か関係があるのかなって昨日思ったの。


お父さんのことお願いね」



和子の運転で村を出て行く三人…

もう会えないかもしれないと思っている

文吾の姿が悲しい。





そして音臼小へ向かう二人。

校内を探すがみきおは見つからない…



校庭に出ると次々と子ども達が登校していた。

その時、校内放送が…



「3月12日

今日は待ちに待ったお楽しみ会です。

さあ、みんなで楽しみましょう!」



みきおの声だった!



放送室に向かう二人を笑顔で迎えるみきお。

そしてさつき、井沢、正志(せいや)、

徳本(今野浩紀)、校長の姿が映し出される。

この中にみきおの共犯者がいるのだろうか?



次回ついに運命の日!

心たちは事件を止めることが出来るのか?



予告では黒幕が動き出し

和子たちに危険が迫る…



そもそも10歳の子どもに脅されて

翼(竜星涼)が青酸カリを盗ませたり

明音(あんな)を殺そうとするだろうか?



心のノートを手に入れたのは誰なのか?

みきお?黒幕?



鈴(貫地谷しほり)は夫であるみきおが

歩けることを本当に知らなかったのか?



あんなにお楽しみ会の中止を訴えていた文吾を

なぜ冤罪だと村人の誰も思わなかったのか?



22日が最終回なので残り3話。

すべての疑問が解消されますように。











こんなあどけない少年が何故…?











テセウスの船 日曜21時~TBS