2021年11月10日水曜日

「最愛」第4話のあらすじと感想

9年ぶりの悲しい再会… 


過去の失踪事件が現在の殺人事件へと繋がっていき、かつて両想いだった梨央(吉高由里子)と大輝(松下洸平)は重要参考人と刑事という立場に…。

ようやく昔のように話をした二人。でも距離はまだ縮まらない。殺害された渡辺昭(酒向芳)に5百万を渡したのは『真田ウェルネス』の専務・後藤信介(及川光博)が雇う情報屋の男(高橋文哉)で、捜査一課はイヤホン男と呼んでいた。彼が殺害現場である公園内の防犯カメラに映っていたことが判明。


"かけがえのないものと聞いて何を思い浮かべるか…家族、友人、恋人。では、それらを持たない人間は?私は自分を受け入れてくれたこの場所を何よりも大切に思う。淋しい人間と言われようとそれが私の人生だ。世の中には孤独と折り合いを付けられる人間とそうでない人間がいる。彼もおそらく私と同類だ"

4話は後藤の言葉で始まる…後藤の『最愛』のものは会社だった。先代の社長に目をかけられていた後藤にとって、梨央は居場所を奪った存在なのだろう。『彼』とは情報屋のことだ。


真田ホールディングスや梨央の殺人事件関与の疑惑を追及する記事のゲラが、役員の間に出回るが…法務弁護士の加瀬賢一郎(井浦新)は、裏付けの取材を全くしていないことから、表に出す記事ではなく、ただの嫌がらせだと言う。次の役員会でそう説明すると言う梨央に、今後も嫌がらせは続くのではないかと不安を口にする後藤。更に梨央の社長としての資質に疑問を持っていると。事件のことではなく、創薬事業のことだ。つまづくようなことがあれば責任を取ってもらいたいと言う。

ホールディングス社長で梨央の母・真田梓(薬師丸ひろ子)は、梨央を社長に抜擢した後もずっと、会社の為に頑張ってきてくれたことで後藤を買っていた。彼に認めてもらえるよう、創薬事業を介護事業の規模に育て上げると約束する梨央。


一方、昭が7月29日から死亡した8月3日まで『真田ウェルネス』の最寄り駅で下車していたことが判明。5百万を受け取ったのは8月2日…昭の動きを封じたい人物が、イヤホン男にお金を持たせた?係長の山尾敦(津田健次郎)はそれが梨央だと考え、彼女をマークすること、イヤホン男の現金受け渡しの前後の行動を洗い出すよう命じる。


フリーライターの橘しおり(田中みな実)と会った後藤は、『真田ウェルネス』が沢山のペーパーカンパニーを持っている証拠を見せつけられ、何故か鼻血を流す…。今回の記事に関しても真実かどうかは関係ない、記事が出てしまえばそれが真実になる世の中だと言う。

新聞記者だった頃は、後藤から情報をもらい梓の上げ記事を書いていたのに、一体何があったのか?彼女の目的は?

後藤は情報屋に橘について調べるよう命じる。ためらう情報屋に「何でもやると言ってきたのは、あなたの方ですよね?」とひと言。どういう経緯があったのだろうか?


大輝の梨央に対する訪問を、自分も同席することで承諾する加瀬。情報屋は社内の監視カメラでその様子を見ていた…

8月3日の夜、公園内及びその付近で情報屋の男を見なかったかと写真を見せる桑田仁美刑事(佐久間由衣)。加瀬も梨央も男に心当たりはないと答える。続いて加瀬の当日の行動について尋ねる大輝。

午後11時半まで社内で梨央と打ち合わせ、その後退社。自宅に着いたのは12時頃だが、戸建てなので防犯カメラは無い。ただ12時過ぎに自宅から梨央にメールをしていると言う。深夜にメールをするほど急な用事があったのかと桑田。更に「それとも二人は交際しているとか?」驚く梨央と大輝。「家族です!」立ち上がる加瀬。梨央とは15年間家族同様に過ごしてきたと言う。


大輝たちを送る際に加瀬は、学生時代懇意にしていた相手を疑えるものなのかと質問。疑うことが仕事だからと答える大輝。

「彼女が今、全てを失うようなことはする筈ないと思いますよ。彼女はそんな愚かな人間じゃない。知ってますよね?」

そして任意の捜査である限り、自分を介さない問い合わせには一切対応しかねると釘を刺す。


情報屋から後藤の元へ橘についての情報が送られて来る。1986年生まれ、青森県弘前市出身。法都大学卒業後、2010年新聞社に入社。4年前にフリーランスへ転向。情報屋は一つ気になるのが、大学在学中の一年間(2006年9月~2007年8月)休学し、その頃に両親が離婚していることだと言う。休学の理由についてはこれから調べると。渡辺康介(浅井大智)の事件も同じ頃…何か関係が?


