2017年12月28日木曜日

「明日の約束」最終回のあらすじと感想:辿り着いた死の意味…母に告げる決断

最終回、感動した!




高校のスクールカウンセラー

藍沢日向(井上真央)が

不登校の男子生徒

吉岡圭吾(遠藤健慎)の

突然の死の真相を究明していく

ヒューマンミステリー。




依願退職という形で学校を辞める

霧島(及川光博)。

そして圭吾に告白されたことを

黙っていたことのケジメをつける為

退職願を出す日向。




吉岡家では一人になった

真紀子(仲間由紀恵)が

圭吾の部屋で同じように

首をくくろうとしていた…



ドアフォンが鳴り

話したいことがあって来たと日向。

そして英美里(竹内愛紗)から頼まれたと

盗聴の音声レコーダーを渡す。



お線香をあげさせてもらうと

そこには正孝(近江谷太朗)と英美里宛の

封筒が置かれていた…。



そして真紀子の姿はなく

水槽の中にはレコーダーが。



圭吾の部屋へ行くと

真紀子がアルバムを見ていた。

ドアノブに掛けられたロープに気づき

「もしかして死のうと

思ってるんですか?この部屋で。」



「ええ。圭吾に直接聞こうと思って。

世間の皆さんが仰るように

死んだのは本当に私のせいなのか、

あの子が私を憎んでたいのかどうか、

同じ場所に行って知りたいんです。


耐えられませんから、

母親の私があの子の気持ちを

わからないなんて。

私は何を間違えたのでしょうか?」



短大を卒業し、直ぐにお見合い結婚。

社会経験のない自分は

夫にとって退屈な妻だったと思う。



23歳で圭吾を産んだ時

この子を守ること、

この子を幸せにすることが

自分の役割りだとわかった。



でも3年後に英美里を産んだ時、

もう自分が夢見た平和な家庭は

壊れていた…



夫は別の場所に安らぎを求め

それがとても悲しかった。



そんな時まだ幼い圭吾が

泣かないで、僕が守ってあげる

と言ってくれた。



それからの自分にとって

圭吾が人生の全てになった…



こういう風に育って欲しい。

好きな色も仲良くするお友達も

全て私が決めてあげたい。



「理想的な何一つ間違いのない人生を

歩ませてあげたい。」



どんだけ?

そんなに自信があるのか?

それほど自分は正しいのか?

恐ろしい…(-。-; 



「愛していたんですね、

誰よりも圭吾くんのことを。」



世の中の他の親は

間違えたりしないのか?

どうやって正しい親のなり方を

学んだのか?



友だち、居なかったのかな…



「正しいのかどうか

悩み続けるしかないのだと思います」



例えそれが愛情だとしても

親の思い込みや決めつけは

子どもにとって辛い。

愛情だってわかるから

心がどんどん縛られていく。



そして母・尚子(手塚理美)のことを

話す…

「だから私は高校生の時に

母にいなくなって欲しいと

思ったんです。

どうしても自由になりたかった。」



神社の階段を駆け上がった時

足がもつれ、

落ちそうになった自分を庇い

手に障害が残った母。



「結局、私はそれまでよりも強く

母に心を掴まれただけでした。

…私と違って圭吾くんは

自分がいなくなることを選んだんです

…明日か来るのが怖いと言って。」



亡くなる前日の体育館で

何故そう思うのか尋ねたら

「変わらないから。

変わったとしても、多分…」



彼がどんな思いでそう答えたのかは

わからない。

そしてその後、告白され断ったことも

話す…



「あなたのせいで圭吾が…」

詰め寄ってくる。



また人のせい (-。-; 

この人はずっとそうやって

生きてきたのだろう。



「それでも構いません。

それで吉岡さんが

生きようと思うなら。」



あの時、自分の答え方が違ったら

何かが変わったかもしれない。



ただハッキリしているのは

彼の心の苦しみを汲み取って

あげられなかったということ。



自由になりたい、

今日とは違う明日がきて欲しい。



「私と同じ気持ちだったかもしれない 

のに何も出来なかった

ごめんなさい。」



「あの子の苦しみを…私が、

私があの子を…」



ようやく認めたか (-。-;



