2021年12月24日金曜日

「最愛」最終回 受け入れがたい悲しい真実…

まさかあの人が犯人とは!


過去の失踪事件が現在の殺人事件へと繋がっていき、かつて両想いだった梨央(吉高由里子)と宮崎大輝(松下洸平)は重要参考人と刑事という立場に…。


『真田ウェルネス』の寄付金詐欺について、梓(薬師丸ひろ子)が一人でやったことだと会見を開き、その足で警察に出頭した。

テレビでその様子を見ていた後藤(及川光博)は、自分がやったことだからと梨央が止めるのも聞かず、出頭しようとして揉み合いになり、階段から転落してしまう。


最終回は梨央が『真田ウェルネス』従業員に宛てたお詫び文書のナレーションで始まる…

"従業員の皆さま、この度のことで皆さんを不安にさせてしまって申し訳ありません。私の母、真田梓は詐欺容疑で逮捕されました。

後藤専務は命に別状なく、病院で治療を受けています。警察に事情をお話ししたところ、転落事故として処理されることになりました。

会社の信用を一日でも早く取り戻すこと、それが今皆さんにできる私の償いです"


梓と会っていたことを確かめる為、藤井(岡山天音)を呼び出した大輝は逆に「15年前、あの台風の夜、本当は事件現場におりましたよね?」と質問を受ける。鋭い目で藤井を見つめ返し「そっちの事件はもう終結しとるやろ。」とひと言。

殺人は優(高橋文哉)が嫌疑不十分で立件されず、死体遺棄は達雄(光石研)死亡の為、不起訴で終わったが、調書を読んでどうしても引っ掛かることがあると言う。

康介(朝井大智)は犯行時自分で調合した違法な睡眠薬を使っていて、被害者は個人差はあれど5~6時間は昏睡状態に陥っている。梨央も目を覚ました時は家で寝ていたと言っているが、昏睡した梨央を運んで、遺体を山の中へ遺棄、現場の証拠を消す…一人では無理だと思わないかと言う。「達雄さん一人に罪を被せて、自分は罪を逃れたままおったんなら、許せんことです。」それで今も調べ続け、梓に会ったのもその為で、関係者に話を聞いて回っていると…「そしたらまだ隠し事しとる奴がおったんですわ。」

その時、元マネージャーの青木(水崎綾女)が店に入って来る…。あの夜、水を飲みに1階へ降りた時、誰かが外に逃げて、達雄と話していたと話す。

「誰かおったんですよ、もう一人。あの晩、寮で達雄さんに手を貸した誰かが。」大麻をやっていた連中は酔い潰れててシロ。飲み会に出かけていた自分達もシロ。寮に出入りが出来てアリバイの無いのは大輝一人だと藤井。大輝は姉の結婚式で大阪にいたというが、親族の証言は効力が薄いと相手にしない。

「俺やないって。」「じゃあ、誰なんですか?梨央ちゃんと優の為なら達雄さんに手を貸すもん、犯罪も躊躇わんもん。」丁度、テレビでは梓の会見の様子が報じられていた…「もう一人おりましたが、犯罪も躊躇わんもんが。」

すると青木が、あの夜厨房にあった瓶を持って帰ったと言い出す。それは今も実家にあると…。思わず顔を見合わす藤井と大輝。「指紋、取れんやろか…」


一方『真田ウェルネス』では、加瀬(井浦新)が今回の件への対策について梨央に報告していた。グループ全体の企業価値をこれ以上下げない為に出来ることは二つ。一つは梓の社長辞任。もう一つは不正の温床になった『真田ウェルネス』の事業体制の見直し。体制が変わったことを利害関係者にアピールする為に、創薬事業を他社に売却することも選択肢の一つだが、そうすると新薬の開発を譲り渡すことになる。厚労省から業務改善命令が出る前に改善案を明確にしようと提案する。


青木から薬の瓶を受け取る大輝。それを証拠に康介を訴えようか迷って、ずっと持っていたと言う。「でも結局出来んかった。バカなことして自分誤魔化して、忘れることで精一杯だったわ。」「辛いこと思い出させてまって、ホントにごめんな。」頭を下げる大輝。「そういう仕事やろ。事件、解決せんとね。」「解決して、巻き込まれてまった人たちに、安心してもらいたいと思っとる。辛い目におうた分、人の何倍も幸せになって欲しいと願っとるよ。」白川郷で確保される時の優と梨央の泣き顔を思い出す大輝。栞(田中みな実)にしても青木にしても、康介の罪は大きい…


捜査本部では係長の山尾(津田健次郎)が、梓が殺人事件について黙秘を続けていると報告。昭(酒向芳)の事件=芝池は、息子康介の死体遺棄事件=富山に家族の関与が疑われることの口封じ、橘栞=池尻については会社の不正に対する口封じと殺害の動機は十分にあると言う。

大輝は桑田(佐久間由衣)に、富山の事件に共犯がいるかもしれないという証言があったことを伝え、青木から預かった薬の瓶を渡し、鑑定を依頼する。桑田も捜査本部が共犯の線で追っていることを報告。遺留品のペンを持っていなく、芝池と池尻の両方にアリバイが無いのは梓だと。会見を見てどう思ったかと尋ねる大輝に「わからなくなりました。一見本当に潔白そうに見えたんで。共犯を疑うにしても…」「池尻には全員アリバイがある。」…私も会見であそこまで言い切るなら、真田家の人間は関与していないと思った。


栞の葬儀でお焼香をあげる梨央。大輝も参列していた。その帰り道、お互いに近況報告を交わす…大輝は生活安全課に異動し初心に帰った気分だと言い「困っている人を助けたい、だから刑事になったんや。」「私も最初は優を何とかしたくて就いた仕事だった。社長になるなんて考えもせんかったわ。ただ薬を創りたかった…」俯く梨央を元気づけようと「ボケっとしとらんで仕事戻れ。」「戻るさいわ、言われんでも。」梨央に笑顔が戻る。落ち着いたら二人でこれからのことを考えようと約束する。


入院中の後藤に会いに行く梨央。彼は自分の罪を梓一人が被っていることに心を痛めていた。「母は不正を黙認していたんですよね?経営者として潔白じゃないと、母自身もわかっていると思います。」「私も会社に戻るつもりはありません。居場所はもう無いんだ。」…「聞いてもいいですか?橘さんのことです。」「殺していません。私は不正を隠し通せても、殺人を隠し通すことは出来ない。」…「後藤さんの力が必要です。大事なご相談があります。」

そして社に戻って加瀬にも相談したいことがあると言う。


数日後…梨央は馴染みのもんじゃ屋に兄・政信(奥野瑛太)を呼び出す。梓の代わりに自分が逮捕されても良かったのだと言う政信に「グループのトップが責任を取ることに意味があるの。」と梨央。「母さんの後任、どうするの?梨央がやるの?」「外部の人に任せることにした。」驚く政信に、大事なのは会社の価値をこれ以上落とさないこと、信用を取り戻すことだと話す。一番いい方法は創業家全員が経営を離れることで、自分も政信も社長を辞任して経営権を放棄すれば、真田グループの不信感を払拭できると言う。

そこへ外出許可をもらった後藤が入って来て、後任候補や政信が辞任した場合としなかった場合の企業価値評価のデータを見せる。…梨央の提案を受け入れる政信。


梨央から社長を辞任すると聞き、驚く優にそれが最善策だと説明する加瀬。薬のことを心配する優に、梨央は誰にも何処にも渡さないと答える。そして梓に面会に行き、ちゃんと話をして来ると。「親子として話してみて。部下には出来ないことだから。」と加瀬。「前からそうしてたら、今みたいなことにはなってなかったかもしれないね。」


ここから暫く大輝のナレーションで話は展開していく…

"梨央は社長を退くことで会社を守った。経営から身を引き、一人の社員としてやるべきことを続けた。真田梓は詐欺罪で起訴された。殺人容疑については黙秘を続け、芝池公園殺人事件の捜査は手づまりに陥った。共犯の疑いがある者(後藤、加瀬)への捜査は続いたが、彼らの行動に不審な点は認められず、死体遺棄事件の共犯者を辿る糸も切れた"

薬の瓶からは不鮮明な指紋しか見つからず、DNAも出なかったことを藤井に報告する大輝。

"橘栞の転落死も事件性は無しと判断され、捜査は打ち切られた"

山尾が本部を出て昇進したことを大輝に訴える桑田。散々人を利用して事件は未解決なのに、警察の人事はどうなっているんだと怒る。「桑子も上行きたかったら見習えよ。」「嫌です。最後の一人になっても解決諦めません。」

"事件に留まる者と離れる者がいた"

桑田は刑事部長に昇進した山尾に、彼の弱みをネタに、大輝を捜査一課に戻すよう働きかける。

"未解決の事件は、いつまでも心に引っ掛かる。未来を絶たれた人たちの顔が忘れられなかった"

2022年冬、大輝の捜査一課への復帰が決まる。


栞の転落現場を訪れた大輝は、花を供え手を合わせる栞の母(浅田美代子)と出会い、声を掛ける。

母は、大学時代に栞が自殺未遂をしたと警察に話したことを後悔していた。事故扱いになったと聞き、もっと調べて欲しいとお願いしたが、受け入れてもらえなかったのだ。力になれず申し訳ないと頭を下げる大輝に「私がもっと娘の支えになってあげれれば良かった。何て言うか、あの子いっつもつまらなそうな顔をしていました。」仕事に没頭していたのは、栞なりの『逃げ』だったと思うと言う。何かに打ち込んでいれば、嫌なことは忘れられるからと。栞がメンタルクリニックに通っていて、病院をどんどん変えて、薬も変えたと聞いて心配していたと聞き、再び法医学教室を訪ね、事故の直前に新しく処方された薬のスクリーニング検査を依頼する。

薬の種類を聞いた教授は、薬を変えたことで発熱などの副作用が出ることを指摘。もし発熱していたら、死亡推定時刻が変わってくると言う。


桑田と検証する大輝。栞の尿から検出された成分も、発熱していた可能性があることを示していた。仮に平熱より3度高かったと仮定すると、死亡推定時刻が2~3時間前倒しになる。午後6時~7時にアリバイが無い人物は…辛そうな表情の大輝。桑田は周辺の防犯カメラをあたり、大輝は『真田ウェルネス』へと向かう。その日は新薬の承認結果が出る日だった…。


防犯カメラを確認した桑田は、ある人物を特定し、芝池の現場付近にあった足跡痕の一つと推定身長も一致すると大輝に連絡。「昭さんとも橘さんとも直接の接点は無し。でも、もし富山の事件と関わっているとしたら…」タクシーの中で電話を受ける大輝の表情が何とも言えず、嫌な予感しかしない。

そして誰かに電話を架ける大輝。着信が鳴る中、梨央の名前が刻まれた赤い手帳が映し出され、定員が配送の準備をすると言っていた…


その頃…創薬ラボ所長の海野(峯村リエ)から薬が承認されたと報告を受ける梨央。海野と抱き合い、涙を流す。祝賀パーティの準備には優も来ていた…


固い表情で電話に出る加瀬…「宮崎です。」「ご無沙汰しています。ご用件は?」聞きたいことがあって会社へ向かっていると言う大輝に、ショッピングモールを歩きながら「お電話で良ければ。」と答える加瀬。

「富山の死体遺棄事件のことです。朝宮達雄さんとは、いつからの知り合いですか?」「さあ、いつからか覚えていません。」

加瀬の電話から聞こえるアナウンスで、居場所を特定した大輝は、運転手へ行き先を変更するよう伝える。そして桑田達捜査員も、加瀬のいるショッピングモールへと向かう。

「朝宮さんには何度かお会いしただけですが、あれ程家族を思う人を私は他に知りません。」

ドラマのオープニングとラストに毎回出てくるブラックボックスが開く…ここからの演出が素晴らしく、見ていてゾクゾクする。


あの台風の夜…梨央の大学進学後の東京での生活について、梓の代理で達雄と会う加瀬。そこへ優(柊木陽太)から電話が入る。「お父さん、早く帰って来て!姉ちゃんが全然起きん。男の人が…男の人を刺してまった!」

寮に戻った達雄に抱きつく優。その先には意識を失った梨央の上に覆いかぶさる康介の姿が…思わず叫び出す達雄。達雄に同行して来た加瀬が康介の脈を確認し、電話を架けようととすると…「見んかったことにして下さい。」達雄が止める。「でも、でも、でもお嬢さんが…救急車を呼びます!」「怪我はしとりません。」そしてパニックを起こしている優に「優!お前は何もするな。父さんが何も無かったことにするでな。」「息子さんは刑事未成年、殺人の罪には問われません!」「いかん、いかん、優を人殺しには出来ません!」「少年法がプライバシーを守ってくれます!」「法律の物差しで言わんで下さい!私は、私は家族の話をしとります!子供がやったことだからいうて、世間では言い訳にもならん。通らんのですよ!この子らを晒しものには出来ん。お願いします!お願いします!」

今度は昏睡する梨央に呼びかけ「父さんが助けるでな。」と何度も繰り返す…

達雄の熱意に負けた加瀬は電話をしまい「お嬢さんは私が。朝宮さんは息子さんを…」…手を貸すことを決めた悲しい瞬間。あの状況で警察を呼べる人はいるのだろうかと思うほど、悲惨な現場だった…


二人を家に連れて帰り、梨央を布団に寝かせ「ごめんな、ごめんな。」と頭を撫でる達雄。受験票などを机の上に並べる優。そんな優を抱き締め「お姉さんを守ったんですね。」と背中をさする加瀬。この頃から加瀬は優を守ってくれていたのかと感無量。

そして達雄と共に康介の遺体を山へ埋めに行く…。康介の手から、あの日大輝が梨央に渡したお守りが落ちる…


「2006年9月21日深夜、どこにいましたか?」

加瀬との電話が続く中、大輝も桑田たちもショッピングモールに到着。

「東京にいたと思います。」「岐阜には?」「行っていません。事件が起こった日ですよね?あの日さえ無ければ、家族は幸せだったのに。」


薬の承認を喜び抱き合う優と梨央。「なあ、加瀬さんはおらんの?」優に聞かれ、パーティー会場を見渡した梨央は不安になる…


そして、大輝たちの姿を確認する加瀬…

「2021年8月3日夜、自宅にいらしたんですよね?」「ええ。深夜12時頃帰宅しました。」加瀬の姿を探すが、中々見つけられない大輝…「それを証明できるものはありません。渡辺昭さんに会ったことは?」「事件の前、会社を訪ねて来たとは聞きました。」

再びブラックボックスが開く。


梓の社長室で例のペンを拾った加瀬は、何気なく内ポケットにしまう。きっと後で返そうと思ったのだろう。そこへ梨央が芝池公園の近くで下車したと連絡が入り、公園へ向かう…そして池の側に横たわっている昭を発見する。

どうしたのかと声を掛けると、警察に連れて行ってもらえないかと言う。「息子を殺した男を見つけたで。弟やったんや。年も合うで。寮におった一家が康介を殺して埋めちまった。」泣きながら訴える。「何で康介が殺されにゃいかんのや」「酷いことを、しようとしたからです。」感情を抑え答える加瀬。「たかが、チョッコっと、チョッコと悪戯しただけやないかー。悪いのは誘って来る女の方や。何で康介が責められなあかんのや。」耳を疑うようなこの発言に加瀬は「あなたの息子のせいで!真面目に生きている人たちの人生が狂わされた。不本意な不幸を受け入れるしかなくなった!」昭の襟首を掴み「将来を奪われて、一生の苦しみを背負わされたんです!命を奪われるのと、どう代わりがあるんですか!」加瀬の怒りは当然だ。「康介にも将来があったんや。警察に、警察に知らせんと…」起き上がり、歩き出す昭。加瀬の表情が変わる…

昭の首を掴み、突き飛ばす加瀬。池の中に落ちた昭は、石に後頭部を打ちつける。自分も池に入り、まだ意識のある昭を押さえつける加瀬。昭は加瀬の内ポケットにあるペンを掴む…。昭の言葉は、康介のせいで理不尽に苦しんできた人たちにとって、許せない言葉で、逆上しても仕方ないと思った。


「あの晩、どこにいたんですか?」大輝の問いには答えず「父親は息子を盲目に愛したまま死んでいったそうですね。ある意味、幸せだったんじゃないですか。」と加瀬。そこで加瀬の携帯に別の着信が入る。梨央だった…

「加瀬さん、どこにいるの?ここまで長かったね。みんなの喜んでいる顔、加瀬さんにも見て欲しい。ホントに嬉しいよ。優も待ってる、早く来て。」伝言を吹き込む梨央。

梨央からの『承認されました 早く来て!』というメールを確認し、感無量の加瀬。とても嬉しそうな表情をした後、淋しそうに俯く…

館内の防犯カメラをチェックしていた桑田は、加瀬が3階にいることを確認するが、その後カメラの死角に入ってしまう。報告を受け、3階へ走る大輝。

「2021年10月21日18時から19時の間、どこにいましたか?」「18時?」「誰かと会っていましたよね?」「いいえ。」

3つ目のブラックボックスが開く。


栞に会いに行く加瀬。ビルの踊り場で話をする…

「真田梨央の弟は人殺し、父親は死体遺棄、会社は不正を行っている。真っ黒じゃないですか。」ゲラを見せる栞。「それを出さない代わりにどんな条件でも飲みます。」「だから私、お金なんて要らないんです。」「何をお望みですか?」「私は…必要とされてるって、誰かの役に立ってるって実感が欲しいんです。」「どうか、薬が承認されるまで待って下さい。」「罪を犯した人間は報いを受けるべきなんです!」「その薬で多くの人が救われる、無事に薬が出来るまで、それだけを考えて動いてきたんです!お願いします!」土下座する加瀬。「この記事出して、世の中は不公平じゃない、公平だって、自分にも真田梨央にも教えてやりたい。」栞の手を掴む加瀬。「社長はあなたが考えるほど幸せじゃありません!何も手にしてません!」加瀬の手を振りほどこうとしたことで、ゲラが栞の手を離れ空に舞う…それを掴もうとして足を滑らせ、転落する栞。慌てた加瀬は階下に駆け下り、救急車を呼ぼうと携帯を取り出すが…電話は架けず、散らばったゲラを集める。

(世界がいい方へ変わっていくのが見たくて、梨央の夢にのった加瀬。新薬を世に出す為に、彼もまた心血を注いできたのだ。こう言っては申し訳ないけど、栞個人の梨央に対する偏見で、多くの人が救われる機会を失うのは、どうかと思う。私は栞は自殺なのかなと思っていた。梨央と話して、彼女が失脚することを伝え満足したのか、そんな自分に嫌気がさしたのか、それで編集長にパソコンを渡して自ら命を絶ったのかなと。憎むべきは康介で、梨央と自分を比べても仕方ないのに…)


「聞きたいのは橘栞さんのことですか?」「そうです。」「弊社に悪意を向けていたようですが、事故で亡くなったと聞きました。…用件は以上ですか?」…「何で一線踏み越えた?踏み越えてまったら、戻って来られんやろ!」「戻るつもりはありません。」「あんだけ信頼されとって何で…」「法律では守れないものがあるからです。」

