2020年2月11日火曜日

「テセウスの船」第4話のあらすじと感想:第2章・変わり果てた最悪の未来

第2章スタート!




平成元年に起きた『音臼小無差別殺人事件』

逮捕された元警察官・佐野文吾(鈴木亮平)は

死刑が確定した今も冤罪を訴えている。



文吾の次男・小野心(竹内涼真)は

31年間父を憎んで生きてきたが

亡き妻・由紀(上野樹里)の願いをきき

文吾と向き合う為に音臼村へ向かう。



事件が起きる前にタイムスリップした心は

文吾の家に身を寄せることになり

自分の家族が仲良くいつも笑っていること

文吾が世界で一番の父親だったことを知る…





令和2年2月18日

再び現代にタイムスリップした心。

急いで自宅に帰るが由紀や未来の物は何もなく

一人暮らしの部屋になっていた…



未来が変わり由紀が生きているかもしれないと

由紀の実家へ向かう。

丁度帰宅した由紀に声をかけられるが

彼女は心とは初対面のようだった。



週刊誌の記者である由紀は

音臼小事件を追っていた…

心が文吾の息子だと気づいた由紀は

自分の記事を読んで訪ねて来たと思い

マイクを向ける。



「被害者の中には事件の後遺症で

今も苦しんでいる方もいらっしゃいますが

未だに謝罪も説明もないことを

ご家族としてどうお考えでしょうか?

無責任だと思いませんか?」



話すことはないと立ち去る心…



“過去を変えた俺を待っていたのは

最悪の未来だった…

俺の家族が一番大切な人がまた一人

この世から消えた…”





宮城拘置所へ文吾の面会に行く心。

彼は心のことを覚えていた。

心に会えるのを楽しみに待っていたと…



心の姿が消え、村のみんなで探したが

自分は未来に帰ったと思っていたという。



あの後すぐ

金丸(ユースケ・サンタマリア)の遺体が

音臼岳の谷で発見され

捜査中の事故で処理されたが

自分を殺人犯にしない為の

重要な証拠を探しに行くと言っていたから

真犯人に殺されたと思ったと話す。



心が言っていたことが本当だと思い

何とかお楽しみ会を中止しようとしたが

何も出来ないまま当日を迎えてしまった。



用意された飲み物を全部捨て

水道水以外は飲まないように言って回ったが

事件は起こってしまったと。



心のノートを見た犯人が裏をかいて

会場に用意された『はっと汁』に

青酸カリを入れたのだ。

そして文吾の家から青酸カリが発見された…



「俺のせいだ。

俺が余計なことばっかりしたから

父さんを助けられないまま母さんと兄貴まで…」



心は悪くない。

むしろ心だけは自分の無実を信じてくれると

思っていたからここまで耐えてこれたという。



文吾の冤罪は絶対証明すると言う心に

もう再審請求をするつもりはないと答える。



全てがひっくり返るような

新しい証拠や証言が出ない限り

再審は無理だと弁護士から言われたのだ。



そして先日

鈴(貫地谷しほり)が面会にきたことを話す。

もう直ぐ子どもが生まれるという。



心のことを気にしていたから

会いに行ってくれと住所を渡す。



「ただ鈴はやっと自分の人生を

生きようとしているみたいなんだ。

だから…」



面会時間の終わりを告げられる。



「とにかくこれからは心さんにも

自分の人生を大切に生きていって欲しい。

それが俺の一番の願いだ。

生きてる内に会えて良かった」



絶対に諦めないと宣言する心…





教えられた鈴の住所を訪ねた心は

偶然通りかかった鈴と再会する。



心を施設に置き去りにしたことを謝る鈴…

少し顔を整形して名前も村田藍と変え

ひっそりと生きてきたのだ。



旦那が帰って来るからもう行くと言う鈴。

そこへ車椅子を押した老婆と青年が現れる。

彼女の夫とその母だった…



しかも何と車椅子の青年は加藤みきおで

母は木村さつき(麻生祐未)!

