2021年12月1日水曜日

「最愛」第7話のあらすじと感想

 栞の人生って…(T_T)


過去の失踪事件が現在の殺人事件へと繋がっていき、かつて両想いだった梨央(吉高由里子)と大輝(松下洸平)は重要参考人と刑事という立場に…。

加瀬(井浦新)の尽力により、渡辺昭(酒向芳)の死に関与していないことが証明された優(高橋文哉)は、姉・梨央と再び暮らし始めるが…『真田ウェルネス』の不正を追うフリーライターの橘しおり(田中みな実)が突然梨央の前に現れる。


7話はしおりのナレーションで始まる…

"気がつくと考えている。もしあの時違う道を選んでいたとしたら、もしもあの人に会っていなければ。もしもあの時あの場所に行っていなければ。もしも明日この世が終わるとしたら、その瞬間にも私は『もしも』を考え続けているのだろうか…"


「やっと会えましたね、この日を待っていました。大きくなりましたね、弟さん。」真田グループの不正について話を聞かせて欲しいと言う。何を言っているのかわからないと立ち去る梨央に「私のこと、覚えてませんか?」見つめ合う二人…。しおりの顔に見覚えがない梨央は「失礼します。」と頭を下げ、行ってしまう。悲し気な顔で見送るしおり…

優は、後藤(及川光博)から橘しおりについて調べるよう依頼された時に、彼女を『害虫』と言っていたことを思い出し、心配する。


捜査本部では、優の不起訴処分に不満を抱いていた。優と梨央が昭の息子・康介(朝井大智)殺害について富山県警で聴取を受けているが、それで終わりだろうと係長の山尾(津田健次郎)は言う。

優と揉み合いになり東側の池に落ちた昭は、自力で這い上がり西の方へ歩いて行ったが、西側の池で遺体で発見されるまでに何があったのかは未だわからない。

大輝は気になる人物がいると『松村栞(=橘しおり)』の名を挙げる。康介の性的暴行事件の被害者の中で唯一康介を告訴した女性で、昭が東京にいる康介の関係者全てに会おうとしていたことを考えると、栞と接触していた可能性があると言う。

大輝と桑田仁美(佐久間由衣)は彼女に接触。事件当日は一人でBARで飲んでいたというアリバイの裏を取る為、店へ向かう。店員も彼女が一人で飲んでいたと証言するが、店に貼られていたスナップ写真から、その日は貸し切りだったことに気づく大輝。


一方、優と楽しく暮らす梨央は"自分には資格がない"と治験を受けようとしないことに心を痛めていた。

優の希望で休日に加瀬と三人で買い物に出かける。優の加瀬に対する信頼は大きく、自分でお金を稼ぐ為にアルバイトをしたいと相談。どうせならやりたいことをやった方がいいし、新しいことにチャレンジしてみるのもいいと加瀬。病気のことがあるからと言う優に、治験を勧める。

「僕なんかに受ける資格あるんかなって…」「資格は誰にだってある。」「でも、僕がしたことは消えないし…」「大事なのはそういう経験を経た君が、これから先どう生きていくかじゃないかな。」


山尾に店員が口裏を合わせていたことを報告する大輝たち。明日もう一度、栞に接触することになったところへ管理官が大輝を呼びに来る…桑田が岐阜でのことを報告したことで、生活安全課へ異動になってしまう。


康介の事件で優は立件されないことが決まり、父・達雄(光石研)は死体遺棄で書類送検となった。加瀬から報告を受けた優は「自分のしたことを忘れずに生きていく」と…。そして治験を受け、弁護士を目指すことを梨央に伝える。


後藤が情報屋に依頼し、昭に5百万渡したことを掴んだ加瀬は、彼を訪ねる。惚ける後藤に、情報屋は梨央の弟で、後藤に近づいたのは姉の為だったと話す。そして警察で追及されても後藤のことは話さなかったことも。自分もそれについて問うつもりはないので、今後も梨央のバックアップを宜しくと頭を下げる。