桑田からエスカレーターの近くにいると無線が入る。階下へ降りる加瀬らしい姿を認める大輝。

「私が思うことは一つしかありません。二人には一点の曇りもない人生を送って欲しい。…それだけです。」


お祝いの席で幸せそうに笑う梨央と優…


電話をしながらショッピングモールを出ようとする男性を桑田が確保するが、人違いだった。いつの間にか、加瀬はもうショッピングモールの外にいた。

「どこに逃げようが、逃げ切れんぞ。」「この日が来るのは、あの日からわかってました。」「二人にとって、お前がおらんくなることが、どういうことかわかっとるか!?」「頼みましたよ、宮崎さん。ようやく手に入れた二人の幸せを壊さないでやって下さい。」


加瀬との会話が終わった時、大輝個人の携帯が鳴る。梨央からだった。薬が承認されたことを嬉しそうに報告する。「とうとうか…。長かったな。…おめでとう。」泣きそうになり言葉に詰まる。大輝の複雑な気持ちが伝わってきて胸が痛い。「梨央…幸せか?」「こんな幸せな日はないわ。」その言葉を聞き「そっか。」涙を流し、辛そうに俯く大輝。


加瀬の机の上には退職届が置かれていた。加瀬のナレーションが流れる…    

"一つの目標を達成した今、次の目標に向かいます。人生最良のこの十六年間に感謝します"


梨央の新薬はニュースでも取り上げられ、認知症など回復が困難な疾病の治療薬としても期待されていた。


梓に面会した後藤は、一連の殺人事件の梓への疑いが晴れたようだと伝える。週刊誌が梓の自宅を盗撮した写真が出て来たと…。「アリバイ、証明されちゃった。」「もう黙っていなくともいいんです。失くしたペンは見つかりましたか?」「あれはね、あげたの。だからね、探さないで。そのままにしといて。」「…私は自分の罪を告白しようと思っています。」声を潜め「いいのよ。」と梓。でも、秘密を抱えて生きる人生を受け入れるのは難しいと言う。…梓は加瀬の犯行に気づいていたのだろう。だから黙秘を続けていたのか…


加瀬から送られた手帳を手にする梨央。梨央のナレーションが流れる…

"加瀬さん、今どこにいますか?あれから事件がどうなったのか、あの人に尋ねても捜査情報は話せないと教えてくれません。嘘はつけない人だから、私に隠していることがあるのは確かです"


捜査本部では桑田が、足跡痕と防犯カメラの映像で指名手配できないかと山尾にこぼしていた。証拠はないし、見つけて自供を取るしかないと山尾は言う。


"優は将来の夢に向かっています。どうして私たちの前からいなくなったのか、話せる日が来たら戻って来て下さい。どんな事実でも私たちは受け入れる覚悟です。加瀬さんが無事でいてくれることの方が、私と優には大事です。どうか元気でいて下さい"


大輝と達雄の墓参りをする梨央。優には今まで大変だった分、好きなことをして欲しいと話す。そして自分は十分幸せだと。前より何もかもが明るく見えると言う。

「大ちゃんは幸せ?」

「俺はお前が笑っとるのを見てれば、それでええ。」

「簡単やな。」

「簡単やわ、俺は。」

笑った後、急に真顔になって

「大ちゃん、私なんとなくわかっとるよ。加瀬さんのこと。」

「…何のことや。」

あくまでも白を切るつもりのようだ。そして手を繋ぎ、歩き出す二人。梨央の手を自分のポケットに入れると

「小っちゃい手やな。」

「暖っかい手やな。」


見応えのある、そして見事な最終回だった。とにかく演出が素晴らしい。3つの事件の真相…自分が加瀬の立場でもそうしていたかなと思ってしまう程、どれも仕方なく、切なく、悲しい。

そもそも康介は性犯罪者で、その為に多くの人の人生が狂わされた。なのにその父親は息子の非を認めず、逆に被害者を貶めた。そして被害者の一人である栞の歪んだ嫉妬心?彼女のことは本当に気の毒だと思うが、やり場のない怒りをぶつける場所を間違えていると思う。三人それぞれが身勝手だと感じた。

詳しい状況は加瀬しか知らないことだけど、もし大輝が経緯を知ったら、どうしただろう?そしてあの台風の日、大輝が加瀬の立場だったらどうしただろう?


梨央、大輝、優の三人に、あの事件の前のような幸せな日々が戻って来ることを心から願っていたので、満足だったけれど、そこに加瀬もいて欲しかった。

これから加瀬はどうするのだろう?死を選択せずに生きていて欲しい。


ただ私の中に解決しない疑問が2つ残った…

①プロデューサーヒントで、優が子ども時代に首から下げていた物が鍵と言っていたが、どういうこと?最後までわからなかった。

②昭が会社の不正を知っていたとは思えないが、なぜ後藤は彼に5百万も渡したのか?康介の事件への梨央たちの関与を隠したかったから?


そして多くの視聴者がそうであったように、藤井には完全に騙された!達雄が亡くなった後、梨央の家を訪ねたあの演出と、岡山天音の感情を読み取りづらい演技力にしてやられた。

他にもスーツケースを引いて歩く後藤や、藤井から台風の夜のことを質問された時の大輝の表情なども「もしかして?」と次の放送までハラハラドキドキ。本当にこのコンビのドラマは凄い。演出が最高。素晴らしい作品をありがとう!次回作も楽しみにしています。















2021年12月12日日曜日

「最愛」第9話のあらすじと感想

まさか大輝が!?


過去の失踪事件が現在の殺人事件へと繋がっていき、かつて両想いだった梨央(吉高由里子)と宮崎大輝(松下洸平)は重要参考人と刑事という立場に…。


渡辺昭(酒向芳)の遺体と共に発見された『ウェルネスホーム』のオープン記念のペンの持ち主は、梨央、梓(薬師丸ひろ子)、政信(奥野瑛太)、後藤(及川光博)、加瀬(井浦新)の5人だということがわかった。


9話は梓のナレーションで始まる…

"創業者である祖父が言っていた。経営に必要なのは情熱だと。あの子はそれを持っている。30年前、もみじのような小さな手を無邪気に振っていた彼女は、今、大きな夢をその手に掴もうとしている。彼女の為、会社の為、私のしたことに後悔はない…"


梓からペンの持ち主について聞いたところへ、優(高橋文哉)の治験の様子を見に加瀬がやって来る。梨央がペンを持っているか尋ねると…加瀬は持っていると鞄からペンケースを取り出すが、その中には無く、鞄の中を掻き回し、ようやく見つける。一方梓は気に入っていたのに見当たらないと言う。疑いの目を向ける梨央…


杉並西署に大輝を訪ねて来た藤井(岡山天音)。大輝は誰と電話をしていたか聞かれ、梨央だと答える。「へえー、仲良くしとるんですね。」意味ありげな表情の藤井。大輝が仕事でまたこっちに来たのかと尋ねると「まあ…ちょっと…」歯切れが悪い。迷うように下を向いた後「あの…」何か言いかけたところへ人が入って来て、言葉を飲み込む。そして何でもないと、行ってしまう…


捜査本部では、桑田(佐久間由衣)が記念のペンについて山尾係長(津田健次郎)に報告。大輝からの情報だと聞き、喜ぶ山尾。持ち主5人のうち、昭の事件当日のアリバイが無いのは、梓、後藤、加瀬だった。


政信が社長を務める『真田ビジネスサービス』の創業30周年記念パーティーが開かれる。出席した梨央と加瀬に、栞(田中みな実)が記事を持ち込んだ週刊誌の編集長が近づき…明日発売の『週刊討論』に『真田ウェルネスの寄付金詐欺と記者の不審死』という記事を載せるとゲラを見せる。栞から預かったPCに入っていた原稿で、身の危険を察知して自分に託したのだろうと言い「この連載は第二弾、第三弾も控えています。我々はあなた方のくすみを徹底的に追求しますので。」それだけ伝えると会場を出て行く。

スクープ記事の反響は大きく、梨央の会社はネットで叩かれる…


栞の司法解剖が終わり、死亡推定時刻が午後9時から10時に絞られた。梨央のアリバイは裏が取れていたので、他の4人のアリバイを確認しに行く桑田。


その頃、記事のことで梓の社長室にペンの持ち主5人が集まっていた…

後藤を責める政信を制する梓。頭を下げ、謝罪した後藤は、栞がほぼ全貌を知っていたと…。連載を差し止めるよう交渉すると言う加瀬に梨央は「こうなった以上、説明する義務がありますよね。」すると梓が「週刊誌の記事にいちいち反応してたらキリがないでしょ。それに…今目立つことをしたら、薬の申請に影響が出るかもしれない。」「でもせめてホームの入居者の方々には謝罪した方が…」と梨央。「お預かりしていたお金は、ちゃんと愛護団体に寄付しておいたから、それで問題ないでしょ。」沈黙が流れる…。

気分が悪くなり、倒れた後藤に加瀬が付き添い…眠っている後藤に「居場所は守りましょう。」と呟く。

社長室に残った3人の元へ、桑田が訪ねて来る。記念品のペンを今現在持っているかと聞かれ、ペンをもらったこと自体覚えていないと政信。梓は「どこかにあるとは思うんですけど…」ハッキリしない…「今はお持ちでないということですね。どこかで落とした可能性は?」「ちょっとわかりません、ごめんなさい。」

次に10月21日の午後9時から10時の間、どこに居たかを尋ねる桑田。その日に何かあったのかと聞き返す政信に対し梓は「橘栞さんがお亡くなりになった日ですよね、雑誌に出てました。」彼女と面識があるか聞かれると、新聞社に勤めていた頃に何度か会ったと答える。政信は面識もなく、その日は出張で大阪にいたと言い、梓は家にいたが、証明出来る人はいないと…


梨央がエレベーターを待っていると、玉子サンドを渡すのを忘れたと梓がやって来る。戸惑う梨央に「好きだったでしょ。あなたがまだ白川にいた頃、年に一度一緒にランチしてた時に…」「お母さん、橘栞さんと最後にいつ会った?」「さあ、いつだったかしら…忘れちゃった。」「橘さん、私の家に何度も来てた。お母さんの所へは来なかった?」「来てないわ。」微笑む梓。その笑顔はどこか淋しそうに見えた…梨央がずっと疑うような目を向けていることに気づいているのかもしれない。

梓と別れた後、「今夜、会えんか」と大輝からメールが入る。仕事が終わったら連絡すると返信。


署の前で山尾が大輝を待っていた。ペンを持っていなくて、昭と栞の両方の死亡時にアリバイが無いのは梓だけだと言う。だが昭殺害を一人でやったとは思えないと。情報を回してもらえると有難いと言う山尾に「自分は捜一を離れた人間です。」きっぱり断っているのに「ここはお互い協力してこうや、なー」と笑う。ニヤけた態度に油断ならない何かを感じる。


その夜…梨央の馴染みの店で会う二人。ペンを返す大輝に、梓の所へ警察が来たことを話す。「警察はお母さんのこと疑っとるんやよな?」「関係者のことは全員疑うのが警察の仕事やでな。」溜息をつく梨央…「優が帰って来て、治験を受けられるようになって、これから普通の生活を送りたいだけなんやよ。…だのに何でこんなことになってまったんやろ。…大ちゃんはこれからのこと考えようって言ってくれたけどな。けど…」何も言えない大輝…


寄付金詐欺のネットニュースを見て、心配する優。だが、梨央の前では明るく振る舞い、大学受験にも絶対合格すると言う。


『週刊討論』出版社の広告主の協力を得て、連載を止めることが出来たことを梨央に報告する加瀬。梓にも既に報告済みと聞き「お母さん何か言ってた?記事を止めても、不正は事実でしょ…」梨央の様子をみて心配した加瀬は、何を考えているのかと優しく尋ねる。梓が"ちゃんと寄付したのだからそれで問題ない"と言うのを聞いて、梓のことを怖いと思ったと打ち明ける。「誰かの正義は、誰かの悪。梓さんが信念を持って頑張ってきたことは知ってるよね?…一度梓さんとゆっくり話してみたら?」溜息をつく梨央。


そんな中、藤井らしき人物と梓が会っているのを、偶然目撃する大輝。どうして藤井と梓が?15年前の渡辺康介(朝井大智)の事件と関係あるのだろうか?


今度はテレビで『真田ウェルネス』の寄付金詐欺疑惑や、事件を追っていた記者が死亡した日に梨央が二人で会っていたこと、別の殺人事件の参考人として事情聴取を受けていたことなどが報じられた。ネット動画でも脳の病気の薬を開発していると配信されたことで、梨央はSNSで叩かれ、自宅や会社にマスコミが押し寄せる…

真田ホールディングスの説明責任を問うニュースを見る後藤。『真田ウェルネス』の株価は急暴落していた。

ネットの動画や後追い記事の削除を要請しているが、正直追いつかない状況だと加瀬。梨央にホテルに避難するよう提案するが、逃げ隠れしたくないと言う。先ずは社員の不安を取り除き、投資家や治験に協力してくれた病院に説明に行きたいから、対策委員会を立ち上げて欲しいと…「加瀬さん、今日、母がどこにいるか知ってる?」昨日から電話が繋がらないと言う。「社にいるんじゃないですか?秘書室に問い合わせますか?」「ううん、また後で架けてみる。」…梓はどうして電話に出ないのだろうか?


優がバイトする店で夕食をとる大輝。梨央は大丈夫かと聞くと「大丈夫そうな顔して頑張ってるよ。」と答え、大輝に頼みがあると言う。

マンション前のマスコミをやり過ごした梨央だったが、中で待ち伏せていた記者に捕まってしまう。優から頼まれてオムライスを届けに来ていた大輝が、記者を追い払い…「来てくれて助かった、ありがとう。」と梨央。そして「バチが当たったんかな。嘘もついたし、いっぱい隠し事もしてきたで。」「梨央はずーっと真面目に一生懸命生きてきたやろ。俺はそういう梨央が好きやよ。」言ってしまった!という顔の大輝を、ポカンと見つめる梨央。「はよ食べろ、冷めるぞ。」「いただきます。」笑ってオムライスを食べ始める。大輝の母の話になり、盛り上がる二人…「いいお母さん。私はようわからん、お母さんのこと。」18歳まで離れて暮らしていたこともあるが、未だにわからないと言う。「自分がお母さんのことどう思っているのか、私はどう思われてるんか…」

梨央の家を出た大輝は、藤井に電話をする。留守電に「聞きたいことがあるから連絡をくれ」と伝言を残す。

同じ夜、加瀬を呼び出した梓は、話しておきたいことがあると言う。


翌朝、久しぶりに出社した後藤。体調はどうかと尋ねる梨央に「ご心配をおかけしました。責任は取ります。」と頭を下げる。専務室は姿を消した時のままだった…


ようやく梓から電話が入る…「梨央、あなたに約束して欲しいことが二つあるの…」一つ目は後藤のことだと。「彼とは上手くやりなさいよ。あの人はあなたにとってもウェルネスにとっても必要な人材よ。いずれ必ずあなたを助けてくれる。梨央と後藤さん、二人で真田グループを支えて欲しいの。それからもう一つ、薬は絶対に諦めないこと。大丈夫、梨央ならきっと出来る。」急にどうしたのかと尋ねる梨央に「私、やっぱりお母さんには向いてないみたいね。ごめんね。」そう言って電話を切る梓…


散らかった専務室で、梓からもらったオープン記念のペンが入った箱を開ける後藤。『後藤さん いつも頼りにしてます。感謝をこめて。2007年3月 真田梓』とメッセージが添えられている。どうやら一度も使っていなかったようだ。携帯が鳴り、電話に出る後藤…


梓が社長を務める『真田ホールディングス』の前で張り込む桑田に、政信、加瀬、後藤の栞死亡時のアリバイの裏が取れたから、梓を引っ張って来いと山尾から連絡が入る。


社長室に戻った梨央のところへ、後藤が慌てた様子で入って来てテレビをつける。梓の緊急会見の生中継が始まるところだった!

世間を騒がせたことを謝罪し「真田ウェルネスの報道の内容につきまして、私の方からご説明させて頂きます。」そして、寄付金詐欺についてはほぼ事実だと認め、関係者に深くお詫びすると深々と頭を下げる。その様子を加瀬が見守っていた。「責任は全て私にあります。これから警察に行き、包み隠さずお話するつもりです。」

「何で…?」涙を浮かべる後藤。そして会見の場に駆け付けた政信は「母さん、何やってんだよ…」と呟く。

社員に対しての謝罪に続き、今回の件に梨央が関わっていたという報道は誤りだと言う。「娘には何も知らせていませんでした。今後、家族への取材などはどうかお控え下さい。」

涙を溜めて梓の言葉を聞く梨央と政信…。

「そしてもう一つ。娘に対して殺人事件に絡めた誹謗中傷を行うことも、今後一切やめて頂きますようにお願い申し上げます。」頭を下げる。「娘も真田家の人間も誓って殺人には関わっておりません。…以上です。ありがとうございました。」

深々と頭を下げた後、カメラの向こうにいる政信に気がつき、見つめ合う二人。大丈夫だというように目で語った梓は会見の場を後にする。

会社を出たところで、付き添う加瀬に「ここでいいわ。ありがとう。」自分も行くと言う加瀬に「一人で大丈夫よ。政信と梨央のこと宜しくお願いします。」

警察署へ向かう為、車に乗り込む梓。毅然とした態度や歩く姿がとても美しく、そして悲しかった。


「何で梓さんが!」全て自分がやったことだから警察へ行くと言う後藤を、追いかける梨央。「待って下さい。落ち着いて話をしましょう。」「あなたは黙って見ていられるんですか?お母さんを犠牲にして平気なんですか?」「母に言われたんです。後藤さんと私で真田グループを支えて欲しいって。だから守っていきませんか?母が命懸けで守ろうとしてきたものを一緒に。」だが後藤の心には響かない…「私のせいだ、私があんなことをしたから!」

階段の踊り場で、止めようとする梨央を振りほどき、バランスを崩し転げ落ちる後藤。頭を打ち、血が流れ出す…。それでも立ち上がり歩き出すが、結局意識を失い、倒れてしまう。

救急車で運ばれる後藤。加瀬に電話で伝える梨央のところへ、梓の件で署まで同行して欲しいと警察がやって来る。「待って、そっちへ向かう。」という加瀬に、一人で大丈夫だと答え、パトカーに乗り込む梨央…これが1話の冒頭シーンだったのか!


捜査本部では山尾が、出頭して来る梓に昭と栞の事件についても聴き、必ず共犯者を炙り出すと息巻いていた。


そして…ようやく藤井と会った大輝は「真田梓が出頭するそうや。彼女に会っとったやろ。」藤井の目を見据える。それには答えず、少し迷った挙句、口を開く藤井。「俺も先輩に聞きたいことあったんです。15年前、あの台風の夜…本当は事件の現場におりましたよね?」

険しい顔で藤井を見る大輝…え!?大輝があの場所に?


◆残る疑問◆

①最終的に康介を殺害したのは誰?

②達雄の共犯者は大輝?

③達雄が亡くなった後、藤井が梨央の家を訪ねたのは何故?

④昭を殺害したのは誰?

⑤公園で昭と会った後、梨央がタクシーの中で泣いていたのは何故?

⑥昭に渡した5百万は何の口封じ?ホテルに残された昭の持ち物の中に『犯人?』と書かれたメモがあったが、誰のことを指しているのか?

⑦梓は寄付金詐欺のことを知らなかったのか?

⑧栞の死の真相は?

⑨プロデューサーからのヒントということで、優が子どもの頃に首からぶら下げていた物が鍵とあったが、メモ帳と携帯だった。メモ帳に何が書かれているのか?

