2016年3月11日金曜日

「わたしを離さないで」第8話の感想:友との別れ…解ける因縁、託されたのは最期の希望

水川あさみの演技、すごい迫力!


身体の一部を提供する為に創られ、

世間とは隔離された施設で育った者たち。

「提供」の先に待っているのは「解体」という名の死。


そんな残酷な運命とどう向き合っていくのかを描いたヒューマンドラマ。

暗く重い内容だが、感動的な作品である。



4つの臓器を一度に提供する美和(水川あさみ)の最後の願いは、

恭子(綾瀬はるか)と友彦(三浦春馬)の3人で

自分達が育った陽光学園に行くこと。



恭子にとって3人の間にある思い出は、

後味の悪い思い出の方が多い…



陽光は廃校になり、国が運営するホームになっていた。

ホームではまともな食事や教育もなく、

子供たちは言葉もなく表情も暗い。



偽善に満ちていると思っていた陽光は、

本当に良い施設だったことが改めてわかった。

自分たちが普通に喋り、笑えたのは陽光のおかげだったと気づき、

感謝する3人。



そして子供時代の恭子にそっくりな子供が!

無表情で喋らない。

遺伝子をコピーして作られた存在だから、

同じ顔がいても当たり前なのか…



別れ際に美和は、

友のことが好きだったわけではなく、

ひとりになるのが嫌で、2人を引き離したくて友をとったと告白。

2人に謝罪する。

そして2人で猶予を勝ち取ってと恵美子先生(麻生祐未)の住所を渡す。



本当に愛し合っている2人なら、

自由な時間がもらえるという噂が陽光にはあるのだ。



提供の日まで自分の部屋に泊まってと恭子にお願いする美和。

今回の提供で最後になるということが、皆わかっているので辛い。



最後の時…

「ずーっと恭子になりたかった。

可愛くて、絵が上手くて、勉強ができて、みんなに頼りにされていて。

でもなれなくて。恭子を自分のものにしようと思ったの。

だったら同じことじゃないかって。

こうして(恭子の腕を摑んで)いると、安心だった。

それだけで強くなれる気がした。

私は宝箱なんて要らなかった。

だって私の宝物は箱には入らないから。」



美和の宝物は恭子だったのだ (;_;)



これだけで、子どもの頃からの数々の嫌がらせも許してしまえそう (;_;)



提供の時が来て連れて行かれる美和。

恭子に「私を離さないで!」と泣き叫ぶ。



そんな美和の手をとり、

「私たちは天使だから。

困っている人に未来や希望、新しい人生を与えるの。

美和はそういう素晴らしいことをするの。

陽光の生徒たちは、その使命に誇りを持っている天使なの。

私ずっとそばにいるから、ついているから、やり遂げるの。」

と恭子。



そして第1話でそうしていたように、今回は友達を焼却する…

何て残酷なのだろう。



「私たちは崇高な使命を持った天使。

奪われる為に束の間の生を与えられた私たちに、

それ以外に納得できる言葉などないのだ。」

恭子のこの言葉が胸に突き刺さる。



そして今度は介護人として、友彦の元へ…

2人は猶予を勝ち取ることができるのだろうか。



今夜、陽光の謎が明かされる。

恭子と友彦が運命を超えることが出来るよう、祈るしかない。


わたしを離さないで  金曜22時  TBS


最期の時…3人の笑顔が悲しい





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