音臼小事件の後、養子として引き取ったのだ。



「もしかして

何処かでお会いしたことあります?」

とさつき。

初めてだと思うと答える心。



せっかくだから家に来てもらおうと言う

みきお(安藤政信)に

鈴は急いでいるみたいだからと

なぜか心を早く帰したい様子。



結局、家に寄ることになった心は

みきおから二人の馴れ初めを聞く。



リハビリの施設で出会い

励ましてもらったことで

自分は不幸ではないと思えるようになった。

今生きているのは藍のおかげだと話す。



そこへ何故か鈴から心の携帯に着信が…

仕事の電話だという心に

向こうの部屋を使っていいとみきお。



「もう帰って心。

もうこれ以上関わってはダメ」



部屋には小学校時代のクラス写真が

飾られていた。

さつきも写っている。



そこへみきおが入って来て

音臼小事件を知っているかと心に尋ねる。

あの事件に巻き込まれて死にかけたという。

後遺症で下半身不随になったのだ。



「佐野文吾だけは絶対に許さない…

みきおから自由と未来を奪ったくせに

今もぬけぬけと生きてるなんて

一刻も早く死刑にすべきだわ」


とさつき。

怖い…



外に出て鈴と二人で話す心。

みきおは自分の正体を全く知らないという。

顔も名前も変えて介護士をしていた時に

偶然出会ったのだ。



父のせいでずっと苦しんでいる彼を見て

プロポーズを断れなかったと。



「私に出来るのは償うことしかないから」



償いの為だけに好きでもないのに家族になって

それでいいのかと心。



後ろ指さされることも記者に追われることもない

あの事件とは関係のない別人として

穏やかに生きていられるからこれでいいのだと…



「そんなのイイ訳ないでしょ。

そこまで自分を追い込むことないよ。

二人で父さんの無実を証明しよう。

そうすれば自分の名前で堂々と生きていけるよ」



だが村田藍として新しい人生を生きていくから

心とも父とも二度と会わないと、決心は固い…



二人の様子をさつきが見ていた。

そして不気味なイラストが映しだされる…

誰が描いたもの?さつき?





音臼小事件の後

村は廃村になり誰も住んでいない。

当時の住人の行方もわからず

父の無実を証明する可能性は限りなく低い…



ネットを検索していた心は

被害者の集いの記事を見つける。

村の人たちが集まるなら

何か情報が得られるかもしれないと考え

由紀を呼び出し開催日を尋ねる。



加害者の息子がその会に行くつもりかと

驚く由紀。



父の冤罪を晴らす為に

新たな証拠や証言が必要だと訴える。



もしかしたら当時は真相を知っていても

何か事情があって言い出せなかったことも

丁寧に聞き出せば判決をひっくり返す

証拠が出てくる可能性もあると…



被害者は佐野を憎んでいるから

何をされるかわからないと反対する由紀。



覚悟の上だと言う心に


「わからない、どうしてそこまでするの?

ご家族には何の罪もないのに。

辛い人生、背負わされてきましたよね?

なのにどうしてそこまで

助けようとするのですか?」



姉に再会したことを話す心。

彼女の気持ちは自分も全く同じだったから

わかるが、もう逃げたくないと。



「上手くいかないことは全部父のせいにして

父を呪うような気持で生きてきました。


でもある人が言ってくれたんです。

俺の父親だから信じてみたいと」



由紀のことだ…



父に会いに行ったことも話す。


「父は俺が会いに来るのを

待っていてくれたんです。


そしてずっと信じていたと

言ってくれました。


だから俺も自分から逃げずに

父を信じようと思ったんです。


俺にとってはたった一人の父親だから。

どうかお願いします」



参加者の高齢化が進み今年が最後になると

被害者の集いの資料を渡す。

本来は関係者以外に場所も日時も教えないから

自分から聞いたことは言わないようにと…



「きっと素敵な人なんでしょうね。

その信じると言って下さった方」



「ええ。俺の一番大切な人です」





鈴の家にさつきが来ていた。

被害者の集いの日に送って欲しいと頼むが

みきおが行かないと聞くと

自分も止めると言い出す。





リビングに一人でいる鈴に

相談したいことがあるから会えないかと

心からメッセージが届く…



リビングの棚にはカメラが仕掛けられていた。

監視しているのはさつきだった…





喫茶店で会う鈴と心。

被害者の集いに行くと言う心を

危ないからやめるように諭すが…



さつきが行かないなら

自分と藍が姉弟だと知っている人はいない。

藍が佐野文吾の娘だということはバレない。

そう説得しても直ぐにバレて

また追いかけ回される生活にもどると鈴…



二人の会話をさつきが聞いていた…

そっと店から出て行くさつき。



「やっと見つけた居場所なんだよ。

名前も顔も変えて

好きでもない人と家族になって

やっと穏やかな生活を手に入れたの。

お願いだから邪魔しないで…」



「わかるよ、わかるけど

親子じゃん。家族じゃん。

父さん救えるの俺たちだけなんだよ」



「もうどうしようもないよ。

それが私たち家族の運命だったってこと」



席を立つ鈴…



「待ってよ、最後のチャンスなんだって。

父さん、見捨てるのかよ」



「じゃあ私の人生、どうしてくれるの?