⑩藤井と梓の関係は?


まさか大輝があの夜寮にいたとは思わなかった。もしそれが事実なら、大輝の今までの行動に疑問が残る点も多々あるし…。辻褄は合うのだろうか?

殺人事件に真田家の人間は誓って関わっていないと言った梓。あそこまで言い切るからには、昭と康介の死に関係していないように思う…

加瀬がペンを持っていたことでホッとしたが、加瀬を庇って梓が彼の鞄にペンを忍ばせたということはないだろうか?

今回、梓の会社や子ども達に対する愛情の深さを感じた。そして、後藤の梓に対する想いも。後藤の『最愛』は会社ではなく、梓だったと思う。

1話の冒頭シーン、梨央の手に血が付いていたことで事件性を疑い、梨央の『最愛』の優に何かあったのかと不安だったが、その点についてはホッとした。それと同時に後藤が無事であることを祈る。

梓の『最愛』は子ども達、特に夢を持つ梨央?大輝の『最愛』は梨央、加瀬の『最愛』は家族、その中でも梨央なのか…

いよいよ最終回を迎えるが、伏線はすべて回収されるのだろうか?1時間じゃ足りない気がするが、あの制作コンビの作品だから大丈夫だと信じたい。





2021年12月4日土曜日

「最愛」第8話のあらすじと感想

いよいよ犯人が絞られる!
 


過去の失踪事件が現在の殺人事件へと繋がっていき、かつて両想いだった梨央(吉高由里子)と宮崎大輝(松下洸平)は重要参考人と刑事という立場に…。


『真田ウェルネス』の不正を追っていた橘栞(田中みな実)が、遺体で発見された。梨央が取材を受けた翌朝のことだった。

事件の関係者ということで、突き落とされたのではないかと疑う捜査本部係長の山尾(津田健次郎)。だが鑑識は誰かと争った形跡はないと言う。「何でこんなことに…」何故か泣き出す桑田(佐久間由衣)。


梨央は、警察が話を聞きたいと言ってきていると秘書から連絡を受け、会社へ向かう。渡辺康介(朝井大智)の性的暴行事件の被害者で、唯一彼を告訴した栞。父親の昭(酒向芳)をも非難する彼女に思わず梨央が「あなたなんですか…?あなたがあの人を…」それには答えず「梨央さんの人生もまもなく一変します。汚れた会社が創った薬、薬事審査に通りますかね?」目に涙を溜め、悲しく微笑む。


会社では加瀬(井浦新)が待っていた。相手にしないよう言ったのにと、栞と会ったことを責める。

「取材って何について?」「会社の不正について聞かれる筈だったんだけど…」「その件なら昨日後藤(及川光博)さんに聞いた。」

すると「申し訳ございませんでした!」以前から梨央のスケジュールを後藤に伝え、それを後藤は栞に渡していたと謝罪する秘書。加瀬は、後藤が寄付金を不正に利用している疑いがあり、昨日から連絡がつかないと言う。


梨央は梓(薬師丸ひろ子)に報告に行くが、梓の電話にも後藤は出ない…。彼は入社5年目で真田グループの金庫番をしていたから、会社のお金の流れはわかっていたと言う。

梓が何も知らなかったのか疑問に思う梨央は、以前ゲラに書かれた昭への5百万のことを口にする…梓は後藤がやったことだと言う。それについて謝りに来たと…「会社と私と梨央を守ろうとしてのことだから、誰も責められないでしょ。」

あの記事を書いた記者が今朝亡くなったと言い、二人の間に何かあったのかもしれないと梨央。梓は顔色一つ変えず、本当かどうかわからない内は気にせず堂々としていろ、それが社長の仕事だと言う。


その頃…後藤は証拠になる資料を回収していた。手伝わせて欲しいと言う不動産屋に「私一人でやる。他人を信用した私が間違っていた。」…栞が亡くなったと思われる夜も証拠を回収していただけなのか?


杉並西警察署の生活安全課に配属された大輝に、栞が亡くなったと桑田からメールが入る。捜査一課から転属されたことで、何かあったのだろうと囁く者もいるが、子ども相手に生き生きと仕事をする姿は、どこか楽しそうに見える。


その夜、母親から言付かった濁酒を梨央に届ける大輝。梨央は一緒に飲もうと誘う。昔話で盛り上がる二人。ホント仲がいい。まるで昔に戻ったみたいで微笑ましい。


大輝を送りがてら線路沿いの道を歩く二人…

「この前、これからのこと考えようと言ったやろ…二人で考えんか?これからのこと。」

「私も同じこと思っとった。事件解決して、薬出来たら、その時言おう思っとった。」

「今やないんやな。ええわ、そん時が来るまで待っとこう。」

電車が通ると負けないよう大声で、先のことを考える相手は他にいないと言う大輝。「私もおらん。」と梨央。手を繋ぐ二人。この幸せがいつまでも続くといいのに…


捜査本部では…「事件性ガンガン匂ってきた。橘栞が持ち歩いていたノートパソコンが見つからない。」と山尾。桑田を呼び、栞が梨央に何度か接触していたことを確認すると「真田梨央といえば宮崎だな。本部外れた今が使い時だな。」昭の事件と栞の死は繋がっているから、大輝からネタを引っ張って来いと言う。


後藤の行方がわからず、守衛に鍵を開けてもらい専務室に入る梨央。泥棒が入ったかのように荒らされていることに驚く。書類が散乱し、いくつかの血痕も…おそらく後藤の鼻血の痕だろう。

梓に報告すると警察へは通報しないよう言われる。梓は加瀬と一緒だった。会社が管理している別荘があり、後藤しか使っていないから、そこに居ると思うと…。梨央は慌てると判断を間違うから、しっかり手綱を取れと言う。「不正の実情をご存知であれば、梨央社長へのご説明をお願いします。」加瀬が怒っているのがわかる。不正が事実であれば、言い逃れが出来ない違法行為だと「表に漏れれば、騒ぎは今までの比じゃありません。」「表に漏れる前に内々で済ませましょ。こういう時の為に加瀬くんが居るのよ。」


梨央と加瀬は別荘へと向かう…「やっぱりお母さん、居場所知ってたんだね…」「30年間近く支え支えられての間柄だし。」「加瀬さんと私の倍ね。」「まだ半分かって感じだな。」梓と後藤の絆を思い知る二人。


大輝に会いに行った桑田は、栞の昭殺害時のアリバイの裏が取れたことを報告。防犯カメラから、動物愛護団体へ不法侵入しようとしていたことが判明したのだ。その団体から真田グループと繋がりのある会社に資金が流れているという。梨央から何か聞いていないかと大輝に尋ねる桑田。知らないことは答えられないという大輝に、山尾から大輝を利用しろと言われたと話してしまう。昭と栞の事件の犯人は、梨央の周辺にいる筈だと言っていると…

栞についてはまだ事件だと断定されていないが、パソコンが見つからないことや『真田ウェルネス』の役員と揉めていたという話もあると。事件を解決したいから、力を貸して欲しいと言う。自分たちがもっと頑張っていたら、栞は死ななかったのではないかとずっと考えていたのだ。「俺に出来ることは無いだろ…」と大輝。

だが、やはり気になったのか法医学教室を訪ねる大輝。顔見知りの教授からまだ司法解剖が終わっていないと聞き、驚く。事件性がないから順番待ちをしているというのだ。検視官の所見によると、栞の死亡推定時刻は午後8時から12時。薬毒物の検出は無く、爪の間などから第三者の皮膚片も見つからなかった。遺族の話では大学時代に何度か自殺未遂をしていたと。捜査で事件性が認められなければ、自殺で処理することになると言う。

大輝の反応を見て、取材対象を追い続けていたからといって、突然自殺する筈がないとは言えないと…「わからないもんだよ、人の内面は。いくら刑事でも簡単に読み切れるもんでもないよ。」

そして、所轄に異動して山尾から離れられたのは良かったと言う。「あの地位に就くまで何人の部下が使い捨てられたか知ってるか?彼には気を付けた方がいいよ。」…山尾にそんな顔があったとは!


別荘では後藤が証拠となる書類を燃やしたり、ノートパソコンを壊したりしていた。到着した梨央たちを見て逃げる後藤を加瀬が追いかける。梓が話を聞きたいと言っていると叫んでも、足を止めない。坂の上に逃げた後藤は『誰の指示か?』と言う加瀬の言葉にようやく足を止める。

「本当に一人でやったことですか?」「誰の指示でもない、私一人でやった。」着服はしていないし、会社の為にやったと言う。不正を行うつもりで始めたことではなく、落札した競売の土地を手に入れる際に手違いで融資が間に合わず、5億という現金が必要になり、プールしていた寄付金を借用したと。返せば済むと思ったと言う。

「済むと思っているのですか?」「君も私の立場になればやった筈だ。会社の不利益は回避した筈だ。あの場所は私のすべてだ。他には何もないんだ。何もないんだよ…」

戻って梓と話をして欲しいと加瀬。「会わす顔がないでしょ。警察にも追われている。」「大丈夫です、警察には通報していません。一緒に帰りましょう。」悲し気に首を振り、走り出す後藤。後藤のこんな顔、初めて見た…


絨毯の下に隠されていた大量の札束を見つけた梨央。残っていた書類で加瀬と不正金の流れについて調べ始める…

「後藤さん、一人でやったって言ったの?」梓に連絡する加瀬。「関係書類、そこに全て揃ってる?」「一部は専務が処分してました。引き続き専務を探しますか?」こちらで探すから、東京へ戻れと言う。…やはり梓は気づいていたと思う。もしかしたら梓の真意を汲み取って、後藤がやったのかもしれない。

「後藤さん一人の責任じゃ済まないよね…」と梨央。加瀬は梓はそれで済ますつもりだと言う。真田の老人ホームの入居者から寄付金を募っている以上、見過ごしていた会社の問題だから公式に謝罪する必要があるのではないかと梨央。それに対し、新薬の申請まであと一歩で、承認までまだ暫くかかるという加瀬に「隠蔽するの?」と眉をひそめる。「そうは言ってない。現実的に話そうと言ってる。」謝罪をするにしても、不正の全容を把握しないといけないし、この規模だと精査にもかなり時間がかかると言う。

「もう疲れた…」梨央の目から涙が零れる。「やるべきことをやるんだろ?」「何でいつも私の味方してくれるの?私のことどう思っているの?」「どういう意味?」「嫌になんない?」「ならない。何度も言うけど、家族だと思ってる。幼い頃に家族を失った辛さはわかるから、自分が代わりになろうと思った。」そして、今までよく頑張った、必ず報われる日がくると言う。

新薬が承認され、多くの人の人生がいい方へ変わる。今まで治せなかった病気の治療にも適用されるかもしれないと…「世界がいい方へ変わっていくのが見たい。そう思って同じ舟に乗った。自分がどれだけ凄いこと成し遂げようとしているか、わかってる?本当に凄いことなんだよ。」


捜査本部では…栞の取材対象が昭の事件の関係者と丸被りだと山尾。「渡辺昭に死んで欲しかった人間、橘栞が邪魔だった人間…」…そう考えると二人に共通するターゲットは梨央だ。梨央と会社を守りたかった人の犯行?だとすると梓か加瀬?


梓と加瀬が一緒のところへ政信(奥野瑛太)が入って来て、父親(光石研)の死体遺棄にかなり傷ついたと言う。「世間から見たら悪いことでしょうけど、達雄さんの気持ちはわかる。私も同じことしてたと思う。地位も立場も忘れてね。」…梓の言葉に冷やかな目を向ける加瀬。


優(高橋文哉)がバイトをしているレストランで食事をする大輝。優は、梨央が大輝の母親に濁酒のお礼を送りたいと言っているから、住所を書いて欲しいと紙とペンを渡す。そのペンを見た大輝は…「これ、優のか?」「姉ちゃんのや。」

ペンにローマ字で『ウェルネスホーム』と彫られていた。優からペンを借り、署に戻った大輝は昭の事件の遺留品リストを確認。その中に全く同じペンがあった!

ペンの写真を桑田に送ると、かなり似ているが、彫られているマークが『真田ウェルネス』の物とは違うと言う。


ようやく優の治験が始まる…「優が弟でおってくれたで、ここまで来れたんや。」と梨央。自分だけ覚えていないことがあるのが恐かったと優。「でもな、今は前ほど怖いと思わんくなったわ。それは姉ちゃんのおかげやな。」


病院のロビーで梓が待っていた。治験の終了は12週間後、データ解析を済ませて来年申請予定だと話す梨央。そして声をひそめ「どうするの?不正のこと。」「ウチの方で処理しておく。騒ぎ立てたら後藤さんが一人悪者になって、可哀そうでしょ。」後藤が別荘の倉庫に隠れているのを見つけ、今は過労で療養していると言う。

「お母さんいつから不正のこと知ってたの?…知ってたんでしょ?」「梨央に話したところでどうにもならないわよね…」

そこへ大輝から電話が入る。『ウェルネスホーム』について聞かれ、10年前に売却したが、社名が入ったペンはオープン記念の物で、梓が周りの人に配り、自分も持っていると答える。事件と関係していると聞き、自分の会社の記念品がどう関わっているのか教えて欲しいと梨央。だが、藤井(岡山天音)が訪ねて来たことで「架け直す」と電話を切る大輝。

「何でおるんや、お前。」「先輩、誰と電話しとったんですか?」…大輝を見つめる藤井の顔がどこか怪しい。

ペンのことを梓に尋ねると、赤いペンは特注品でこの世に5本しかないと言う。持っているのは梓、梨央、政信、後藤、そして加瀬…。


◆疑問点◆

①康介を最初に刺したのは優だが、真犯人は別にいる?

②遺体遺棄は達雄一人でやったことなのか?協力者がいたのか?康介の事件には寮生が絡んでいるように思えてならない。

③達雄が亡くなった後、梨央の家を藤井が訪ねて来たのは何故?

④昭を殺害したのは、ペンを持っている4人の中にいる?

⑤公園で昭と会った後、梨央がタクシーの中で泣いていたのは何故?

⑥昭に渡した5百万は何の口封じ?ホテルに残された昭の持ち物の中に『犯人?』と書かれたメモがあったが、誰のことを指しているのか?梨央?

⑦寄付金詐欺のことは梓も知っていたのか?

⑧後藤は資料を回収していただけで、栞の死には関係ない?

⑨プロデューサーからのヒントということで、優が子どもの頃に首からぶら下げていた物が鍵とあったが、メモ帳と携帯だった。あのメモ帳はその後どうなったのか?


康介の事件は藤井が怪しく、昭の事件は梓が怪しいと思わせて、まさかの加瀬?8話を見るとどうしても梓か加瀬に絞られてくる。ペンを使用しているシーンがあるかどうか、録画を確認したくなった。

更に8話では梓、後藤、山尾の新しい顔が見え、3人の印象が少し変わってきた。唯一、良く変わったのが後藤。梓と山尾はしたたかで信用できない感じ。そしてやっとお互いの気持ちを確認し合うことが出来た梨央と大輝。今度こそ幸せになって欲しいけど、1話の冒頭シーンを思い出すと難しいのかなと思う。優に何もないことを祈るばかりだ。




2021年12月1日水曜日

「最愛」第7話のあらすじと感想

 栞の人生って…(T_T)


過去の失踪事件が現在の殺人事件へと繋がっていき、かつて両想いだった梨央(吉高由里子)と大輝(松下洸平)は重要参考人と刑事という立場に…。

加瀬(井浦新)の尽力により、渡辺昭(酒向芳)の死に関与していないことが証明された優(高橋文哉)は、姉・梨央と再び暮らし始めるが…『真田ウェルネス』の不正を追うフリーライターの橘しおり(田中みな実)が突然梨央の前に現れる。


7話はしおりのナレーションで始まる…

"気がつくと考えている。もしあの時違う道を選んでいたとしたら、もしもあの人に会っていなければ。もしもあの時あの場所に行っていなければ。もしも明日この世が終わるとしたら、その瞬間にも私は『もしも』を考え続けているのだろうか…"


「やっと会えましたね、この日を待っていました。大きくなりましたね、弟さん。」真田グループの不正について話を聞かせて欲しいと言う。何を言っているのかわからないと立ち去る梨央に「私のこと、覚えてませんか?」見つめ合う二人…。しおりの顔に見覚えがない梨央は「失礼します。」と頭を下げ、行ってしまう。悲し気な顔で見送るしおり…

優は、後藤(及川光博)から橘しおりについて調べるよう依頼された時に、彼女を『害虫』と言っていたことを思い出し、心配する。


捜査本部では、優の不起訴処分に不満を抱いていた。優と梨央が昭の息子・康介(朝井大智)殺害について富山県警で聴取を受けているが、それで終わりだろうと係長の山尾(津田健次郎)は言う。

優と揉み合いになり東側の池に落ちた昭は、自力で這い上がり西の方へ歩いて行ったが、西側の池で遺体で発見されるまでに何があったのかは未だわからない。

大輝は気になる人物がいると『松村栞(=橘しおり)』の名を挙げる。康介の性的暴行事件の被害者の中で唯一康介を告訴した女性で、昭が東京にいる康介の関係者全てに会おうとしていたことを考えると、栞と接触していた可能性があると言う。

大輝と桑田仁美(佐久間由衣)は彼女に接触。事件当日は一人でBARで飲んでいたというアリバイの裏を取る為、店へ向かう。店員も彼女が一人で飲んでいたと証言するが、店に貼られていたスナップ写真から、その日は貸し切りだったことに気づく大輝。


一方、優と楽しく暮らす梨央は"自分には資格がない"と治験を受けようとしないことに心を痛めていた。

優の希望で休日に加瀬と三人で買い物に出かける。優の加瀬に対する信頼は大きく、自分でお金を稼ぐ為にアルバイトをしたいと相談。どうせならやりたいことをやった方がいいし、新しいことにチャレンジしてみるのもいいと加瀬。病気のことがあるからと言う優に、治験を勧める。

「僕なんかに受ける資格あるんかなって…」「資格は誰にだってある。」「でも、僕がしたことは消えないし…」「大事なのはそういう経験を経た君が、これから先どう生きていくかじゃないかな。」


山尾に店員が口裏を合わせていたことを報告する大輝たち。明日もう一度、栞に接触することになったところへ管理官が大輝を呼びに来る…桑田が岐阜でのことを報告したことで、生活安全課へ異動になってしまう。


康介の事件で優は立件されないことが決まり、父・達雄(光石研)は死体遺棄で書類送検となった。加瀬から報告を受けた優は「自分のしたことを忘れずに生きていく」と…。そして治験を受け、弁護士を目指すことを梨央に伝える。


後藤が情報屋に依頼し、昭に5百万渡したことを掴んだ加瀬は、彼を訪ねる。惚ける後藤に、情報屋は梨央の弟で、後藤に近づいたのは姉の為だったと話す。そして警察で追及されても後藤のことは話さなかったことも。自分もそれについて問うつもりはないので、今後も梨央のバックアップを宜しくと頭を下げる。


大輝を呼び出した桑田は、自分のせいだと頭を下げる。これ以上梨央と近づき過ぎるのは危険だと思い、大輝の規則違反を上に報告したと…。気にするなと大輝。

そして栞の証言が、事件当日は取材対象を張り込んでいたと話が変わったことを報告する桑田。何か隠している気がするので信用できないと言う。今後の捜査次第で監視対象になるかもしれないことや、最近は真田グループを取材していることなどを話す。


栞は真田グループの老人ホームや不動産屋を訪ね、取材を続けていた…。

ホームの職員から連絡を受け、栞に会いに行く後藤。取材をやめさせようとするが…身寄りのない富裕層の高齢者が、遺産を慈善団体へ寄付するケースが増えていて、その団体の一つが真田のペーパーカンパニーに不正流用していると、彼女はそこまで掴んでいた。


お礼が言いたかったと大輝に会いに行く優。「これからは自分のしたことと、ちゃんと向き合っていこうと思っとる。」と話す。忙しくしていると思っていた大輝が、異動になったと聞き驚く。「姉ちゃんはそれ知っとるの?」「知らん。もう会うこともないやろし。」

梨央に大輝と会ったことを話し、家に呼んでもいいかと尋ねるが「うちらはもう関わったらいかんの。」と断られてしまう。大輝が異動になったことを伝え「本当にもう会わんつもりなの?」「もう決めたことやからな。」…そうは言ったものの、大輝に連絡しようか迷う梨央。


陸上部マネージャーだった青木菜奈(水崎綾女)を訪ねる大輝。「昔のことを思い出したくないこともわかる。もう俺に会いたくないと思っていることもわかる。」「だったら何で来たんよ。」「どうしても解決しんといかんことがある。頼む。」と頭を下げる。


『真田ウェルネス』がホーム入居者相手に寄付金詐欺をしていたと編集長に報告する栞。後藤にも不動産屋から、自分の妻が記者に余計なことを話したと相談の電話が入る。専務室で一人暴れる後藤…前を通りかかった加瀬は物音に気づくが、中に入ることもなく通り過ぎる。

喫茶店で編集長と会う後藤…記事を買わせて欲しいとお金を差し出す。「厚みが足りないんじゃないですか?」「ご希望をお聞かせ下さい。」「じゃあ二倍で。」「承知しました。」ボイスレコーダーを見せ、冗談だと笑い、店を出て行く編集長。証拠を掴まれ、また鼻血を流す後藤…なぜ鼻血?