「圭吾くんは誰のことも責めずに

亡くなりました。

だからきっと彼はお母さんのせい

なんて言いません。

あなたがそう思わない限りは。」



圭吾のことを何もわかってなかったと

泣き出す真紀子。



母として何て辛いことだろう (;_;)





「潮時だったんでしょうね。」

圭吾の一件で学校側も

生徒間のトラブルに神経質になり

自分の教育方針を貫くのは

難しい状況だったと霧島。



「気に入らない生徒や保護者に

罰を与えるのは

本当に霧島先生が望んでいる

教育方針なのですか?」



あれだけ熱心に情報を集めていれば、

気づくのは嫌なところばかりでないと

思うと日向。



「前の学校での出来事で…」



僕の人格の問題で

過去の出来事を言い訳にして

自分を正当化するつもりはない。


そして告白の件を今さら生徒に

暴露しようとは思わないし

日向は辞めることはないのではと…



「もう決めたことですから…」




英美里から家に戻ったと

連絡があったと希美香(山口まゆ)。



あの日、日向が呼んだのだ。

直ぐに飛んできた英美里。

やはり正孝は来ない…



自分が傍にいるから大丈夫だと、

ずっと無視されてきたのに…

やはり母を愛しているのだろう。



希美香も母・麗美(青山倫子)に

会ってきたと…

「いいお母さんじゃなくて

ごめんなさい。」

ちゃんと謝ってくれて嬉しかったと。



もちろん大翔(金子大地)の

交際申し込みも受けた…

前に進めて本当に良かった (#^.^#)




和彦(工藤阿須加)からちゃんと話して

お別れがしたいと連絡が入る…

会社を辞めて医学部を受験することに

決めたそう…



「辛い思いをさせてごめん。」


「一緒に居た時間が楽しかったのは

本当だよ。」


「楽しいと思って貰えるように

努力していたから。」



愛される為には努力が必要だと思う、

それが例え親子でも。

まだ兄のことが許せない。

そういう気持ちを乗り越える為にも

兄が出来なかったことをする。



「私も乗り越えないと。」


「その時はまた会えるかな?」


「うん。」




その夜、家を出て行くと尚子に話す。

相談もなくいきなり何なのか

困らせて楽しいかと怒り出す…



「あんた、そんなにママのことが

嫌いなの?」


「嫌いじゃないよ、

だから辛いんじゃない。」



子どもの時からの思いを

やっと吐き出す。

優しくしてくれることもあったから

もしかしたら何かのきっかけで

普通の親子になれるんじゃないかと

どこかで信じたかった…



「ママが普通じゃないって言うの?

ママはね、いっつもいっつも

あんたの為を思って」


「もう要らない。

そんな自分勝手な押し付けの愛情、

もう要らない。

距離を置いて、

もし出来たらいつか謝って欲しい。

ひと言謝ってくれれば

少しだけ心が軽くなると思う。」



「何を謝るのよ、

何を謝らなくちゃいけないのよ!

だったら好きにすればいいじゃない。

あんたなんかもう二度と

顔も見たくない!」



怖い (ー ー;) 



嫌いなら嫌いとちゃんと言って

出て行きなさいと…



「言わない。

自分を産んでくれた人を

嫌いになるのは

自分を嫌いになることと同じだから」



そうだろうか?

感謝は忘れてはいけないけど

違う人間なのだから仕方ないと思う。



“あの人に対してずっと

言いたかったことをやっと言えた。


正直もっと早く言えば良かったと思う

…私にとっても、あの人にとっても。


でも時間はかかったけど

やっと言えたんだ” 