大輝を呼び出した桑田は、自分のせいだと頭を下げる。これ以上梨央と近づき過ぎるのは危険だと思い、大輝の規則違反を上に報告したと…。気にするなと大輝。

そして栞の証言が、事件当日は取材対象を張り込んでいたと話が変わったことを報告する桑田。何か隠している気がするので信用できないと言う。今後の捜査次第で監視対象になるかもしれないことや、最近は真田グループを取材していることなどを話す。


栞は真田グループの老人ホームや不動産屋を訪ね、取材を続けていた…。

ホームの職員から連絡を受け、栞に会いに行く後藤。取材をやめさせようとするが…身寄りのない富裕層の高齢者が、遺産を慈善団体へ寄付するケースが増えていて、その団体の一つが真田のペーパーカンパニーに不正流用していると、彼女はそこまで掴んでいた。


お礼が言いたかったと大輝に会いに行く優。「これからは自分のしたことと、ちゃんと向き合っていこうと思っとる。」と話す。忙しくしていると思っていた大輝が、異動になったと聞き驚く。「姉ちゃんはそれ知っとるの?」「知らん。もう会うこともないやろし。」

梨央に大輝と会ったことを話し、家に呼んでもいいかと尋ねるが「うちらはもう関わったらいかんの。」と断られてしまう。大輝が異動になったことを伝え「本当にもう会わんつもりなの?」「もう決めたことやからな。」…そうは言ったものの、大輝に連絡しようか迷う梨央。


陸上部マネージャーだった青木菜奈(水崎綾女)を訪ねる大輝。「昔のことを思い出したくないこともわかる。もう俺に会いたくないと思っていることもわかる。」「だったら何で来たんよ。」「どうしても解決しんといかんことがある。頼む。」と頭を下げる。


『真田ウェルネス』がホーム入居者相手に寄付金詐欺をしていたと編集長に報告する栞。後藤にも不動産屋から、自分の妻が記者に余計なことを話したと相談の電話が入る。専務室で一人暴れる後藤…前を通りかかった加瀬は物音に気づくが、中に入ることもなく通り過ぎる。

喫茶店で編集長と会う後藤…記事を買わせて欲しいとお金を差し出す。「厚みが足りないんじゃないですか?」「ご希望をお聞かせ下さい。」「じゃあ二倍で。」「承知しました。」ボイスレコーダーを見せ、冗談だと笑い、店を出て行く編集長。証拠を掴まれ、また鼻血を流す後藤…なぜ鼻血?


大輝を呼び出した優は、梨央の家の近くで一人暮らしをしていると嘘をつき、夕飯に誘う。検査の結果次第だが、治験を受けられそうだと嬉しそうに話す。

丁度車で帰宅した梨央は、二人が家に向かって歩く姿に気づき…。今度は大輝が通りの向こうに立っている梨央に気づく。見つめ合う二人…

「ごめん、本当は姉ちゃんと一緒に住んどる。姉ちゃんと一緒に飯、食わん?」「帰るわ。」背中を向け歩き出す大輝。今度は梨央に向かって「姉ちゃん!ホントにこのままでええんか?」黙っている梨央。もう一度大輝の背中に叫ぶ優。「大ちゃん!逃げたってなんも変んないぞ!そう言ってくれたのは大ちゃんやろ!」足を止め、振り向く大輝…

宇多田ヒカルの『君に夢中』が、とても切ないシーンだった。

優の手料理を三人で食べることになり、部屋へ上がる大輝。梨央が異動になったのは自分たちのせいだと謝ると「梨央が謝ることやないわ。俺がしたくてしたことや。」あの時、大麻に手を出した仲間や陸上部、梨央や優が苦しんでいることに気づけなかったから、今度こそ何が何でも守りたかった。今こうして二人が仲良く暮らしているのを見て、やっぱり間違ってなかったと思うと言う。

大輝と梨央を二人きりにしようと、ビールを買いに出て行く優…

達雄の料理の話で盛り上がる二人。「もしお父さんが生きとったら、どうなっとったんやろ…」「もしもの話はええ。先を見た方がいいさ。優も一歩踏み出そうとしとるんやし、俺たちもこれからのこと考えよう。」思わず大輝を見つめる梨央に気づき「あ、いや、そういう意味やないけど…」動揺した大輝はグラスを倒してしまう。

慌てて床を拭く二人の手が重なり、見つめ合う二人…同時に笑い出し、昔に返ったようにふざけ合う…キスするのかと思ったのに残念!