大輝を呼び出した優は、梨央の家の近くで一人暮らしをしていると嘘をつき、夕飯に誘う。検査の結果次第だが、治験を受けられそうだと嬉しそうに話す。

丁度車で帰宅した梨央は、二人が家に向かって歩く姿に気づき…。今度は大輝が通りの向こうに立っている梨央に気づく。見つめ合う二人…

「ごめん、本当は姉ちゃんと一緒に住んどる。姉ちゃんと一緒に飯、食わん?」「帰るわ。」背中を向け歩き出す大輝。今度は梨央に向かって「姉ちゃん!ホントにこのままでええんか?」黙っている梨央。もう一度大輝の背中に叫ぶ優。「大ちゃん!逃げたってなんも変んないぞ!そう言ってくれたのは大ちゃんやろ!」足を止め、振り向く大輝…

宇多田ヒカルの『君に夢中』が、とても切ないシーンだった。

優の手料理を三人で食べることになり、部屋へ上がる大輝。梨央が異動になったのは自分たちのせいだと謝ると「梨央が謝ることやないわ。俺がしたくてしたことや。」あの時、大麻に手を出した仲間や陸上部、梨央や優が苦しんでいることに気づけなかったから、今度こそ何が何でも守りたかった。今こうして二人が仲良く暮らしているのを見て、やっぱり間違ってなかったと思うと言う。

大輝と梨央を二人きりにしようと、ビールを買いに出て行く優…

達雄の料理の話で盛り上がる二人。「もしお父さんが生きとったら、どうなっとったんやろ…」「もしもの話はええ。先を見た方がいいさ。優も一歩踏み出そうとしとるんやし、俺たちもこれからのこと考えよう。」思わず大輝を見つめる梨央に気づき「あ、いや、そういう意味やないけど…」動揺した大輝はグラスを倒してしまう。

慌てて床を拭く二人の手が重なり、見つめ合う二人…同時に笑い出し、昔に返ったようにふざけ合う…キスするのかと思ったのに残念!

大輝を外まで送りに出ると、馴染みの店の前で栞が店主に梨央のことを聞いていた。二人に気づいた栞は「あれ?お二人ってそういう関係なんです?…弟さんが不起訴になったのって、もしかして…」そんなことあるわけないと遮る大輝。「まあ、いいです。その辺はこっちで調べるんで。」と立ち去る栞。

優や自分のことを知っているみたいだと言う梨央に、菜奈から聞いたことを話す大輝。栞は合同合宿に来た時に康介の被害に遭ったと…。当時の写真を見せてもらい、思い出した梨央は栞に会いに行く…


「思い出しました、あなたのこと。合宿の時お会いしてましたね。」

合宿最後の日、打ち上げの準備に追われていた梨央は、康介に支えられ合宿所に戻って来た栞に気づき、声を掛ける。貧血を起こしたみたいだから、奥の部屋で休ませると康介。水を持って行こうかと言った時に梨央を呼ぶ声が…手が足りなさそうだからそっちに行ってあげてと言われ、準備に戻ろうとする。薬のせいで口もきけない栞は、梨央に知らせようと手を伸ばすが届かない。目で訴えるが気づいてもらえない…

「あの日から人生が一変しました。なのにあなたは『世界を変える30代』…こっちは息をするのもやっとの思いで生きて来たのに…こんな不平等なことってあります?あの男が15年前にこの世から消えててくれたことが、せめてもの救いです。でも、あの父親は最後まで謝ろうとしなかった。親も息子も殺されたって仕方ない。罪を犯した人間は、報いを受けるべきなんです。」

「あなたなんですか…?あなたがあの人を…」

目に涙を浮かべ悲しく微笑む栞…


一方「こんなことして、どうするつもりですか?」後藤に電話をする加瀬。寄付金詐欺のことを言っているのだろうか?それに答えず電話を切る後藤。大きなスーツケースを引いて、ペーパーカンパニーの一つがあるマンションの通路を歩いていた…


翌朝、池尻にあるマンションの駐車場で血を流し倒れている女性(栞だった!)が発見されたというニュースが流れる。直ぐに搬送されたが、まもなく病院で死亡を確認。全身を強く打っていることから、隣のビルから転落したとみられ、警察は事件と事故の両面で捜査を開始し、所持品から身元の特定を急いでいると報じられる…


ラストシーンにビックリ!

告訴したことでかなり辛い目に遭ってきたのだろう。自分と梨央を比べ、悲観するのは仕方ないかもしれないが、逆恨みはやめてと思った。余計惨めな気持ちになるだけだし、栞は知らないのだろうけど、梨央も梨央の家族も康介の被害者で、すごく苦しんできたのだから。それにしても栞の人生があまりにも悲し過ぎる…


◆疑問点◆

①康介を最初に刺したのは優だが、それで絶命したとは思えない。真犯人は別にいる?

②遺体遺棄は達雄一人でやったことなのか?協力者がいたのか?康介の事件には寮生が絡んでいるように思えてならない。

③達雄が亡くなった後、梨央の家を藤井が訪ねて来たのは何故?

④昭を殺害したのは誰?康介の事件の関係者?それとも梨央を守りたい人の犯行?

⑤寄付金詐欺は後藤一人でやったことなのか?予告で姿を消したとあったが、栞の死にも関係しているのか?スーツケースの中は栞だったとか?

⑥昭に5百万渡したのは後藤だったが、何の為に?


最終回が近づくにつれ、1話の大輝のナレーションのシーンが気になってきた。

「彼女の名前は真田梨央。その名が世間を騒がせる前の彼女の話をしようと思う…」

梨央の手に付いていた血は誰のものなのか?梨央が一番守りたい優に何かあったのではないかと不安…。




2021年11月21日日曜日

「最愛」第6話のあらすじと感想

 優の無実が証明されるが…


過去の失踪事件が現在の殺人事件へと繋がっていき、かつて両想いだった梨央(吉高由里子)と大輝(松下洸平)は重要参考人と刑事という立場に…。

梨央の弟・朝宮優(高橋文哉)は、渡辺昭(酒向芳)殺害の重要参考人として警察に身柄を確保される…


"2006年9月21日、白川郷に台風が近づいて風の音が聞こえていた…"

6話は梨央のナレーションで、渡辺康介(朝井大智)の事件の回想シーンから始まる。

"あの日起こったことは現実じゃない、怖い夢を見ただけだと何度も自分に言い聞かせた。現実だと認めてしまったら大切な思い出も残らず壊れてしまう気がした。認めたくなかったことと向き合う時がきた…"


駒沢警察署に着くと法務弁護士の加瀬賢一郎(井浦新)が待っていた。白川郷でのことは梨央から聞いたと言う。梨央も捕まったりしないかと心配する優に、大丈夫だと加瀬。任意同行なのでここに居る必要はなく、帰って梨央にも会えると言うが、優は会いたくないと言う。

事情聴取が始まる前に本当のことを話して欲しいと言い、質問する加瀬。まずは康介の事件。自分がやったという優に、梨央を守る為に康介を刺したことを確認し、当時9歳なので罰を受けることは無いと言う。今回の昭の事件については、自分が何をしたのか動画に残っていると答える優。


部屋で一人不安を抱える梨央に大輝から電話が入る。「今誰か側についとってくれる人おるんか?」母・梓(薬師丸ひろ子)がいつでも帰ってこいと言ってくれているから大丈夫だと答える梨央。優がどこにもいなくなってしまうのではないかと心配する梨央を、そんなことにはならないと安心させる大輝。

大輝が迎えに来てくれて良かったと話しながら、冷蔵庫から取り出そうとしたヨーグルトを床に落としてしまう。蓋が開いて中身が飛び散る…

「優はどうなってまうの?」「どうなるとは今は言えん…待っとってくれ」


加瀬も梨央を心配して訪ねて来る。どれくらいの罪になるのかという梨央に、逮捕も未だだし、起訴されるかもわからない、ハッキリ覚えていないなら何も喋らないよう伝えたと話す。優は気力を失っているから励まし続けるしかないと。

床に散らばったヨーグルトに気づく加瀬。何か出来ることはないかと言う梨央に「とりあえず今日はもう寝て。何も考えなくていいから。優くんは取り戻す。」

安心したのかそのままソファで眠りにつく梨央…梨央の腕時計を外し、ブランケットを掛ける加瀬の表情が優しい。やはり加瀬にとっての『最愛』は梨央のように感じる。

「お願いした動画の解析、急いでもらえますか。報酬はお望みの額をお支払いします。」電話をする加瀬。


優の取り調べが始まる。

富山県警刑事の藤井隼人(岡山天音)と電話で話す大輝。黙秘を続けていると伝え「弁護士が粘って助言しとる。」…加瀬が署で、そろそろ休憩ではないかなど口を出していた…「聞いてますよ、真田の番犬の話」と藤井。そして朝宮達雄(光石研)の証言通り、鉄塔の下から衣類や凶器が出て来たので、埋めたのは達雄で間違いないという。梨央からも詳しく話を聞くが、ショックを受けているだろうと…「前から知っとったかもしれん。何をどこまでかはわからんけど…」「こんなえらいこと知ってて胸にしまっとけるものでしょうか」驚く藤井。


一方、暴行を受けて拉致されたフリーライターの橘しおり(田中みな実)は、『真田ウェルネス』専務・後藤信介(及川光博)によって解放された。

翌日、後藤に呼び出される橘…「私を脅せと指示したのは専務さんですか?」「いいえ。」「手下のやり過ぎを止めに来たボスって感じでしたよ。」…殺されて自分の名前がトップニュースに出るのも悪くないと思ったと言う。「ショボいですよね、殺されでもしなきゃ世間に注目されないなんて。梨央社長みたいに生きてるだけで注目浴びる人もいるのに。何でこんなに不公平なんですかね。」梨央に対して悪意を持っているように感じる。

お見舞いだと大金を渡し、立ち去ろうとする後藤に、どんな目に遭おうが『真田ウェルネス』の不正は突き止めると宣言。対する後藤から、新聞社を辞めた理由や法都大学時代に休学していることなど言及されると、お金を投げつけ「私のこと調べても時間の無駄ですよ、ほんと面白くも何ともないんで!」逃げるように去って行く。かなり動揺しているようだ。

「力、貸して。相手を甘く見過ぎてた。」編集長に電話する橘。


取り調べ中の優は、『渡辺昭さんも苦しかっただろうな』という取調官の言葉で罪を認め、動画と音声が入っていると小型カメラを差し出す。

署員たちの様子から何かあったと気づく加瀬。捜査本部にも優が自供を始めたと報告が入る…

係長の山尾敦(津田健次郎)は大輝を呼び出し、岐阜でのことは聞いた、今後真田梨央とは関わるなと釘を刺す。「言っている意味わかるよな?次はねえぞ。」って、一体桑田仁美(佐久間由衣)はどう報告したのだろうか?


優が逮捕されたことがニュースで報じられ、後藤と兄・政信(奥野瑛太)から呼び出される梨央。一方的に責める政信だが、後藤はどう会社を守るつもりかと質問。梨央は後藤と二人で話したいと政信を退席させる。

「弟の刑が決まった時には責任を取って進退を決めます。社長に就任する時、母に言われました。後藤さんは命懸けで会社を守って下さる方だから、安心して背中を預けなさいと。」退くまでは全力を尽くすが、その後のことは宜しくお願いしますと頭を下げる。

梨央が出て行くと、笑い出す後藤。梓の言葉に対してなのか、梨央の失脚が嬉しいのか?


動画の解析結果の報告を受ける加瀬。詳しい殺害現場は未だ発表されていないが、昭が落ちたのは東側の池だという。

音声付きの動画を確認する加瀬…昭が梨央に『康介が最後に会ったのはあんた』だと言い、何があったのか教えて欲しいと頭を下げる。自分ではないと否定し、もう会いに来ないでと昭の手をふりほどいて立ち去る梨央。その背中に「なんべんでも行くでね。何があったかなにがなんでも話してもらうで、いいか!」怒鳴る昭…近づいて来た優に気づき「また金持ってござったんか。…いらんわ。」「息子さんと最後に話したのは僕です。息子さんの命を奪ったのは僕です。」「ええ加減なこと言うな!」「ごめんなさい。」何度も謝る優の首を凄い形相で絞める昭。思わず昭の首を掴む優。揉み合いになり「何で康介は殺されなあかんのやー」と池に転落…。


優に面会する加瀬。突き落とした場所について『大きい方の池ではないのか』など何度も同じことを聞いてくることを知り、警察は決めつけてくるから誘導には乗らないようにと助言し。そして優が育てていたというパキラの様子を見に行く約束をする。


駒沢署の前で様子を覗う梨央に気づき、声をかける大輝。優が取り調べに耐えられるか心配する梨央に「俺は優は弱いとは思わん。あいつは自分がやったことに責任持とうとしとる。どんだけ苦しくても、それでもあいつは逃げんと言った。弱い者には出来んことや。待つ方も辛いと…」

「社長!」加瀬が声を掛ける。梨央に加瀬と行くよう促す大輝。仕方なく署を後にする梨央…「彼は古い友達じゃない、刑事なんだ。」と言い聞かせる加瀬。


捜査本部でも動画の解析から、優が昭を突き飛ばした場所が東の池の淵だとわかる。遺体が発見されたのは西側の大きな池で、殺害現場も西の池の淵という見立て…二つの池は繋がっていない。

検死結果で後頭部に挫創、頸部に圧迫痕が見受けられていた。圧迫痕は動画の優の手の位置と相違無し。挫創は池に落ちた時に出来たものなのかと疑問を口にする桑田に、問題なのは死因だと言う大輝。山尾は再び目撃者探しを命じる。

そこへ大輝を訪ねて加瀬がやって来る。池の場所が違うことについて言及し、慎重な捜査を依頼する加瀬…

「優は犯行を覚えているんですよね?」「いいえ。と言っても自白は覆せないでしょ?どうか彼の病気を考慮の上、捜査を進めて頂けますか。」優の18歳までの診療履歴を渡す。

「今でも同じ症状が残っているんですか?」治す手段は開発中の新薬の他には無いと答える加瀬。大輝は本部に伝え、病理鑑定も早急に行うと約束する。


「真田の番犬に丸め込まれているんじゃねえよ!」と怒る山尾。だが、同じ資料が検察にも渡っていると聞き、検討しておくと…捜査員たちの大輝を見る目が冷たい。そこへ目撃者の情報が入ったと報告があり、大輝と桑田が情報提供者の元へ向かう。

ラーメン店にたまに来る客の一人が、ニュースを見て『あの犯人を見た』と言ったというのだ。特徴を聞き、捜索を始める大輝たち…


優の拘留が決定し、検察主導で本格的な取り調べが始まることを梨央に伝える加瀬。矛盾点もわかってきたので、検察に働きかけ、更に優の気力が折れないよう最善を尽くすと言う。約束通り、何度も検察に通う加瀬…


梨央も新薬が承認されるよう全力を尽くす…


ようやく目撃者を見つけた大輝たち。

ずぶ濡れになった男が東側の池から這い上がって来て、西側の池の方に歩いて行ったと…声を掛けようとしたら「康介!」といきなり叫び出したというのだ。昭の写真を見せたところ、間違いないと答える。そして他には誰も見なかったと言う。


上京した藤井と会う大輝。優の起訴は免れるかもしれないが、目撃証言の裏が取れれば、傷害致死から傷害に切り替わることもあると話す。

「他に容疑者浮かんで…」「ない。」「でも15年前の事件と関連濃厚でしょう。」「動機が口止めならな。」「昭さん、岐阜での事件の関係者、何人かに会ってますよね?」

マネージャーの青木菜奈(水崎綾女)と長嶋透(金井成大)で、長嶋にはもう会いに行ったと大輝。「その二人とあとは梨央ちゃんか…都内に住んでる岐阜の事件の関係者、他にもいましたよね?」藤井は法都大の松村という女性がいたと言う。


康介が起こした『女子大生連続性的暴行事件』の被害者リストを調べる大輝。その中に法都大学の松村栞という名前があった…


加瀬の尽力によって不起訴になり、釈放される優。抱き合い喜ぶ梨央と優に、大輝も力になってくれたと思うと加瀬。

「警察は本来何があっても被害者側に立たなきゃいけない。けど今回の事件、彼は被疑者側に同情し過ぎている。」「どういうこと?」「良くないことなんだよ…」梨央の顔が曇る…


5百万渡して突き落としたのに、不起訴はあり得ないと荒れる山尾。本部の外で聞いていた大輝に『今日の夜、会えますか』と梨央からメールが届く。

待ち合わせ場所に着いた大輝の電話が鳴る…

「優が戻って来た、ありがとう。」「俺は何も。良かったな。」「大ちゃん、優の為を想ってくれたんやな…ホントはやったらいかんことなんやろ?」「何言っとるんやさ。」「もう会わんようにする…大ちゃんの立場が悪くなってまったら私も嫌やもん。最後に顔が見たかったんや。」「どこにおるんや?」

周りを見渡し、歩道橋の上に梨央の姿を見つける。目が合う二人…

「勝手に決めんな!」そう叫び、梨央に向かって走り出す大輝。逃げる梨央…。

追いついた大輝が梨央を抱き締める。無言で抱き合う二人…大輝の目を見て「じゃあね…」とひと言、歩き出す梨央。「梨央!」大輝の声に振り返り、少し笑って手を振ると走り出す。梨央の姿が見えなくなるまで立ち尽くす大輝。やはり二人が結ばれるのは無理なことなのか…


馴染みの店で優と加瀬と三人で食事をする梨央。店主に優を紹介し、これからは一緒に暮らすと嬉しそうに報告する。優の手にはパキラの鉢があった…。あらためて加瀬にお礼を言う優に、富山県警では正直に話せばいいと言う。康介の事件でも事情聴取を受けるのだろう…

弁護士になりたいと思ったのはいつかと優から聞かれ、子どもの頃に近所に住んでいた弁護士のことを話す加瀬。地域の人の相談にのって忙しそうで、加瀬も飼っていたいたインコが逃げたから探して欲しいとお願いしたことがあると。「困っている人の為に何でもする仕事なのかと思ったよ。そこからかなぁ…」


法都大学の松村のことで大輝に電話をする青木。2005年と2006年の合同合宿で白山大学に来ていると言う。携帯番号は変わっていて連絡はつかないが、一応写真を送ると…そして「仕事大変やろけどさ、もう電話しんといてくれる?昔のこと思い出したくないで。」

送られて来た写真に写っていたのは橘しおりだった!