橘はペーパーカンパニーの住所を訪ねてみるが、ドアポストにはチラシが溢れ、隣の部屋の住人も見たことがないと言う。


携帯が繋がらないことで心配して梨央の自宅を訪ねる加瀬。ネットニュースに『疑惑だらけの治験薬』という新薬を中傷する記事が載ったことを報告する。書いたのは橘とは別の人物。投資家たちに説明に行く為、着替えを始める梨央にドギマギする加瀬…家族というより梨央に片想いしているように見える。


梨央の兄で『真田ビジネスサービス』社長の政信(奥野瑛太)は、記事や過去の事件のことで警察が自分の所にまで来たことを梓に訴える。このままでは梨央のせいで真田グループが崩壊すると言う。梓は他のニュースが出れば皆そっちの方へいくから、放っておけばいいと取り合わない。やはり肝が据わっている。


創薬ラボ所長の海野こずえ(峯村リエ)から、記事のせいで治験を中止したいと被験者が言い出したと連絡を受けた梨央は、治験コーディネーターに会いに行く。担当医が、記事は間違いだと何度も説明したが納得しないという。梨央が被験者の家族に会うことは規則で禁じられている為、成す術がなく途方に暮れる…。

桑田からネット記事を見せられた大輝も心配顔。後藤からは今後の役員会でじっくり話をしようと言われる。ラボのスタッフも記事のことや、説明会での傷害事件、殺人事件で梨央が事情聴取を受けたことなどで不安を募らせていた。


帰宅途中の梨央を途中で見失ったと、応援に駆り出される大輝。山尾も桑田も大輝と梨央の関係を心配していた。単なる古い知り合いなら、利用するくらいのつもりでやれと山尾。

帰宅途中で車を降りた梨央は、居酒屋で一人飲んでいた…大学駅伝で法都大学が優勝というニュースが流れる。白山大学も7位に入り、シードを獲得。喜ぶ梨央の携帯に大輝から電話が入る。

桑田を車に残し、一人で梨央に会いに行く大輝…梨央がビールを飲み終えるまでつき合うと言う。駅伝のニュースや白川郷の話で盛り上がる二人…梨央は、優の為に頑張って来たが、今度の役員会で社長を辞めろと言われるかもしれないと、思わず弱音を吐いてしまう。

店を出て、車に向かう大輝の背中を見つめ心の中で呟く…

"本当は全てを打ち明けてしまいたい。その背中を呼び止めて、ずっと言えなかったこと全部…"

赤信号で立ち止まると…「大ちゃん、私やっとらんよ。渡辺昭さん、殺しとらん。」「信じるよ。お前やないってこと、俺が証明する。だからそっちも、薬諦めるな。」「うん…」思わず大輝の胸に飛び込む梨央。「薬、絶対に創る。実現したら最初に報告する。」…抱き締めようとしてとどまる大輝…信号が青に変わり、歩き出す。


"それまでは何があっても弱音なんか吐かない。壁にぶつかっても、孤独に苛まれても、やるべきことをやる。大切な人に誇れる自分でいる為に…"


新薬の説明資料を作成し、患者たちに配布して欲しいと治験担当医に頭を下げる梨央。そして役員会を迎える…

今回は政信も出席していた。一連の騒ぎについて謝罪する梨央。役員たちに送られて来たゲラについては、ネット記事同様に根拠のないもので、掲載の予定はないことを確認したと報告。政信や後藤はゲラに書かれていた疑惑について言及し、真実はともかく会社の信用に傷をつけたことの責任をとるべきだという。

更に創薬事業の為にかかった経費は莫大な額で、未だに収益はゼロ。治験を中断したいと言い出した者もいるということにも触れ、政信と共に梨央の責任を追及する。

そこへ治験コーディネーターから海野に、被験者が治験を続けたいという連絡が入る。梨央の働きかけや、熱意が伝わったからだと説明する海野。

梨央は創薬に至った弟への想いを語り「治せる薬が無いからと諦めるのではなく、無いなら創る。誰かが挑戦しない限り、現状は永遠に変わりません!」と…

新薬が承認されれば、投資額の30%のリターンが特許が切れるまで続き、毎年確実な収益を会社にもたらすと援護する加瀬。

「必ず結果を出して、会社とグループに貢献致します。」と断言する梨央に、ずっと静観していた梓は「いつまでに?」と初めて発言。一年以内にという梨央の言葉を聞き「社長の進退については一年後でも遅くない気がしますが、いかがでしょう?個人の強い思いも経営には必要です。引き続きお願いします。」