もう連絡しないで」



店を出て行く…

文吾に面会した時のことを思い返す鈴。



「鈴が元気でいてくれたら

父さんそれだけでいい」



そう言って笑う文吾…




家に帰り、思い直した鈴は


「あの事件に関わるの

これでもう本当に最後にして」


心にメッセージを送る。




リビングを監視していたさつきは

集いに参加する仲間に電話を架ける。


「ホント許せないわよねー」


藍の写真を塗り潰しながら話すさつき…

ホント、怖い (-_-;)





被害者の集い、当日…

会場の扉の前に立ち尽くす心。

そこへ由紀が現れる。



こんな無謀な作戦は聞いたことがないから

見逃したら後悔すると思ったという。



心の姉は大丈夫なのかと心配する由紀に

結婚相手がこの事件の被害者だと話す。



彼は姉が犯人の娘だとは知らないが

この前、彼とその母に会ってしまったので

自分が息子だと知られると

姉の家族にもわかってしまうが

今日は二人とも来ないことを確認したという。



でも映像がネットに上がったりしたら

わかってしまうと由紀。



でも姉も父の為に覚悟をしてくれたから

姉の為にも父の冤罪を晴らすしかない、

父と姉と自分の当たり前の幸せの為に

やるしかないという。



扉を開けようとする心。

だがさつきがスピーチをする声が聞こえ…

姉の義理の母が来ていると由紀に話す。


「もう諦めるしか…

姉の幸せをぶち壊すのは俺には出来ない」




そして鈴に電話をして

会場にさつきが来ているから

今回は諦めると言う。



家族のことを思い返す鈴…


「行って、心。

お父さんの為に証言してくれる人

どうにか見つけて来てね」



心の言った通り

父の無実が晴らされれば

三人とも笑って暮らせるようになるから

それまでは今度は自分たちが頑張る番だと。




まもなく閉会になろうとしていたが

やはり動けない心…



「やめます。

姉がもがいて苦しんでやっと手に入れた居場所を

俺に奪う資格はないです。

姉が傷ついて一番悲しむのは父ですから」



だが、鈴の言葉を聞いた由紀は

一人会場へ入って行く。



「週刊実像の記者の岸田と言います。

少しだけお時間を下さい。

私は音臼小事件の取材をずっと続けています。


何故あの事件は起きたのか

その一番大切なことが

未だに明らかになっていないからです」



犯人として死刑を宣告された佐野は

今も無実を主張し続けている。

彼は本当に犯人なのだろうかと訴える。



犯人に決まっていると野次を飛ばす被害者たち…



由紀は彼について世の中には出ていない

当時の村の人たちの証言があると続ける。



『明るくて真面目な警官だった』


『昔から一緒に暮らしてきた村の人たちを

殺す理由が見つからない』


『奥さんの尻に敷かれていたけど

家族思いの男だった』



「まだまだあります。

裁判では明かされなかった真実が

絶対にないと言い切れるでしょうか?


彼の無実を信じて今も必死で

戦っている人もいるんです」



被害者たちからのブーイングは続く…



「佐野文吾氏は本当に犯人なのでしょうか?

もし仮に別の真犯人がいるとしたら

佐野文吾氏とそのご家族を

悪夢のような人生から

救い出すべきではないでしょうか?」



「人の人生を食い物にしやがって

このハイエナ記者!」



とうとう水をぶっかけられてしまう…

それでも続ける由紀。



「この会は今後もう開かれないと伺いました。

当時は事情があって言えなかった情報を

お持ちの方がいらしたら是非教えて下さい。

宜しくお願いします」



頭を下げる…




会場から出て来た由紀は心に向かって


「めっちゃ、怒られちゃったー」


明るく話す。



「本当に本当にありがとうございます」


深々と頭を下げる心。



その様子を見て舌打ちするさつき…





数日後、由紀から呼び出された心は

証言してくれるという人から

文吾の弁護士に手紙が届いたと聞く。



詳細はまだわからないが

かなり重要な内容らしい。





その頃、鈴の元にさつきから

話があるから今から出て来られないかと

メッセージが届く。



さつき鈴の様子を監視カメラで見ながら


「ウサギ並みのおバカさんね、あなたは!」


さつきの横にはあの青酸カリの瓶が…!




とにかく年をとったさつきが怖い。

やはり真犯人なのだろうか?

こんなに直ぐに犯人がわかるというのも

解せないし…



1話で頬に痣のある鈴と心が

すれ違うシーンがあり

その時、鈴はみきおの車椅子を押していた。

鈴の過去は痣以外には

変わらなかったということか?



由紀は心と一緒に

教職を頑張ったと言っていたが

過去から戻った時には記者になっていて

しかも心とは出会っていなかった。

なぜそこまで変わってしまう?



そもそもあの和子(榮倉奈々)が

子ども達と無理心中を図るとは思えない。

真犯人に殺されたのではないか?



もう過去にタイムスリップすることなく

現代で証拠を集め無罪を勝ち取るのか?

だとしたら和子と慎吾は戻らない…



これからどうなっていくのか

続きが待ち遠しくてたまらない。












テセウスの船 日曜21時~TBS

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