同じ頃、後藤も新しい情報屋から彼女の報告を受けていた。橘しおりの旧姓は『松村栞』…


加瀬と別れた梨央と優の後を尾ける栞。家の前まで来たところで声を掛ける。差し出した名刺を見て、例のゲラを書いたライターだと気づく梨央。優に先に部屋へ戻るよう言う。

「やっと会えましたね、この日を待ってました。」冷たい目で梨央を見据える栞…


なぜ栞は梨央に対して敵意を持つのか?

ようやく優を取り戻してホッとしたばかりなのに、1話の冒頭シーンを思い出し、嫌な予感がする…

4話の信号待ちのシーンに続き、今回大輝に別れを告げるシーンも切なかった。結局二人が結ばれることは無いのだろうか?悪いのは康介で、梨央たち家族は被害者なのに…。達雄は亡くなってしまったが、せめて梨央と優には幸せになって欲しい。


◆疑問点◆

①康介を最初に刺したのは優だが、それで絶命したとは思えない。真犯人は別にいる?

②遺体を埋めたのはやはり達雄だったが、桑田の言う通り、一人で出来るだろうか?5話放送の後、ネットニュースで話題になっていた影の正体は?やはり協力者がいたということ?康介の事件には寮生が絡んでいるように思う。

③達雄が亡くなった後、梨央の家を藤井が訪ねて来たのは何故?

④昭を殺害したのは優ではなかった。真犯人は誰?康介の事件の関係者?それとも梨央を守りたい人の犯行?

⑤橘しおり=松本栞は康介の被害者だった。2006年9月から一年間大学を休学したのは、事件のせいなのか?栞はなぜ梨央を敵視するのか?

⑥ペーパーカンパニーは後藤一人でやったことなのか?栞を脅したのも後藤?

⑦昭に渡された5百万はどういうお金なのか?優に頼んだのは後藤?それとも?


康介の事件を担当する藤井が上京した。表情がどことなく怪しく、真犯人は藤井ではないかと感じさせる。




2021年11月16日火曜日

「最愛」第5話のあらすじと感想

姉弟愛に涙… 


過去の失踪事件が現在の殺人事件へと繋がっていき、かつて両想いだった梨央(吉高由里子)と大輝(松下洸平)は重要参考人と刑事という立場に…。

9年ぶりに再会した梨央の弟・朝宮優(高橋文哉)は、渡辺康介(朝井大智)・昭(酒向芳)を殺害したのは自分だと告白…5話は優の言葉で始まる。


"悲しい日が続くと姉が夢に出てくる。夢の中の姉は背が高くて、少し体を傾けて俺の顔を見る。「覚えてなくても大丈夫、姉ちゃんが優の分まで覚えとく」頼りない俺を守ろうとするあの頃の姉だ。大人になった今の姉は、一度も夢に出てこない…"


『やったのは自分』だと言う優をホテルの一室で待たせ、加瀬賢一郎(井浦新)に協力を求める梨央。うまく警察の目を欺き、優の部屋へと向かう。

「ずっと会いたかったんやよ、何でお姉ちゃんを一人にしたんやさ…」

真田の家に来てからのことを話し始める優…

二人なら大丈夫だと言ってくれたが、真田家の人が何を考えているかわからないし、学校でも上手くやれなかった。自分が何か人とは違っていることが段々と分かってきた…。昔に戻りたかった。そして、あの頃のことを全部覚えておきたくて、削除した画像を復元し、あの夜の動画を見つけ…自分のしたことがわかった。

そして真田の家を出た優。梨央の母・梓(薬師丸ひろ子)や梨央に迷惑をかけたくなかったから、戻らないと決めたと…。

高校を卒業するまでは、山梨に居た。梓や加瀬が面倒をみてくれて、学校の寮で暮らしていたのだ。

一人で生きていかなくてはいけないと、必死で情報処理の勉強をし、ようやく自信がついた2018年、梨央が社長になったことを知り、心配になった…梨央の周りは敵だらけだとわかっていたから、一番の敵が誰なのか調べて近づいた。

「後藤(及川光博)さんが姉ちゃんを追い出そうとしたら、俺がいつでも助けるつもりやった。でも、もう助けられん。俺、警察に追われとる。」

「一人にしてごめんな…でも9年、優と会えるの待っとった。」

梨央の会社がどんな薬を創ろうとしているか、知っていたと優。梨央は優にも治験を受けて欲しいと言うが…

「それ、無理やさ。やったのは俺なんやよ…」

「そのこと記憶にある?優はやっとらん。何もしとらん。そうやろ?」

記憶に無くても記録に残っているから、自首すると言う優。その前に梨央の顔が見たかったのだと…


捜査本部は、イヤホン男が生田誠という名前でマンスリーマンションを借りていたことまでは掴んだが、保険証は偽造された物で身元は特定できない。パソコンに残っていた動画はイヤホン型の小型カメラで撮影されたもので、それ以外の動画は遠隔操作で一斉消去され、復元は困難だった。残された動画から昭の発言の一部が判明した…

「また金持ってござったんですか?」

警察は動画の撮影者が昭にお金を渡した男と同一で間違いなく、『真田ウェルネス』の周辺でも目撃情報があることから、何らかの繋がりがあると考える。

生田誠が優だと気づいている大輝だが、そのことは伏せたまま「真田梨央には異母兄弟がいます。朝宮優、24歳。」と発言。思わず顔を見合わせる係長の山尾敦(津田健次郎)と桑田仁美(佐久間由衣)…運転免許証情報システムで朝宮優の顔がわかる。生田誠と同一人物かと山尾に聞かれ、確証が持てないと答える大輝。


優と別れ、加瀬と合流した梨央。

「優の居場所、知ってたんだね」

「優くんが高校を卒業する時に会ったのが最後…」

加瀬に何か耳打ちする梨央。驚く加瀬。目で何かを訴えながら、加瀬を残し一人タクシーに乗る…

その後、優の部屋を訪ねる加瀬。二人が最後に会った時のシーンが蘇る…

加瀬に将来やりたいことがあるかと聞かれた優は「消えてなくなりたい…もし自分を消せるスイッチがあったら押していると思います。」やっていはいけないことをやってしまったと言う。優を必要とする梨央を安心させる為に、無事でいることを月に一回知らせてあげることはできないかと提案する加瀬…これで優から届く絵葉書の意味がわかった。

「今も興奮すると記憶、飛ぶの?」と聞かれ、頷く優。


昭が東京で、康介失踪当時白山大学の陸上部員だった長嶋透(金井成大)とマネージャーの青木菜奈(水崎綾女)を訪ねていたことがわかり、長嶋に会いに行く大輝。彼が乾燥大麻に手を出したことで、陸上部は無期活動停止処分になったのだ。

14年ぶりの再会に「あの時陸上部だった奴の顔、俺まともに見れないんだけど…特にお前と藤井(岡山天音)、ホント悪かった。」昭と会った時のことは何度も警察に話したし、事件当日は職場近くの居酒屋で飲んでいたという。

7月末に息子が山で見つかったと押し掛けて来て…警察は間違っている、康介はどこかで生きている、今でもメールや電話でやり取りをしているのではないかと詰め寄られたと。

別れ際、思い出したように15年前のあの夜、外で男の叫び声がしたと話す。食堂かその裏辺りで。朝宮達雄(光石研)だったのではないかと…次の日げっそりして何か考え込んでいたから「やっぱあの日、寮で何かあったんじゃないかな…」


梨央の部屋を訪ねる加瀬。梨央から頼まれた物なのか、紙袋を渡す。優から送られてきた動画を見せ、自首すると言っていることを伝えると、一日だけでいいから二人で白川郷へ行かせて欲しいと懇願する。優も必ず一緒に東京へ戻ること、途中で警察に声をかけられたら直ぐに連絡してくれと加瀬。

部屋を出て車に乗り込む二人。大輝と桑田がその後を追うが、途中で車を降り、地下鉄の駅へと走り出す梨央。

梨央が車を降りた後、加瀬は一つ聞きたいことがあると梓に電話をし、その足で後藤の元へ…中傷記事を書いた橘しおり(田中みな実)について尋ねる。梓に確認したところ、橘が新聞社にいた頃は関係も良好だったので、今さら真田に弓を引く理由がわからないと。何か隠していないかと後藤に詰め寄る。彼女の狙いは真田グループか、創薬事業の妨害か、何を探っているのか、何を知っているのか…

それには答えず「公園で殺害された男について社長からどう聞いてます?」と逆に質問する後藤。「殆ど面識はないと。」「息子も殺害されています。」「息子とも顔見知り程度だと…」「君はそれを真実だと考えていますか?」

岐阜から出て来たあの男と、事件の4日前に話したと言う。後藤の車の前に突然飛び出して来たのだ。車にぶつかりひっくり返る。慌てて車を降り、声をかける運転手を突き飛ばし、乗り込んで来た昭…梨央が乗っていると思ったのだ。地図を見せ、息子がここで居なくなったと訴える。警察に聞いても要領を得ないから、自分が探してやらないとと言うので、社長と話してみましょうと応え、地図や写真などを預かったと…

「息子が死んでいることをわかっているのか、いないのか…とにかくその真偽を確かめてみたらいかがですか。」加瀬に封筒を渡し「橘しおりも同じことを調べているんじゃないですか。」と彼女の名刺を渡し、微笑む。

封筒の中にあった陸上部の写真の裏に『2006年合同合宿』と書かれていた…


大輝たちの読み通り、飛騨高山行きの高速バスに乗り込む梨央。桑田と二人バスを追う。中央道の停留所から優が乗車するのを確認し、朝宮優だと本部に報告する大輝。山尾はこのまま泳がせて証拠を掴めと指示する。


「帰ったら何しようか?」「おばあちゃんが死んだ時もお葬式に出られんかった。おばあちゃんに謝らんと。お父さんにも。」梨央の肩に頭を乗せ、ホッとしたのか眠りにつく優。


優と無事に会えたと報告を受けた加瀬は、橘に電話をする。自分の番号を後藤から聞いたと聞き、少し意外そうな顔…「橘さん、弊社に興味がお有りのようですね?」「全然無いですよ。ゲラのことでご迷惑をかけてしまったみたいですみません。」一度会いたいと言う加瀬に出かけるからと一方的に電話を切る。

橘は『真田ウェルネス』のペーパーカンパニーを訪ねて来ていた。丁度車から降りて来た男に声をかける。「エクス貿易という会社、ご存知ありませんか?登記上の住所、ここなんですよ。」…わからないと答える男。

事業実態が無いこと、同じ住所で8社登記されていることを編集長に報告。事務所の中に電話機があることに気づき、ガラスを割って侵入するが、先ほどの男が入って来て…逃げようとしたが、縛られ、ガムテープで口を塞がれ、車のトランクに放り込まれてしまう。


白川郷に着いた梨央と優は、墓参りに行く…

「お父さんが倒れた日のこと、覚えとる?」

「寮のみんなが救急車呼んでくれて…藤井さんが大丈夫や、大丈夫やって側におってくれて…姉ちゃん早く帰って来いって、そればかり考えていた。」

「お父さん、何を思っとたんやろ。幸せやったのかなぁ…」

加瀬から渡された紙袋の中身はお金だった。まとまったお金と父が自分達の為にコツコツ貯めてくれたものだと通帳を渡し…

「逃げて。遠くに逃げて。それで又いつか会いに来て。」

「逃げても無駄やさ。俺、逃げてばっかりだったで。もうしんどいわ。」


実家に戻った二人。ただいま…と泣き出す優。達雄が毎日パソコンで日記を付けていたことを思い出し、それを見れば何を思っていたかわかるかもしれないと言う。家の中を探しても見つからず…いつも寮でパソコンを使っていたことから、二人は寮へ向かう。


その頃…実家を張り込んでいた大輝は、梨央の父親のことで確認したいことがあると山尾に伝え、白山大学に行き、陸上部男子寮の2006年9月頃の日誌を探していた。

ようやく見つけた日誌には、康介が失踪した9月21日も翌22日も『特記事項なし』とあり、そこで日誌は終わっていた。23日にクモ膜下出血で倒れたのだ…。

大輝は、日誌に挟まれていた『寮が所持、管理する車の買い替えに関する要望書』を見つける。作成されたのは22日…。達雄が事件に関与していると言う大輝に、遺体を一人で運べるだろうかと桑田。

そこへ梨央たちが寮へ向かったと報告が入り、大輝たちも寮へ向かう。


達雄のパソコンを見つけた優。日記を読み…

「お父さん、幸せだったと思うよ。俺もこの頃が一番幸せやった。」

「やり直せんのかなぁ…何もかも無かったことに出来んのかなぁ。」

「姉ちゃん、これ…」

2006年9月23日のフォルダがあった。カメラに向かって話す達雄…その時、梨央は大輝たちが来たことに気づく。


「警察です。パソコンから手を離して下さい!」と桑田。すると何故か「久しぶりやな。」と優に声をかける大輝。「この前会ったやろ。」と返す優に「心配しとったんやぞ。無事でおってくれと思っとった。」どこか不自然な大輝の言葉…どうしたのだろう?


『いつかは言わないかんことだと思います…』達雄の告白は続いていた…止めようとする梨央に「お父さんが最後に思っとったことを、何を思っとったんか、俺は知りたい!」と阻止する優。同じく二人の元へ走る桑田を大輝が止め、彼女に頭を下げていた…

『私、朝宮達雄は9月21日深夜、渡辺康介さんを殺しました…』娘に乱暴しようとしていたところを止めたら、何のかんの言い逃れをするので腹を刺したと…「違う、嘘や!」と優。

優が康介を刺し、梨央の上に倒れこんだ後、達雄が戻って来た。「お父さん!」達雄の胸に飛び込む優。思わず何度も叫ぶ達雄。

『うちの娘に何てことをするんだと腹がたって腹がたって許せんかった。冷たくなったあの人を山へ運びました…』康介の遺体を埋め、脱がせた服や靴や凶器のペグは離れた場所、鉄塔の所に埋めたという。『何ちゅうことをしたんや。あん人にも家族がおるのに。罪は償います。必ず償います。悪いのは私で子供らに罪はありません…』泣きながら話す達雄…

「お父さん、嘘ついとる!刺したのは俺や!」叫ぶ優に「言わんでええ。」と大輝。「公園であの人のお父さんをやったのも…」それでも続ける優に「姉ちゃんの前で言わんでええやさ!」

『息子は部屋で寝とりました。娘は何があったか覚えとらんと言うとります。子どもらは何も知りません。全部、全部私一人がやったことです。何もかんも全部、私一人がやりました。』


「お前と姉ちゃんが好きやった。」二人に近づく大輝…「二人が困ったら、いつでも駆けつけると思っとった。何も出来んかったな。」

「優を連れて行かんで。」

「優、今度は必ず力になる。」

「姉ちゃんはなんも関係ない。俺、逃げんて決めたんや!姉ちゃん、ここまで一緒に来てくれてありがとう。やっと会えたんや、忘れたくないわ。」


身柄を確保され、東京へ移送される優。半狂乱ですがりつこうとする梨央を大輝が引き離す…

大輝に止められてからずっと冷ややかな目で見ていた桑田は、大輝のことで報告したいことがあると山尾に連絡。


一方…橘を拉致した車のトランクを開けたのは後藤だった…「バカだな、お前。」冷ややかな目でひと言。どうするつもりなのか?


そして…事件現場の公園?を調べる加瀬の元へ『助けて』と梨央からのメッセージが届く…


姉弟愛を実感する回だった。梨央と優にとってお互いが『最愛』のものだということがわかる。二人の気持ちが切なくて、あらためて康介が憎くなった。それと、寮で二人を見つけてからの大輝の言動に違和感を覚えた…この違和感は何だろう?


◆疑問点◆

①康介を最初に刺したのは優だが、それで絶命したとは思えないので、真犯人は別にいる?

②遺体を埋めたのはやはり達雄だったが、桑田の言う通り、一人で出来るだろうか?康介にトドメを刺したのは達雄?どうしても学生が絡んでいるように思う。

③達雄が亡くなった後、梨央の家を藤井が訪ねて来たのは何故?

④優が記録した動画から昭の首を絞めたのが優のように見えるが、実際に殺害したのは誰なのか?ネットで話題になっている通り(ここに気づくなんて凄い!)昭の遺体が発見された池と優の動画で昭が落ちた池は反対側にあるので、犯人は優ではない。

⑤橘しおりは何故2006年9月から一年間大学を休学していたのか?康介の事件と関係があるのか?

⑥ペーパーカンパニーは後藤一人でやったことなのか?しおりをどうするつもりなのか?

⑦昭に渡された5百万はどういうお金なのか?優に頼んだのは後藤?




2021年11月10日水曜日

「最愛」第4話のあらすじと感想

9年ぶりの悲しい再会… 


過去の失踪事件が現在の殺人事件へと繋がっていき、かつて両想いだった梨央(吉高由里子)と大輝(松下洸平)は重要参考人と刑事という立場に…。

ようやく昔のように話をした二人。でも距離はまだ縮まらない。殺害された渡辺昭(酒向芳)に5百万を渡したのは『真田ウェルネス』の専務・後藤信介(及川光博)が雇う情報屋の男(高橋文哉)で、捜査一課はイヤホン男と呼んでいた。彼が殺害現場である公園内の防犯カメラに映っていたことが判明。


"かけがえのないものと聞いて何を思い浮かべるか…家族、友人、恋人。では、それらを持たない人間は?私は自分を受け入れてくれたこの場所を何よりも大切に思う。淋しい人間と言われようとそれが私の人生だ。世の中には孤独と折り合いを付けられる人間とそうでない人間がいる。彼もおそらく私と同類だ"

4話は後藤の言葉で始まる…後藤の『最愛』のものは会社だった。先代の社長に目をかけられていた後藤にとって、梨央は居場所を奪った存在なのだろう。『彼』とは情報屋のことだ。


真田ホールディングスや梨央の殺人事件関与の疑惑を追及する記事のゲラが、役員の間に出回るが…法務弁護士の加瀬賢一郎(井浦新)は、裏付けの取材を全くしていないことから、表に出す記事ではなく、ただの嫌がらせだと言う。次の役員会でそう説明すると言う梨央に、今後も嫌がらせは続くのではないかと不安を口にする後藤。更に梨央の社長としての資質に疑問を持っていると。事件のことではなく、創薬事業のことだ。つまづくようなことがあれば責任を取ってもらいたいと言う。

ホールディングス社長で梨央の母・真田梓(薬師丸ひろ子)は、梨央を社長に抜擢した後もずっと、会社の為に頑張ってきてくれたことで後藤を買っていた。彼に認めてもらえるよう、創薬事業を介護事業の規模に育て上げると約束する梨央。


一方、昭が7月29日から死亡した8月3日まで『真田ウェルネス』の最寄り駅で下車していたことが判明。5百万を受け取ったのは8月2日…昭の動きを封じたい人物が、イヤホン男にお金を持たせた?係長の山尾敦(津田健次郎)はそれが梨央だと考え、彼女をマークすること、イヤホン男の現金受け渡しの前後の行動を洗い出すよう命じる。


フリーライターの橘しおり(田中みな実)と会った後藤は、『真田ウェルネス』が沢山のペーパーカンパニーを持っている証拠を見せつけられ、何故か鼻血を流す…。今回の記事に関しても真実かどうかは関係ない、記事が出てしまえばそれが真実になる世の中だと言う。

新聞記者だった頃は、後藤から情報をもらい梓の上げ記事を書いていたのに、一体何があったのか?彼女の目的は?