イヤホン男の聴き込みをする大輝たちは、彼が借りているマンスリーマンションに辿り着く。生田誠という名前で一年前に契約していると管理人から話を聞いている時に、男が帰宅。大輝の顔を見て走り出す。全力疾走で追いかける大輝だが、踏切の遮断機に足を止められてしまう…「逃げても無駄だ!逃げたって、何も変わらないぞ!」大輝の言葉に動揺を見せる男。振り返り大輝を見つめる目が、悲し気なのが気になる。電車が通り過ぎると男の姿は無かった。

管理人に話を聴きに戻ると報告した大輝に非通知から着信が…「さっきのマンションの205号室、机の上のPCに入っている803というフォルダを見てみて。パスワードはYA55。それを見れば本当のことがわかるよ…大ちゃん。」

やはり優だった!


役員会を乗り切った梨央の元へ動画が届く。差出人は『y.asamiya』…添付されたURLをクリックする梨央…

大輝もまた時を同じくフォルダを開く…


夜の公園で梨央にすがり、膝まづいて懇願する昭。昭の手をふりほどき、その場を立ち去る梨央。立ち上がり歩き出した昭が気づき、近づいて来る…もの凄い剣幕で怒りをぶつける昭。その首を絞める手。池へ倒れ込む昭…


動画の右腕にある傷痕を見て「優」と呟く大輝…。動画を見終わった梨央には『グランセントラルビルの屋上で待っている』とメールが届く。


屋上に駆け付けた梨央の前に現れる優…右腕に滑り台から落ちた時の傷があった。もう会えないかと思っていたと言う梨央に、そのつもりだったと優。

「一生会わんつもりやったのに…動画、見たよな?ごめんな、姉ちゃん。やったのは俺なんや…」


衝撃の4話だったが、本当に優がやったのか疑問。

まず康介の事件については、子どもだった優が刺したくらいで絶命するとは思えないので、真犯人は別にいるのでは?

好きな相手や恋人が、康介に酷い目にあわされたという寮生もいたと思うし。そんな人物が、刺されて苦しんでいる康介を見て思わずトドメを刺してしまったということもあり得る。

子ども達が絡んでいるせいか、陸上部を守りたいこともあってか、遺体の遺棄を朝宮達雄(光石研)が手伝った、もしくは達雄一人でやったか…達雄が遺体遺棄に関わっていることは間違いないと思う。

昭の動画にしても、首を絞めたら池に落ちたというだけで、決定的なことはわからない。興奮すると記憶を失くしてしまうという優の症状は、今も続いていると思われるので、あの動画を見て自分がやったと思い込んでいるだけかもしれない。

康介の事件で梨央が消去した優の携帯の動画も、もしかしたら続きがあったのだろうか?


1話の冒頭で流れる映像の中で、康介を捜索した森の木に吊るされたドリームキャッチャーみたいな物と『犯人』と書かれたメモ、陸上部の写真(写真は5話でわかりそう)については、まだ明かされていない。何か意味がある筈だ。

同じく1話で達雄が亡くなった夜?に、寮生で今は富山県警刑事の藤井隼人(岡山天音)が、梨央の家を訪ねて来たらしいことにも意味があるような…


今回、橘が過去の事件と何らかの関りがありそうなこともわかった。大学を休学していた一年の謎…駅伝の強豪校・法都大学の学生だったので、彼女が陸上部なら白山大学陸上部とも関係があったかもしれない。

康介の被害者なのか?それとも妹で、康介のことが原因で両親が離婚したのかとも思ったが、青森出身だからそれはないかな…

5話の予告で今度は彼女が被害者になるようだ。渡辺親子の事件と関係があるのか、それとも『真田ウェルネス』のスキャンダルが原因か…


今回、信号待ちの梨央と大輝、踏切越しに大輝を見つめる優の目と切ないシーンが多かった (;_;) 

次回、梨央は優を逃がそうとするようだし、どういう展開になるのか、新事実は発覚するのか…後藤の鼻血に意味はあったのか?…とにかく金曜の夜が待ち遠しい。





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