大輝を外まで送りに出ると、馴染みの店の前で栞が店主に梨央のことを聞いていた。二人に気づいた栞は「あれ?お二人ってそういう関係なんです?…弟さんが不起訴になったのって、もしかして…」そんなことあるわけないと遮る大輝。「まあ、いいです。その辺はこっちで調べるんで。」と立ち去る栞。

優や自分のことを知っているみたいだと言う梨央に、菜奈から聞いたことを話す大輝。栞は合同合宿に来た時に康介の被害に遭ったと…。当時の写真を見せてもらい、思い出した梨央は栞に会いに行く…


「思い出しました、あなたのこと。合宿の時お会いしてましたね。」

合宿最後の日、打ち上げの準備に追われていた梨央は、康介に支えられ合宿所に戻って来た栞に気づき、声を掛ける。貧血を起こしたみたいだから、奥の部屋で休ませると康介。水を持って行こうかと言った時に梨央を呼ぶ声が…手が足りなさそうだからそっちに行ってあげてと言われ、準備に戻ろうとする。薬のせいで口もきけない栞は、梨央に知らせようと手を伸ばすが届かない。目で訴えるが気づいてもらえない…

「あの日から人生が一変しました。なのにあなたは『世界を変える30代』…こっちは息をするのもやっとの思いで生きて来たのに…こんな不平等なことってあります?あの男が15年前にこの世から消えててくれたことが、せめてもの救いです。でも、あの父親は最後まで謝ろうとしなかった。親も息子も殺されたって仕方ない。罪を犯した人間は、報いを受けるべきなんです。」

「あなたなんですか…?あなたがあの人を…」

目に涙を浮かべ悲しく微笑む栞…


一方「こんなことして、どうするつもりですか?」後藤に電話をする加瀬。寄付金詐欺のことを言っているのだろうか?それに答えず電話を切る後藤。大きなスーツケースを引いて、ペーパーカンパニーの一つがあるマンションの通路を歩いていた…


翌朝、池尻にあるマンションの駐車場で血を流し倒れている女性(栞だった!)が発見されたというニュースが流れる。直ぐに搬送されたが、まもなく病院で死亡を確認。全身を強く打っていることから、隣のビルから転落したとみられ、警察は事件と事故の両面で捜査を開始し、所持品から身元の特定を急いでいると報じられる…


ラストシーンにビックリ!

告訴したことでかなり辛い目に遭ってきたのだろう。自分と梨央を比べ、悲観するのは仕方ないかもしれないが、逆恨みはやめてと思った。余計惨めな気持ちになるだけだし、栞は知らないのだろうけど、梨央も梨央の家族も康介の被害者で、すごく苦しんできたのだから。それにしても栞の人生があまりにも悲し過ぎる…


◆疑問点◆

①康介を最初に刺したのは優だが、それで絶命したとは思えない。真犯人は別にいる?

②遺体遺棄は達雄一人でやったことなのか?協力者がいたのか?康介の事件には寮生が絡んでいるように思えてならない。

③達雄が亡くなった後、梨央の家を藤井が訪ねて来たのは何故?

④昭を殺害したのは誰?康介の事件の関係者?それとも梨央を守りたい人の犯行?

⑤寄付金詐欺は後藤一人でやったことなのか?予告で姿を消したとあったが、栞の死にも関係しているのか?スーツケースの中は栞だったとか?

⑥昭に5百万渡したのは後藤だったが、何の為に?


最終回が近づくにつれ、1話の大輝のナレーションのシーンが気になってきた。

「彼女の名前は真田梨央。その名が世間を騒がせる前の彼女の話をしようと思う…」

梨央の手に付いていた血は誰のものなのか?梨央が一番守りたい優に何かあったのではないかと不安…。




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