後藤は情報屋に橘について調べるよう命じる。ためらう情報屋に「何でもやると言ってきたのは、あなたの方ですよね?」とひと言。どういう経緯があったのだろうか?


大輝の梨央に対する訪問を、自分も同席することで承諾する加瀬。情報屋は社内の監視カメラでその様子を見ていた…

8月3日の夜、公園内及びその付近で情報屋の男を見なかったかと写真を見せる桑田仁美刑事(佐久間由衣)。加瀬も梨央も男に心当たりはないと答える。続いて加瀬の当日の行動について尋ねる大輝。

午後11時半まで社内で梨央と打ち合わせ、その後退社。自宅に着いたのは12時頃だが、戸建てなので防犯カメラは無い。ただ12時過ぎに自宅から梨央にメールをしていると言う。深夜にメールをするほど急な用事があったのかと桑田。更に「それとも二人は交際しているとか?」驚く梨央と大輝。「家族です!」立ち上がる加瀬。梨央とは15年間家族同様に過ごしてきたと言う。


大輝たちを送る際に加瀬は、学生時代懇意にしていた相手を疑えるものなのかと質問。疑うことが仕事だからと答える大輝。

「彼女が今、全てを失うようなことはする筈ないと思いますよ。彼女はそんな愚かな人間じゃない。知ってますよね?」

そして任意の捜査である限り、自分を介さない問い合わせには一切対応しかねると釘を刺す。


情報屋から後藤の元へ橘についての情報が送られて来る。1986年生まれ、青森県弘前市出身。法都大学卒業後、2010年新聞社に入社。4年前にフリーランスへ転向。情報屋は一つ気になるのが、大学在学中の一年間(2006年9月~2007年8月)休学し、その頃に両親が離婚していることだと言う。休学の理由についてはこれから調べると。渡辺康介(浅井大智)の事件も同じ頃…何か関係が?


橘はペーパーカンパニーの住所を訪ねてみるが、ドアポストにはチラシが溢れ、隣の部屋の住人も見たことがないと言う。


携帯が繋がらないことで心配して梨央の自宅を訪ねる加瀬。ネットニュースに『疑惑だらけの治験薬』という新薬を中傷する記事が載ったことを報告する。書いたのは橘とは別の人物。投資家たちに説明に行く為、着替えを始める梨央にドギマギする加瀬…家族というより梨央に片想いしているように見える。


梨央の兄で『真田ビジネスサービス』社長の政信(奥野瑛太)は、記事や過去の事件のことで警察が自分の所にまで来たことを梓に訴える。このままでは梨央のせいで真田グループが崩壊すると言う。梓は他のニュースが出れば皆そっちの方へいくから、放っておけばいいと取り合わない。やはり肝が据わっている。


創薬ラボ所長の海野こずえ(峯村リエ)から、記事のせいで治験を中止したいと被験者が言い出したと連絡を受けた梨央は、治験コーディネーターに会いに行く。担当医が、記事は間違いだと何度も説明したが納得しないという。梨央が被験者の家族に会うことは規則で禁じられている為、成す術がなく途方に暮れる…。

桑田からネット記事を見せられた大輝も心配顔。後藤からは今後の役員会でじっくり話をしようと言われる。ラボのスタッフも記事のことや、説明会での傷害事件、殺人事件で梨央が事情聴取を受けたことなどで不安を募らせていた。


帰宅途中の梨央を途中で見失ったと、応援に駆り出される大輝。山尾も桑田も大輝と梨央の関係を心配していた。単なる古い知り合いなら、利用するくらいのつもりでやれと山尾。

帰宅途中で車を降りた梨央は、居酒屋で一人飲んでいた…大学駅伝で法都大学が優勝というニュースが流れる。白山大学も7位に入り、シードを獲得。喜ぶ梨央の携帯に大輝から電話が入る。

桑田を車に残し、一人で梨央に会いに行く大輝…梨央がビールを飲み終えるまでつき合うと言う。駅伝のニュースや白川郷の話で盛り上がる二人…梨央は、優の為に頑張って来たが、今度の役員会で社長を辞めろと言われるかもしれないと、思わず弱音を吐いてしまう。

店を出て、車に向かう大輝の背中を見つめ心の中で呟く…

"本当は全てを打ち明けてしまいたい。その背中を呼び止めて、ずっと言えなかったこと全部…"

赤信号で立ち止まると…「大ちゃん、私やっとらんよ。渡辺昭さん、殺しとらん。」「信じるよ。お前やないってこと、俺が証明する。だからそっちも、薬諦めるな。」「うん…」思わず大輝の胸に飛び込む梨央。「薬、絶対に創る。実現したら最初に報告する。」…抱き締めようとしてとどまる大輝…信号が青に変わり、歩き出す。


"それまでは何があっても弱音なんか吐かない。壁にぶつかっても、孤独に苛まれても、やるべきことをやる。大切な人に誇れる自分でいる為に…"


新薬の説明資料を作成し、患者たちに配布して欲しいと治験担当医に頭を下げる梨央。そして役員会を迎える…

今回は政信も出席していた。一連の騒ぎについて謝罪する梨央。役員たちに送られて来たゲラについては、ネット記事同様に根拠のないもので、掲載の予定はないことを確認したと報告。政信や後藤はゲラに書かれていた疑惑について言及し、真実はともかく会社の信用に傷をつけたことの責任をとるべきだという。

更に創薬事業の為にかかった経費は莫大な額で、未だに収益はゼロ。治験を中断したいと言い出した者もいるということにも触れ、政信と共に梨央の責任を追及する。

そこへ治験コーディネーターから海野に、被験者が治験を続けたいという連絡が入る。梨央の働きかけや、熱意が伝わったからだと説明する海野。

梨央は創薬に至った弟への想いを語り「治せる薬が無いからと諦めるのではなく、無いなら創る。誰かが挑戦しない限り、現状は永遠に変わりません!」と…

新薬が承認されれば、投資額の30%のリターンが特許が切れるまで続き、毎年確実な収益を会社にもたらすと援護する加瀬。

「必ず結果を出して、会社とグループに貢献致します。」と断言する梨央に、ずっと静観していた梓は「いつまでに?」と初めて発言。一年以内にという梨央の言葉を聞き「社長の進退については一年後でも遅くない気がしますが、いかがでしょう?個人の強い思いも経営には必要です。引き続きお願いします。」


イヤホン男の聴き込みをする大輝たちは、彼が借りているマンスリーマンションに辿り着く。生田誠という名前で一年前に契約していると管理人から話を聞いている時に、男が帰宅。大輝の顔を見て走り出す。全力疾走で追いかける大輝だが、踏切の遮断機に足を止められてしまう…「逃げても無駄だ!逃げたって、何も変わらないぞ!」大輝の言葉に動揺を見せる男。振り返り大輝を見つめる目が、悲し気なのが気になる。電車が通り過ぎると男の姿は無かった。

管理人に話を聴きに戻ると報告した大輝に非通知から着信が…「さっきのマンションの205号室、机の上のPCに入っている803というフォルダを見てみて。パスワードはYA55。それを見れば本当のことがわかるよ…大ちゃん。」

やはり優だった!


役員会を乗り切った梨央の元へ動画が届く。差出人は『y.asamiya』…添付されたURLをクリックする梨央…

大輝もまた時を同じくフォルダを開く…


夜の公園で梨央にすがり、膝まづいて懇願する昭。昭の手をふりほどき、その場を立ち去る梨央。立ち上がり歩き出した昭が気づき、近づいて来る…もの凄い剣幕で怒りをぶつける昭。その首を絞める手。池へ倒れ込む昭…


動画の右腕にある傷痕を見て「優」と呟く大輝…。動画を見終わった梨央には『グランセントラルビルの屋上で待っている』とメールが届く。


屋上に駆け付けた梨央の前に現れる優…右腕に滑り台から落ちた時の傷があった。もう会えないかと思っていたと言う梨央に、そのつもりだったと優。

「一生会わんつもりやったのに…動画、見たよな?ごめんな、姉ちゃん。やったのは俺なんや…」


衝撃の4話だったが、本当に優がやったのか疑問。

まず康介の事件については、子どもだった優が刺したくらいで絶命するとは思えないので、真犯人は別にいるのでは?

好きな相手や恋人が、康介に酷い目にあわされたという寮生もいたと思うし。そんな人物が、刺されて苦しんでいる康介を見て思わずトドメを刺してしまったということもあり得る。

子ども達が絡んでいるせいか、陸上部を守りたいこともあってか、遺体の遺棄を朝宮達雄(光石研)が手伝った、もしくは達雄一人でやったか…達雄が遺体遺棄に関わっていることは間違いないと思う。

昭の動画にしても、首を絞めたら池に落ちたというだけで、決定的なことはわからない。興奮すると記憶を失くしてしまうという優の症状は、今も続いていると思われるので、あの動画を見て自分がやったと思い込んでいるだけかもしれない。

康介の事件で梨央が消去した優の携帯の動画も、もしかしたら続きがあったのだろうか?


1話の冒頭で流れる映像の中で、康介を捜索した森の木に吊るされたドリームキャッチャーみたいな物と『犯人』と書かれたメモ、陸上部の写真(写真は5話でわかりそう)については、まだ明かされていない。何か意味がある筈だ。

同じく1話で達雄が亡くなった夜?に、寮生で今は富山県警刑事の藤井隼人(岡山天音)が、梨央の家を訪ねて来たらしいことにも意味があるような…


今回、橘が過去の事件と何らかの関りがありそうなこともわかった。大学を休学していた一年の謎…駅伝の強豪校・法都大学の学生だったので、彼女が陸上部なら白山大学陸上部とも関係があったかもしれない。

康介の被害者なのか?それとも妹で、康介のことが原因で両親が離婚したのかとも思ったが、青森出身だからそれはないかな…

5話の予告で今度は彼女が被害者になるようだ。渡辺親子の事件と関係があるのか、それとも『真田ウェルネス』のスキャンダルが原因か…


今回、信号待ちの梨央と大輝、踏切越しに大輝を見つめる優の目と切ないシーンが多かった (;_;) 

次回、梨央は優を逃がそうとするようだし、どういう展開になるのか、新事実は発覚するのか…後藤の鼻血に意味はあったのか?…とにかく金曜の夜が待ち遠しい。





2021年10月30日土曜日

「最愛」第3話のあらすじと感想

 自分のしたことに気づいてしまった優…


過去の失踪事件が現在の殺人事件へと繋がっていき、かつて両想いだった梨央(吉高由里子)と大輝(松下洸平)は重要参考人と刑事という立場に…。


3話は真田グループの法務弁護士・加瀬賢一郎(井浦新)の言葉で始まる。彼の『最愛』のものは家族?

"人に求めてはいけない。求めなければ、誰かを憎むことも蔑むこともない。それが生きていく上で一番大事なことだ。そう教えてくれた父と母は、早くにこの世を去った。社会に出て、真田家という家族を得た。ある日、真田家に一人の娘が加わった。逃げ場を失い、迷い込んできたかのようだった。弟は15歳の時、彼女の前から姿を消した…"


2021年…

友達として話したいと言う大輝を、馴染みの店に連れて行く梨央。「大ちゃんも何か食べる?」…昔馴染みの会話が始まる。

「優、どうしてる?」「元気でやっているみたい。」「あいつ今、東京?」「ううん、月に一回は連絡くれるんだけどね…何してるんだろう…」

社長と刑事の建前を外して話したかったと大輝。

被害者・渡辺昭(酒向芳)が何度も寮や大学の前に来ていたことを話し「あの時助けになれていたら、あの人は殺されずに済んだのかもしれない…」

前回、誤魔化すようなことを言ったことを謝り、今日はちゃんと話すと梨央。警察に秘密にしておきたいことは何もないからと言う。

康介(浅井大智)の遺体の近くにあったお守りについては、入試の時に大輝から貰った物に似ていると思ったと。ただ貰ったその日に失くしてしまい、寮の中を探したが、見つからなかった。昭とは8月3日に芝池公園でも会ったが、ただ話をしただけで、何もしていない。自分は殺していないと話す。


やっと梨央と電話が繋がった加瀬は、馴染みの店へと向かう。その時、情報屋の男(高橋文哉)の自転車とぶつかるが…反応しないということは、優では無いのか?それともかったの気づかないだけ?

警察が来たら連絡すると約束したことを責める加瀬。梨央の表情から、想定問答通りに答えていないことに気づき、頭を抱える。…でもどこか楽しそう。


署の前で待機していたフリーライターの橘しおり(田中みな実)に、昭と康介の事件の関連性について尋ねられる大輝。何も答えず、捜査本部へ戻る。

バディの桑田仁美(佐久間由衣)から、事件当日の梨央の行動について説明を受ける。0時9分、公園に到着。車を降り、昭と会う。息子の康介について聞かれるが、わからないと答え、公園を出てタクシーを拾い、0時42分自宅に到着。本人の供述と矛盾しないこと、タクシーの領収書も確認したと言う大輝。

シロということかと言う仁美に、捜査一課係長の山尾敦(津田健次郎)は、呼び出されて夜中にのこのこ会いに行くのかと疑問をぶつける。会社に来られる方が困ると言っていたと大輝。どんなことでもいいから教えて欲しいと右腕を掴まれ、振りほどいて公園の外に走り出たが、昭は追って来なかった…。

梨央に接触しようとした不審車両について、持ち主が判明した。前科前歴は無かった。

仁美は、70歳とはいえ身長180センチ以上ある昭を、30代の女性が首を絞めるのは難しいので、梨央は犯人ではないと考えていた。だが…まだ犯人ではないと言い切れないと大輝。話したくないことがあって、そこを避けているように感じたと。個人的なことなのか、会社のことなのかはわからない…。

昭の宿泊先の防犯カメラに5百万が入っていた青い封筒を持つ姿が映っていた。事件前日の16時03分。外出して15分程で戻って来たので、宿泊先ホテルから徒歩圏内で入手したと推察される。


梨央は真田の豪邸を出て、女社長には似つかわしくない質素な部屋で一人暮らしをしていた。秘書から、事業説明会開催に対して脅迫メールが届いたと連絡が入る…

説明会を中止しようという後藤。秘書は警察に届けようと言うが、その必要はないと梨央。新薬の臨床試験が順調だということを発表しないと、期待値が下がるからだ。

更に昭の事件と関係があるのではと疑念をぶつける後藤。梨央は調べれば自分

が事件に関係ないことがわかる筈だと、堂々と応える。「直ぐに嫌疑が晴れるといいのですが…」不敵な笑みを見せ、部屋を出て行く後藤…


捜査本部では、康介の事件が昭と梨央の接点だと考えるが、関係者リストに梨央の名前は無い。梨央の口座にも5百万の取引履歴は無かった…。なぜ梨央が真夜中の公園に被害者に会いに行ったのか、そこが鍵だと山尾は言う。

捜査資料を読んだ仁美は、被害者が19人にも及ぶ康介の事件に激怒していた。薬物のせいで暴行を受けた記憶がない者もいれば、記憶があっても周りが顔見知りのような状況で声を挙げられなかった者もいる…「やったことは最低だとしても息子はずっと土の中に居た。自分はここに居ると言いたくても、誰に殺されたのか訴えたくても、何も言えない。父親も息子を探し続けて会えないまま亡くなった。」と大輝。

梨央を乗せたタクシーの運転手に事情を聴きに行く二人。車内の映像を見た大輝は、梨央が泣いていることに気づく…


2012年…

『僕は、人を殺した。姉ちゃんが消してくれた記憶を僕は取りもどした。なかった事にはできない』

梨央に宛てた手紙を残し、姿を消した優。懸命に行方を探すが、見つからない。結局、梓が見つけてくれたが、優は会いたくないと言っているという。朝宮優であることも、梨央と姉弟であることも捨てたい、その理由も梨央は知っていると…「どういう訳?…答えられない?」「姉弟の間のことだから…」加瀬は優から預かった絵葉書を渡す。そこには『ごめん、優』とひと言だけ。月に一度は無事を知らせるように言っておいたと梓。「本当に無事なの?優を支えてくれる人は傍にいる?」「心配いらない。だからあなたは、あなたのやるべき事をやりなさい。」

梓が部屋を出た後「私のせいだ。私のせいで優は幸せではなくなった…」泣き崩れる梨央。「幸せじゃなくなったなんて、誰が言えるの?優くんは15歳、本当の人生はまだ始まってない。梨央さんが今、優くんに出来ることは?大学で勉強に打ち込んだのは何の為?薬を創ることも諦める?」諦めないと泣きじゃくる梨央…梨央のせいじゃない。悪いのは全部、康介なのに…。


2021年…

事業説明会の想定問答を梨央に渡す加瀬。新薬が出来たと言ったら、会ってくれるかなと梨央。「どうだろう…優くんと離れ、真田家に残ったことを後悔してる?」「今さら後悔なんて…今でも優に会いたいけど、私は私でやるべき事をやらなきゃね。」「脅迫メールが届いたと聞いた。それでもやるべき事をやる?」「足踏みしている時間はないでしょ。」梨央の覚悟に満足そうに微笑む加瀬…


梨央の秘書に聞き込みをする大輝たち。社長は無実だと答え、立ち去ろうとするが、今回届いた脅迫メールを見せ、内容がハッキリしていて心配だと言う。説明会を中止しなければ、梨央に対して復讐を執行すると書かれていた。二人は密かに梨央を警護する。


説明会当日…出席者の中にフリーライターの橘しおり(田中みな実)の姿もあった。創薬ラボ所長・海野こずえ(峯村リエ)の説明中、控室で待機する梨央。

会場の駐車場で、大輝は先日梨央に接触しようとした不審車を発見する。応援を要請し、会場内を捜索。その頃、車の持ち主は警備員の制服に着替え、梨央の控室へ…。

「説明会は中止にしろとお伝えしましたよね?」復讐される覚えがないのは、酷いことをした側だからだとナイフを向ける男。男の目を盗んで加瀬に発信する梨央。男はここで話はしたくないから、自分と一緒に来て欲しいとナイフを突きつけ、梨央を連れ出す…梨央の手から落ちる携帯。

ただならぬ大輝の様子を目にした加瀬は、梨央の元へ向かう途中で梨央からの電話を受けるが、もちろん無言…。大輝もトイレで服を発見し、その後、下の階へ降りていく梨央と男の姿を見つけ、駐車場へ向かうよう仁美に連絡する。

梨央たちに追いついた加瀬は、男に切りつけられてしまうが、男は駆け付けた大輝に取り押さえられ、マスコミも集まって来る。


「お宅の社長、事件に絡んでます。クロです、クロ。」後藤に連絡する橘。動じない後藤に「あれ、もしかしてもうご存知ですか?」一つ話しておきたいことがあるから時間を作って欲しいという。「損はさせません。詳しいことはメールで送ります。」そして『週刊討論』の編集部を訪ね、『真田ウェルネス』の裏資金の取材予算を増やして欲しいと掛け合う橘。何を企んでいるのだろうか?