香澄(佐久間由衣)の面会に行く日向。

圭吾のクラスメイト4人が代表して

お線香をあげに行ったことを聞き



「何か全部終わった気がするね。

結局、何で死んだのかも、

誰が一番悪かったのかも

わからなかった。」



…死ぬ前の日に圭吾が言った

「明日がくるのが怖い」って言葉、

もう死ぬって決めていたから、

自分のいない明日がくるのが

怖かったのではないか



「自分がいなくなった世界で

みんながどうなるのか

怖かったんじゃないかな。


あいつ優しいし。

もしそうなら、ぶん殴ってやりたい。

だったら死ぬなよって思うもん。」



次の行き先が決まったら

遊びに行くから教えて欲しいと。

香澄もいい大人に出会えて

良かったと思う。




二学期の終業式…

取材の為に小嶋(青柳翔)も参列。



霧島の挨拶は非常に簡単で

アッサリしたもの。

続いて日向…

挨拶をし、圭吾の死について

自分の気持ちを話しだす。



圭吾が亡くなってから

沢山の人と話して

その悩みに触れてきた。



「吉岡くんが死を選んだのは

自分のせいではないかと悩む人たち、

どうして死んだのか知りたいと

願う人たち。


吉岡くんと関わった私たちは

この先もそれぞれの罪悪感を

消すことは出来ません。」



あの時ああしていたら、

もしもこう言っていたら、

そういった後悔や悲しみを抱え続けて

いくしかないと思っている。



でもその上で、

私がこの出来事の中で今一番

許せないと思っている人がいます、

それは亡くなった吉岡圭吾くんです。



ザワつく生徒たち…



「何故なら私は

吉岡くんに生きて欲しかったし、

生きる為にもっと助けを求めて

欲しかったからです」



亡くなった人を否定的に語るのは

よくないとわかっているし、

酷い発言だと思う。


でも私は、今、生きてる人の為に

言いたいんです。

自殺という行為が辛い現実から

逃げる為の手段だと思って欲しくない

…もしかしたらこの中にも

死んで楽になりたいと思うような

悩みを抱えている人が

いるかもしれない。



悩みや苦しみを抱えながらも

生きている、

死を選ばずに生きているということは

誇りに思うべきだということを

忘れないで欲しい。



「私は吉岡くんに

生きることを選んで欲しいと

伝えたかった。



生きて逃げる勇気をもって欲しかった

…人生には辛いことや

生きることが苦しくなる程の出来事が

あるかもしれない。



でもその時は、生きて逃げることを

第一に考えて下さい。


…辛かったら逃げて下さい。

生きることから逃げさえしなければ、

生きていれば、人はやり直せるから。

自分を大事にして下さい。


例え幸せが約束された

明日ではなかったとしても、

明日も生きているということが

何より大切なんだと信じて下さい。」




…「中々の演説でしたね。」

声を掛けてくる小嶋。

意地の悪い人間が聞いたら

自殺した奴が悪いのかと怒りそうだが

今さら炎上させることもないので

穏便な記事にしておくと…



悪いではなく、許せないと言ったのに

マスコミって怖い。



霧島も日向の発言は間違ってないと

思うとフォローする。



自ら命を絶つくらい

辛かったのだろうが

残された者たちは

後悔や自責の念に縛られて

生きていくのだ…。




海岸で真紀子に缶コーヒーを渡す

英美里。

やっと顔を見て

「ありがとう」と言ってくれる。

英美里のことを考えると

生きていてくれて本当に良かった。





空っぽになった日向の部屋で

残された「明日の約束」を開く尚子。



そこには17年越しに書いた返事が

記されていた。



“私は大きくなっても

お母さんの娘です。

でもずっとお母さんの為だけに

生きることは出来ません。


腕にケガをさせて

本当にごめんなさい。

守ってくれて嬉しかった。


「明日の約束」

私は、私のために生きていきます”



どういう気持ちでこれを読んだのか…

「日向はね、飛んでちゃった。」

と文鳥に優しい顔で語りかけたので

怒ってないのかな…



後味が悪く

どうなることかと思ったが

最終回には感動した。



真紀子も尚子も母親をやり直すことが

出来るのだろう…



真紀子は特に英美里という

まだ中学生がいるのだから

今度は間違わないで欲しい。



彼女に心を開いて語れる友達、

人の言葉を素直に聞ける心、

それがあったら良かったのだろう。



子育ては、動物と同じ

愛情を注ぎ、自立できるように

していくものだと思う。



悩んだり迷ったり

家族や友人、周りの人の助けを借りて

自分もまた成長し

親になっていくものかと思う。



重いテーマだったけど

いい影響があったドラマなのでは…


明日の約束 フジテレビ


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