加瀬に付き添って病院へ行った梨央の前に現れた大輝は、逮捕された男が『真田ウェルネス』に研究員を引き抜かれ、倒産した会社の社長だったことを伝える。

新薬が承認されるまで、波風を立てずに過ごしたかったと言う梨央に「これは俺の想像だけど、昭さんにも脅迫されてた?…会社を背負う立場だってことはわかる。人に嘘はつきたくないと思っていることもわかる。」「本当に友達として話せたらいいのに…優も居て、お父さんも居て、周りはみんな優しくて、何も怖くなかった…」「ずっとどうしているのか、気になっとった…」見つめ合う二人…。


今回の騒ぎで『真田ウェルネス』の株は下がり、会社にも問い合わせが殺到していた。

橘から週刊誌の記事のゲラを受け取った後藤は「会社の評判を下げろと言った覚えはない。」「専務さんは社長の弱みを知りたいだけでしょ?会社と社長は一心同体だから、色々埃が出て来ちゃうんですよ。」記事を外に出さない方法があるという。

梨央も加瀬からゲラを見せられていた…記事は梨央と渡辺親子との関係を疑う内容で、真田グループの役員にも送りつけられていた。


そして捜査本部では…昭の宿泊先のホテル付近の喫茶店から、青い封筒を手にして出て来る昭の映像が確認された。店員の話から、殆ど会話はせず、お金だけ受け取っていたことがわかる。事前に話がついていたということだ。昭に続いて店から出て来たのは情報屋の男…。大輝は公園内の防犯カメラに映っていた32名の一人だと気づく…!


その頃…監視カメラで社長室の梨央の様子を見て、少し微笑む情報屋の姿があった。優しい表情に見えるので、やはり優なのか??


優がなぜ梨央の前から姿を消したのかがわかった。ただ本人の意思だったのかは何とも言えない。梨央のことを考えた家族に何か言われたのかもしれない。もしかして優の世話をしていたのは後藤だったとか?

そして、康介を殺したのは本当に優なのか?

昭の事件も、公園の防犯カメラに映っていた人物のことを考えると、犯人は優?何となく違う気がする…

昭が受け取った5百万は何だったのか?誰かを脅迫していたのか?だとすると、誰を?

予告編の鼻血を流すミッチーが気になる。彼に一体何があったのか!?



「最愛」第2話のあらすじと感想

 悲しい事実が発覚…


過去の失踪事件が現在の殺人事件へと繋がっていき、かつて両想いだった梨央(吉高由里子)と大輝(松下洸平)は重要参考人と刑事という立場に…。

2話は梨央のナレーションで始まる。


任意同行に応じた真田梨央は、会社に訪ねてきた渡辺昭(酒向芳)との関係について尋ねられる。何を言っているのかわからなかったし、以前会ったことがあるかも覚えていないと答える梨央。行方不明だった昭の息子・康介(朝井大智)の遺体が先日発見されたこと、遺体の近くで見つかったお守りと宮崎大輝が梨央に送ったメモの写真を見せても(少し反応したが)わからないの一点張り。何だかしたたかな女性という感じがして、悲しい。

大輝のバディの桑田仁美(佐久間由衣)は、二人が昔の知り合いだったと聞き、驚く。どうしてああいう態度をするのか様子を見ていたという大輝。仁美は何か話したくないことがあるのだろうと言う。

捜査一課長の山尾敦(津田健次郎)は、真田ファミリーの番犬と謳われる法務弁護士の加瀬賢一郎(井浦新)の存在を警戒していた。下手に近づくと警察だろうが暴力団だろうが法律で刺してくるから、聞き込みは地味にやるよう指示する。

介護事業を展開する『真田ウェルネス』は3年前に梨央が社長に就任し、創薬事業もスタート。弟・優(柊木陽太)の為に外傷性脳損傷を対象とした新薬を創っていたのだ。


『真田ウェルネス』の専務・後藤信介(及川光博)に雇われた情報屋の男(高橋文哉)は、社長室に仕掛けられた監視カメラの映像を見ていた…。

事情聴取から戻った梨央に加瀬が、大輝と他人のふりをしたのは何かあるのではないかと訊いていた。何もないと答える梨央に、次に警察が接触した時は弁護士を通すようにと釘を刺す。新薬の治験が終わるまでは、騒ぎを起こしたくないと承知する梨央。


"長い道のりだった。15年間私はこの夢に支えられて生きてきた。手に入れたい物は他に無かったし、地位や名誉も要らなかった"


富山県警の藤井隼人刑事(岡山天音)に梨央と会ったことを報告する大輝。康介の死因は不明だが、何かで刺された可能性があること、当日の足取りも掴めていなく、当時の関係者を探すだけでも一苦労だと藤井。


2007年東京…

母・梓(薬師丸ひろ子)、兄・政信(奥野瑛太)、加瀬と食事をする梨央。この4人は家族だから、隠し事は無し、悩み事は分け合うと言う梓。梨央は、母と兄が父・朝宮達雄(光石研)の葬儀に来なかったことへの不満を口にする。達雄がずっと政信に会いたがっていたと言うと、政信は、達雄が婿養子になるのも嫌、妻が社長になって格差が出るのも嫌だと逃げ出したと非難し、席を立つ。本当は達雄と暮らしたかったので梨央に嫉妬しているのだと梓。達雄もは二人とも引き取りたかったが、真田家が政信を離さなかったという。「色々あるけど、仲良くやりましょう。」


渡辺康介失踪から7カ月…

大邸宅で一人食事をする梨央…白川郷の寮での賑やかな食卓を思い出していた。政信から見せられた週刊誌で、白山大学陸上部の寮生(長嶋透(金井成大))が乾燥大麻を吸っていたことが発覚し、無期限の活動停止処分になったことを知る。

ニュースでは、事件の中心にいたとみられる大学院生(康介)が行方不明になっていることも報じられた。マスコミから非難のマイクを向けられる昭が映し出される…「私にとっては優しい、真面目な、勿体ないような息子です。親一人、子一人、たった一人の家族です。どうか息子を見つけてください。」ニュースは更に、康介から性的暴行を受けたと被害届が出されたと報じる。被害女性は、食事の途中で凄い眠気に襲われ、知らない内に薬を入れられたのだと思うと話していた。慌ててテレビを消す梨央。そこへ優から電話が入る。

電話に出ようとしたところで、政信に携帯を取り上げられてしまう。自分の立場を考え、犯罪者である陸上部に関わるなというのだ。


梓に、優に会いに行きたいと相談するが、やはり騒ぎが落ち着いてからにするよう窘められてしまう。落胆する梨央を加瀬が食事に誘い、会社の携帯電話を貸してくれる。

梓も政信も梨央が騒ぎに巻き込まれないよう、心配しているのだと加瀬。なぜ二人が世間の目を気にするよう言って来るのかわからないと言う梨央に、不用意に人に本音を見せることの恐ろしさを知っているからだと…

「本音を見せる…家族にもですか?」「家族にも知られたくないことはある…あるの?」「弟には無いです、何も。」「言いたいことがあったら私に話して下さい。この家では私があなたを守ります。」


一方、マスコミは康介の性的暴行について、白山大学へも取材に来ていた。陸上部の女子を探す記者を見て、顔色を変えるマネージャーの青木菜奈(水崎綾女)。大輝はそんな彼女をマスコミから庇い、食事へ…

「怒っとるやろ?私らがやったこと。」「怒る気力もないって感じやわ。」大輝の東京での就職内定は事件のせいで取り消しになったのだ。でも一番悔しいのは陸上部の活動停止だろう…。

警察が康介のパソコンを調べたところ、何人もの女性の裸の写真が保存されていて、その中に自分の写真があったと話す菜奈。周りにも被害にあった人がかなりいたと言う。ふと、あの夜から梨央の様子がおかしくなったこと、手に傷があったことなどを思い返す大輝…。


優に電話をかける梨央。大輝と一緒に居た優は電話を渡す…大輝の声に驚き躊躇うが、陸上部の様子を聞いたり、話し始める。警察官採用試験を受けようと思うという大輝に一瞬言葉を詰まらせるが、お互い頑張ってきたことを無駄にしないよう約束する…「何かあったら何時でも電話しろよ。」と大輝。


"口に出したことは、必ずやり遂げる人だった。誰にも甘えず自分一人で。電話なんかしない。私も必ずやり遂げる"


政信の一番大事にしている物を加瀬から聞き出した梨央は、愛車のハンドルにロック装置を設置し、その鍵と携帯電話の交換を持ちかける。「それから…お父さんの悪口は言わんといて!」

二人のやり取りを見て微笑む梓。梨央の行動力を褒め、卒業したら自分の会社で仕事をしてみないかと誘う。薬を開発する会社で働きたいと言うと「資金なら出せるわよ、あなたの夢に。もうわかっていると思うけど…私、親をやるのが下手なのよね。すぐ会社のことを考えちゃう。でも私と梨央はいいビジネスパートナーになれそうな気がする。」


年が明け、久しぶりに白川郷へ帰る梨央。祖母・長岡恵(茅島成美)から、達雄が梨央の為に貯めたという預金通帳を渡される。

優は、失くした携帯が達雄の荷物から出て来たが、怖い画像が映っていて、見るのを止めたから、代わりに見て欲しいと言う。「俺の前で見んといて。ガチで怖いやつだったら消しといてな。」と部屋を出て行く。

そこに映っていたのは、あの夜の出来事だった…梨央に覆いかぶさる康介に、何をしているのかと優。携帯を取り上げようとする康介に、ペグで抵抗した優は、彼を刺してしまう。血だらけで梨央の上に倒れ込む康介。手には優の携帯が握られていた…そこで動画を消去する梨央。

「どうだった?やっぱり怖いやつだった?俺が撮ったんかな?」何も覚えていないと優。「大丈夫、何も怖くなかったわ。でも消しといた。」そして自分と一緒に東京へ行こうと言う。「一緒におろうよ。姉ちゃんが優のことずっと守るで。」


"二人なら怖くなかった。離れ離れになるなんて思わなかった…5年後、優は失踪した"


2021年東京…

昭の宿泊先がわかり、彼の持ち物を調べに行く大輝と仁美。部屋の金庫から青い封筒に入った5百万が見つかる。昭の口座からの引き出し履歴は無く、旧札の為、すぐに出どころはわからない。


後藤を食事に呼び出した梓は、最近梨央が会ってくれないと話す。創薬事業に忙しくしていると答える後藤。介護事業が本業の筈だと不満げな様子に梓は、介護事業はいずれ先細りになると言う。後期高齢者の人数は10年後には減少し始めるからだ。それでも創薬事業にかかる費用などを挙げ、ビジネスではなくギャンブルだと反論する後藤に梓は「新しいものを創ることって、大体ギャンブルでしょ。それでも誰かがやらなきゃいけないことなのよ。でなきゃ世界は前に進んでいかない。」「それでは梨央さんの未来に」とグラスを掲げる後藤。「私たちの友情にも乾杯しましょ。」…二人は元々は友人だったのか?


夜道を歩く梨央…車に接触しそうになったところを大輝に助けられる。「仕事しに来たんだよね?」と梨央。


梨央を見張るよう指示した部下から、報告を受けた加瀬は会社を飛び出す。梨央に電話をするが、出ない…


その頃捜査本部では…被害者の死亡推定時刻前後1時間以内に、公園内の防犯カメラに映った32名の中に梨央の姿があったことを確認。仁美は大輝に電話をするが、こちらも出ない…


「話、聞きに来たんでしょ?」

「出来れば友達として話したい。秘密は守る。」

"あの頃の私は臆病だった。私と家族の秘密を見透かされそうで怖かった。もうあの頃の私とは違う…"

「何から話す?」


まさか優があの場所に居たとは!優が刺したことで康介は死んだのだろうか?とにかく梨央が無傷だったことがわかってホッとしたが、本当にサイテーな男。それでも父親にとっては良い息子だったのか…。

フリーライターの橘(田中みな実)が、今後どういう動きをするのか、気になる。

そして優はなぜ梨央の元から姿を消したのか?もし情報屋が優だとしたら、梨央を敵視する後藤の手先になっているのか?梨央を守る為?



2021年10月27日水曜日

「最愛」第1話のあらすじと感想

 上質のミステリーになる予感…


ヒット作「アンナチュラル」「MIU」と同じ新井順子プロデューサー&演出家・塚原鮎子コンビの作品ということで、今クール一番期待しているドラマです。1話を見て「Nのために」を思い出しました。とても惹き込まれた作品でしたが、やはりこのコンビが手掛けていたのですね。


過去の失踪事件が現在の殺人事件へと繋がっていき、かつて両想いだった梨央(吉高由里子)と大輝(松下洸平)は重要参考人と刑事という立場に…。


"その人をいつ好きになったのか覚えていない。笑い声が聞こえるとついそっちを見てしまう。話せた日は嬉しい。別の誰かと仲良くしていると気になって仕方ない。会えない日はつまらない。二人になれた時はこのままでいたいと願ってしまう。気づいた時にはもう、この世でたった一人の特別な人になっている。もし遠くへ行ったとしても、そばには居られないとしても、その人が胸の中から消え去ることはない。彼女の名前は真田梨央。その名が世間を騒がせる前の彼女の話をしようと思う"

大輝のナレーションで始まる1話は、2021年、右手を血に染めた真田梨央が連行されるシーンから15年前へと遡る。


2006年、岐阜県白川郷。梨央は白山大学陸上部男子寮の寮夫として働く父・朝宮達雄(光石研)を助け、弟の優(柊木陽太)の面倒もよくみる高校3年生。東京の大学の薬学部への進学を目指していた。陸上部のエース・宮崎大輝に想いを寄せているが、大輝も梨央が合格したら告白をしようと決めていた。


そして…白山大学が全国大学対抗駅伝東海地区選考会で優勝した夜、事件が起こる…

姉の結婚式に出席する大輝は、合格祈願のお守りを梨央に渡し、東京へ向かう。用事があり出かけて行く達雄の代わりに優を病院に連れて行く梨央。幼い頃、梨央が目を離した隙にすべり台から落ちて頭を打った優は、興奮すると記憶が飛んでしまうという後遺症を抱えていた。

殆どの寮生が優勝を祝う為、外に飲みに行ってしまう中、食堂で夕食を済ませる梨央と優。そこへ寮生ではない渡辺康介(浅井大智)が訪ねて来る。

梨央が名前と面会する相手を書くように言っても無視して、寮の中へ消えて行く康介。その後、女子学生も裏口から侵入し、薬物パーティが始まる…

食堂で勉強をしていた梨央は、大輝からもらったお守りの中に「必勝合格!百戦百勝!」と書かれたメモを見つけ、思わず微笑む。

そこへ康介が現れ、あれこれと梨央に話しかけてきたかと思えば、隙を見てシチューに何か混入。何も知らずに飲み干した梨央が「帰ります。おやすみなさい。」と言った後、タイトルバックに変わり、バタンと倒れる音が…


そして…自分の部屋で目覚める梨央。隣には優が眠っていた。時計を見ると午前4時を過ぎていた。左手首に擦り傷と打撲の痕を見つけ、驚く梨央。そこへ疲労困憊した達雄が帰って来る。梨央を見て驚き「何ともないのか?大丈夫なのか?…ごめんな、お父さんがもう少し早く帰っていれば…」食堂で勉強していて、気づいたら布団で寝ていたと言う梨央に「覚えてないのか?」と達雄。

震える達雄の為にお風呂を沸かした梨央は、洗濯機が回っていることに気づく。そこには血の付いた服があった。

達雄に昨日着ていた服がどこにあるか聞いてみるが、知らないと言う。ポケットに大輝から貰ったお守りが入っていたのだ。続けて昨夜何かあったのか尋ねても、ちょっとしたトラブルがあったが、試験のことだけ考えていろと何も話してくれない。

寮に寄ってお守りを探す梨央は、床に血痕があるのに気づくが…結局不安を抱えたまま達雄に見送られ、試験を受ける為に東京へと向かう…


翌日…学校から帰った優は、寮で亡くなっている達雄を見つけ、悲鳴をあげる。くも膜下出血による突然死だった。


渡辺康介失踪から10日目…寮に康介の父・昭(酒向芳)が、息子の姿を見なかったと訪ねて来る。寮に来たが、直ぐに帰ると言い出したからわからないと答える長嶋(金井成大)。高城(菅原健)が先ず警察に相談するべきだと宥め、捜索が始まる…


遺影にする写真を選ぼうとして、優の携帯があの夜から見つからないことを知る梨央。仕方なくアルバムを探していると、黒いビニール袋を見つける。中には血の付いた自分の服が!あの夜の記憶が断片的に蘇る…「怖くないよ、朝になったら全部忘れとるわ。」康介に引きずられ、運ばれる梨央。割れる電球。飛び散った血…。取り返しのつかないことをしたのではないかと不安になった梨央はその服を燃やす。


達雄の葬儀の日。梨央の母・真田梓(薬師丸ひろ子)の代理として法務弁護士の加瀬賢一郎(井浦新)が弔問に訪れる。梓は達雄の元妻で、優はその後再婚した秋子との間に出来た子どもだった。優は初めて梨央と母親が違うことを知る。

秋子の母で優の祖母にあたる長岡恵(茅島成美)は、東京の大学へ行くことを諦めようとする梨央に、後で後悔しないよう、よく考えることを勧める。梨央が東京へ行くことに反対していた優も、達雄の言葉を思い出し、賛成してくれる。大学に行ったら、いっぱい勉強して優の為に薬を作ると約束する梨央。


その夜…大輝が梨央を訪ねて来る。気まずい雰囲気の中「俺、梨央が好きやよ。」と気持ちを伝える大輝。悲し気に笑う梨央は抱きしめられ、泣き出してしまう。大輝の背に腕を回そうとし、手首の痣を見て引っ込める梨央…切ない。


全国大学駅伝の日がやってくる。その日は梨央が東京へ旅立つ日でもあった。


迎えに来た加瀬と車に乗り込んだ梨央はラジオで駅伝の中継を聞く。大輝が走る姿が見える場所に来たところで、車を降りる梨央。襷を渡す姿を見届け、車に戻って行く。その姿を見つけた梨央の友達が、大輝に今日東京へ行ってしまうことを伝える。慌てて追いかける大輝だが、車は既に走り出していた…


梓は不動産やホテル事業を次々と成功させた『真田ホールディングス』のやり手女社長。達雄と離婚する時に梨央の兄・政信(奥野瑛太)を引き取り、一緒に暮らしていた。久しぶりに再会した政信は梨央に冷たく、感じの悪い嫌な奴。これから3人での新しい暮らしが始まるのだが、大丈夫だろうか?


"もう会えないんだとわかるまで、少し時間がかかった。メールも電話も返事が来なくなって、今どうしているのかもわからなくなった。再び梨央に会えたのはずっと先。15年も後のことだった…"


大輝のナレーションが流れ、2021年…世田谷区の公園の池から渡辺昭の遺体が見つかる。


警視庁捜査一課の刑事になった大輝は、陸上部の仲間で富山県警の刑事となった藤井隼人(岡山天音)に昭の事件を伝え、少し前にやはり遺体で発見された康介の資料を送るよう依頼する。


池の周りに争ったような足跡痕が複数見つかり、捜査本部は何者かに頸部を掴まれ、池に落とされ殺害されたと考えていた。犯行時刻は8月3日の深夜11時~1時の可能性が高い。大輝は駒沢署の刑事・桑田仁美(佐久間由衣)とペアを組み、昭が所持していた印刷物の『真田ウェルネス』との関係性を洗い出すことに。


大輝たちが『真田ウェルネス』を訪ねた頃、駐車場では専務の後藤信介(及川光博)が、フリーライターの橘しおり(田中みな実)に社長のスケジュールを渡していた。因みに8月3日は夜8時から『PMDA大木室長訪問』となっている。橘は警備員に取り押さえられた昭の写真を後藤に見せるが(後ろに写っているのは梨央のようだ)見覚えのない男だと言う。


橘と別れた後藤は次に情報屋と思われる青年(高橋文哉)にその写真を渡し、早急に関係を詳しく調べるよう依頼する。「真田梨央の件はもっと調べますか?」と情報屋。「潰すまでやりますよ。」…梨央のことを快く思っていないようだ。


一方、大輝たちは警備員の話から、昭は5時間ほど入り口に居座っていたが、社内の人間と接触したのは1回だけだったことを知る。防犯カメラの映像で女性に「あんた寮におった女の子やな?」そう声をかけていた。その女性はここの社長だという。

丁度藤井から康介の資料が送られて来る…遺留品の中にはお守りと大輝が書いたメモがあった。


外出から戻った社長は、やはり梨央だった。自己紹介する大輝に「宮崎さん…真田梨央です。はじめまして。」と挨拶する梨央。昭が遺体で発見されたと聞き少し驚くが、署で話を聞かせてもらいたいと言われ「わかりました、伺います。」と微笑む。


"15年ぶりに見る彼女は昔と違っていた。その笑顔も立場も俺を見る目も、何もかもが違っていた…"


梨央に落ち度はないのに本当に気の毒な話。あんなことが無ければ、二人は東京で幸せな日々を送っていただろうに。せめて救いのある最後にして欲しい。

①渡辺康介を埋めた?のは達雄だと思うが、康介は既に亡くなっていたのか?だとしたら殺したのは誰?

②優の携帯はいつ、どこで失くしたのか?

③達雄が亡くなった夜に訪ねて来たのは藤井?梨央と話したのか?

④渡辺昭はなぜ『真田ウェルネス』を訪ねたのか?

⑤情報屋は優?






2021年9月26日日曜日

秋ドラマ、スタート♪

 一番の楽しみは「最愛」です!


夏ドラマが終わり、秋ドラマがスタートします♪

今年の夏は東京オリンピックの開催もあり

ドラマを見る機会が少なかった方も

多かったのでは!?


コロナ感染の影響もあってか

次の放送まで間が空いてしまったり…

私自身も珍しく2度見てしまうドラマが無い

そんなクールでした。


その中で一番面白く、待ち遠しかったのが

「TOKYO MER~走る緊急救命室~」

さすが黒沢勉!

毎週、ハラハラドキドキさせてくれました♪

鈴木亮平さん演じる熱いチームリーダー喜多見、

賀来賢人さん演じるクールな医系技官の音羽…

音羽はやはり同じ医系技官の厚生労働大臣より

チームを解体する為に送られてきたのですが

医師としての本能?が再び目覚めていき

喜多見を認め、チームを守っていく。

そんな音羽の変化していく姿も楽しみでした。


「ハコヅメ~たたかう!交番女子~」

登場人物たちの掛け合いがとにかく面白く

毎週笑わせてもらいました。

再放送されたら又見たいドラマです。


「彼女はキレイだった」「プロミスシンデレラ」

赤楚衛二さんと眞栄田郷敦くんが魅力的で

ストーリーもそれなりに楽しめる作品でした。


期待していた「#家族募集します」

残念ながらそれほど面白くなく

全く期待していなかった「推しの王子様」

最終回にちょっと感動してしまいました(^^♪


そして来週から秋ドラマがスタート♪

月9は大ヒットドラマの続編

「ラジエーションハウスⅡ」

10月4日スタートです。

そして日曜劇場にはあの大作が登場します。



小松左京の不朽の名作

「日本沈没ー希望のひとー」

10/10 日曜21時~TBS


1973年に刊行され

ドラマや映画化も何度かされてきた名作を

2023年の東京に舞台を置き換え

大きなアレンジを加えて新たな物語に。


日本が沈没するという目に見えない危機が迫る中

一筋の希望の光を見出す為に奮闘する人たちの

姿を描くヒューマンドラマです。


目的の為には手段を選ばない

野心家の環境省官僚・天海に小栗旬。

天海の大学時代の同期で経産省官僚の常盤を

松山ケンイチが演じます。


原作でも重要な鍵を握る日本地球物理学会の

田所博士役には香川照之。


天海や常盤が参加する

各省庁の次代を担う精鋭たちを招集した

『日本未来推進会議』の場で

突然"沈没の危機"を訴える田所。

そして彼の予測通りに状況は進んでいき…


諦めずに未来を信じ続け戦う者たちの

究極の人間ドラマに期待大です!







2クール連続のノンストップ考察ミステリー

「真犯人フラグ」

10/10 日曜22時~日本テレビ


ある日突然姿を消した妻と子どもたち。

必死に行方を探す夫に集まった同情は

一夜にして疑惑の目に変り…


『真犯人フラグ』が立ったが最後

平和な日常から一変

世間の目にさらされ、追い詰められていく。


主人公の男・相良に西島秀俊、妻役に宮沢りえ、

相良を助け協力する部下に芳根京子。

果たして愛する家族を無事に取り戻せるのか?


相良の半年間の壮絶な戦いを描きますが

企画・原案が秋元康なので

最後に伏線がちゃんと回収されるか不安(^_^;)








フジの月10ドラマ第一弾

「アバランチ」

10/18 月曜22時~フジテレビ


謎に包まれた集団『アバランチ』の

過激かつ痛快な活躍を描き

人々の正義感に訴えかける

劇場型ピカレスク・エンターテインメント。


主人公でアバランチのメンバー羽生に綾野剛。

この常識外れのアウトロー集団が活動する目的、

羽生の経歴やどんな特徴をもった人間なのかは

今のところ一切不明。


共演は木村佳乃、福士蒼汰、高橋メアリージュン

カンテレ制作なので期待出来そう♪











偽装結婚した夫婦が織りなすラブコメ

「婚姻届けに判を捺しただけですが」

10/19 火曜22時~TBS


原作は有生青春の同名コミック。

独身を謳歌するイマドキ女子明葉(清野菜名)。

とある事情から既婚者の肩書が必要になった

仕事は出来るが堅物で変人なサラリーマン

百瀬(坂口健太郎)は

30分前に出会ったばかりの明葉に

偽装結婚を持ちかける。


ひょんなことから偽装夫婦になった二人の

共同生活が始まる。

最初は衝突する二人だが

一つ屋根の下で暮らすうちに変化が…

百瀬が偽装結婚をする本当の理由とは?

共演は田辺誠一、倉科カナ、高杉真宙 他












油断してるとジンとくるラブコメディ

「恋です!~ヤンキー君と白杖ガール~」

10/6 水曜22時~TBS


「見えにくさ」を知ってもらいたいと始めた

うおやま原作のWEBコミック。


勝気だけど恋には臆病な盲学校に通う

ユキコ(杉咲花)。

喧嘩っぱやいけど純粋な不良少年

森生(杉野遥亮)。


運命の出会いをした二人は

お互いのことを理解し、惹かれ合っていく…

ギャグとラブコメ要素がふんだんに盛り込まれた

誰もが応援したくなる恋の物語♥

共演は岸谷五朗、奈緒、鈴木伸之 他







秒変!超高速ジェットコースタードラマ

「SUPER RICH」

10/14 木曜22時~フジテレビ


幸せのカタチ=スーパーリッチを追い求める

ベンチャー企業の破天荒な女社長の

ジェットコースターのような

波乱万丈な半生を描く完全オリジナルドラマ。

脚本は溝井英一デービス。


女社長・衛に江口のりこ。

衛を懸命に支え、時に翻弄する

無邪気な子犬系男子・優に

今ブレイク中の赤楚衛二。


お金はあっても愛に飢えた孤独な女社長と

愛はあってもお金がない貧乏専門学校生。

そんな真逆な二人が出会い

会社に襲いかかる困難を次々と乗り越え

前に進んでいく姿に元気をもらえそう。


そして毎分毎秒でめまぐるしく変化していく

登場人物の心情というのに興味をそそられます。


共演は町田啓太、古田新太、志田未来 他

木曜の夜が待ち遠しくなりそうですね♪











遺伝子捜査によるヒューマンミステリー

「らせんの迷宮~DNA科学捜査~」

10/15 金曜20時~テレビ東京


同名コミックを黒沢勉らが脚本、

昨年の春クールに放送予定だった作品。


人の心に全く興味がない天才遺伝子科学者と

犯罪を憎む熱血刑事。

正反対の二人が豊富な知識と推理力で

難事件を解決していく。


科学者を田中圭、刑事には安田顕。

他に松坂慶子、渡辺いっけい、倉科カナ。

科学者と刑事のコンビは面白い作品が多いので

期待しています。









完全オリジナルのサスペンスラブストーリー

「最愛」

10/15 金曜22時~TBS


連続殺人事件の重要参考人となった

実業家・梨央(吉高由里子)

事件を追う刑事・大輝(松下洸平)は

初恋の相手だった…。


15年前に起きた失踪事件が

現在の殺人事件へと繋がっていき

弁護士の加瀬(井浦新)はあらゆる手段で

梨央を守ろうとする。


そんな三人を中心に展開するラブサスペンスを

「アンナチュラル」「MIU404」の

プロデューサーと演出家が手掛けるので期待大!


薬師丸ひろ子、及川光博、光石研、佐久間由衣。

共演陣も豪華です♪









本格リーガルミステリー

「正義の天秤」

9/25 土曜21時~NHK(9/29 23:35~再放送)


原作は大門剛明のリーガル小説。

主演は元外科医で天才的な推理力を持つ弁護士

鷹野(亀梨和也)。

大手法律事務所の創業者でカリスマ弁護士の

佐伯(中村雅俊)が急逝したことで

弁護士でもある娘の芽衣(奈緒)が

刑事事件を扱う事務所のお荷物部署ルーム1の

立て直しの為に鷹野を呼ぶが…


超マイペースな鷹野に振り回されながらも

彼の事件に向き合う姿勢に影響を受け

元裁判官、元刑事、元引きこもりという

個性的なチームメンバーたちも変わっていく。


メンバーに北山宏光、大政絢、佐渡井けん太。

他に山口智子、竹中直人など。

鷹野の恋人(大島優子)に何があったのか、

鷹野と因縁がありそうな検事(萩原聖人)が

何か関わっているのかなど謎も多い。






中学受験を舞台にした人生攻略ドラマ

「二月の勝者ー絶対合格の教室ー」

10/16 土曜22時~日本テレビ


原作は高瀬志帆の現在連載中の同名コミック。

主人公は大手名門中学受験塾から

業績不振の中堅塾に校長として迎えられた

最強最悪のスーパー塾講師・黒木(柳楽優弥)


過激な言動で波紋を投げかけ、周囲を圧倒するが

「絶対に全員志望校にさせる」と断言。

中学受験をリアルに描きながら

家族の問題や教育問題など

現代社会の様々な問題に切り込んでいく。


共演は岸部一徳、井上真央、加藤シゲアキ 他

受験を題材にしたドラマは

色々ヒントをもらえるので楽しみです。












その他にテレビ朝日の人気ドラマ「科捜研の女」

「相棒」「ドクターX」新シリーズもスタート♪


深夜ドラマ枠では以下3作品に注目しています。

10/9 土曜23時~テレビ朝日「言霊荘」

西野七瀬主演のホラードラマ。


10/9 土曜23時40分~フジテレビ

神尾楓珠がポンコツ教師役に挑戦する

学園コメディ「顔だけ先生」


10/22 金曜23時15分~テレビ朝日

相葉雅紀主演の「和田家の男たち」

ネットニュース記者の主人公と

新聞記者の祖父(段田安則)

テレビ局の報道マンの父(佐々木蔵之介)と

独身男三人の共同生活を描くホームドラマ。

脚本が大石静なので期待大です。








2021年6月20日日曜日

夏ドラマ、スタート♪

 「#家族募集します」に注目してます!



春ドラマが次々と最終回を迎える中

いよいよ夏ドラマが始まります。

今回イレギュラーで月9が6月にスタート!


春ドラマは人気脚本家の作品が多く

おウチ時間も充実♪

ちなみに私のベスト5は…

イチケイのカラス

大豆田とわ子と三人の元夫

リコカツ

コントが始まる

ドラゴン桜

どれも面白く順位が付けられなかった…

音楽も良かったですね♪

「コントが…」は保存版用に1話から

ブルーレイレコーダーで録画しました。

「イチケイ…」同様、毎回ホロリ。

こちらはシリーズ化を期待しています。

「大豆田…」は1話目はナレーションが煩く

どうしようかと思いましたが

さすが坂元裕二!

回を重ねるごとに良さが増していき

台詞が心に刺さるわ

お洒落なエンディングに感動するわ

更に松田龍平の魅力を再認識するわで

すっごくハマりました。


「ドラゴン…」は

前回もそれなりに面白かったけれど

再放送を見る程ではなかったので

正直、期待していませんでした。

でも今回はすっごく面白くて

前出の作品に加えて二度見するという現象が

私の毎日を忙しいものに…

1クールでこういうことはホント珍しいです。


そして夏ドラマは…


夜間救急専門医師にスポットを当てた

「ナイト・ドクター」

6/21 月曜21時~フジテレビ


医療界を悩ます2024年に施行される

医師の働き方改革。

救急医療現場の人手不足は益々深刻に…。

未だ革新的な対応策が見つからない中

昼夜完全交代制を試験的に導入する現場を

このドラマで描いていきます。


夜間救急専門医として集められた5人の医師に

波留、田中圭、北村匠海、岸優太、岡崎紗絵。

「ラジエーションハウス」の大北はるかの

完全オリジナル脚本で

訳アリ5人の医師たちが時にぶつかり

時に励まし合いながら

命と真摯に向き合う姿を描きます。

共演は沢村一樹、真矢みき 他。








韓国の大ヒット恋愛ドラマをリメイク

「彼女はキレイだった」

7/6 火曜21時~フジテレビ


デブで冴えない少年から

イケメンエリートに成長した中島健人。

優等生美少女から

無職の残念女子に成長した小芝風花。

真逆の成長を遂げた二人の

初恋すれ違いラブストーリー♪

共演は佐久間由衣、赤楚衛二、片瀬那奈 他。

韓国で大ヒットとのことですが、日本版は…??









バツイチ年上女と性悪高校生がおくるラブコメ

「プロミス・シンデレラ」

7/13 火曜22時~TBS


夫から一方的に離婚を告げられ

無一文、宿無し、無職になったアラサー女子

早梅(二階堂ふみ)。

金持ちでイケメンだが性悪の壱成(真栄田郷敦)に

目を付けられ

お金と人生を賭けたリアル人生ゲームを

繰り広げていく内に

互いに強く惹かれ合っていくラブコメディ。


橘オレコのヒットコミックを古家和尚が脚本。

壱成とは真逆の兄・成吾に岩田剛典、

三田佳子、高橋克実が脇を固めます。








やけにリアルな交番エンターテインメント

「ハコヅメ~たたかう!交番女子~」

7/7 水曜22時~日本テレビ


パワハラで交番勤務に飛ばされた

エース刑事・聖子(戸田恵梨香)と

安定収入を求めて警察官になった

ひよっこ警察官・麻依(永野芽衣)。

そんな二人がコンビを組んで

事件に雑務に恋に奮闘する姿を描きます♪

更に聖子が交番にきた本当の理由とは…?


原作は泰三子の現在連載中の人気コミック。

共演はムロツヨシ、三浦翔平、山田裕貴 他















残念すぎる王子様を理想の男に育てるラブコメ

「推しの王子様」

7/15 木曜22時~フジテレビ


乙女ゲームを手掛けるベンチャー企業の女社長

泉美(比嘉愛未)の前に突然現れた航(渡邊圭祐)。

理想通りに作り上げたゲームのキャラクターに

航の容姿がソックリなことに驚くが

彼は無作法で無気力、無教養、

おまけに人を好きになったこともない

無い無い尽くしの残念過ぎる王子様だった…


そんな航を理想の男性に育てる為に

奮闘する姿を描くロマンティック・コメディ♪

共演はディーン・フジオカ、船越英一郎 他。








新時代のホームドラマ

「#家族募集します」

7/9 金曜22時~TBS


「#家族募集します」というSNSの投稿で

集まった4人の男女と3人の子ども。

新米シングルファザーの俊平(重岡大毅)

家賃収入の為に突飛な投稿をした

俊平の幼馴染の蒼介(仲野太賀)

小学校教師でシングルマザーの礼(木村文乃)

ミュージシャンでシングルマザーの

めいく(岸井ゆきの)…


それぞれに悩みや秘密を抱えた

新米シングルファザー&マザーたちが

一つ屋根の下で子育てをしながら

やがて『家族』になっていく姿を描く

マギーのオリジナルストーリー。







本格救命医療ドラマ

「TOKYO MER~走る緊急救命室~」

7/4 日曜21時~TBS


大事故、災害、事件現場に駆け付け

命を救う為に勇猛果敢に飛び込んでいく

救命救急チームの活躍を

かつてない超スケールで描くヒューマンドラマ。


鈴木亮平演じるチームリーダーの主人公は

命を救う為なら命も懸けるという使命感と

強い信念を持つスーパー救命救急医。

共演は賀来賢人、石田ゆり子、要潤 他

ヒットメーカー黒岩勉の脚本なので要チェック!











恋と殺意が入り混じるスリリング・ラブコメディ

「ボクの殺意が恋をした」

7/4 日曜22時半~日本テレビ


伝説の殺し屋に育てられた柊(中川大志)。

殺し屋としての身体能力は高いが

自らの間の悪さの為に殺せない殺し屋。

しかも標的である美月(新木優子)に一目惚れ…

逆に危険から守ってしまう始末。

果たして彼は無事に?

彼女を殺すことが出来るのか!?


伝説の殺し屋に藤木直人

殺し屋界のプリンスに鈴木伸之。

水野美紀、中尾明慶など共演陣も豪華です♪











他に7/8 木曜21時~テレビ朝日で

天海祐希主演の人気シリーズ

「緊急取調室」の第4シーズン

7/10 土曜22時~日本テレビで

タイムリミットサスペンス

「VOICE2 110緊急指令室」

も始まります♪

おウチ時間をドラマで楽しんで下さいね。