2017年11月4日土曜日

「陸王」第2話の感想:執念で完成させろ!想いは金に勝てる?

爽やかなしつこさに感動!



池井戸潤の原作を「半沢直樹」

「下町ロケット」でお馴染みの

八津弘幸が脚本。



足袋作りの老舗が会社の存続を賭けて

ランニングシューズの開発に挑戦する

お得意の企業再生ストーリー。




創業100年、老舗足袋屋「こはぜ屋」

四代目社長・宮沢紘一(役所広司)は

メインバンクである埼玉中央銀行の

坂本(風間俊介)から

新規事業を始めるよう勧められ

足袋づくりの技術を活かした

ランニングシューズ『陸王』の開発を

スタート。



しかし、ソールの耐久性という

大きな壁にぶつかっていた。

スポーツショップ経営者でランニング

インストラクターの有村(光石研)の

アイディアで、矯正用として

ダイワ食品陸上部の茂木(竹内涼真)に

託すが…



「実績」と「新しいソール」が

必要だと判断した紘一は

坂本から渡されたシルクレイという

繭から作った特殊素材を思い出し

有村に相談。

軽さと強度に太鼓判を押される (^^♪ 



しかし飯山産業は2年前に倒産。

開発者で特許所有の飯山晴之(寺尾聰)

社長は行方不明だった。



あけみ(阿川佐和子)の提案で

飯山を探すことに決めた紘一たち。




その頃、膝を痛めた茂木は

新しいフォームに切り替える為の

練習に励んでいたが

上手くいかず焦っていた。



そこへ紘一から手紙が届く…

『陸王』は地面を掴む独特の感覚、

従来にはない軽さと履き心地、

怪我をしにくい構造を追及して作った

人間本来の走り方であるミッドフット

着地走法を実現できるシューズで

「是非一度試してみて下さい。

履けばわかって頂ける筈と

信じております。」と書かれていた。



だが、アトランティスシューズとの

契約がある以上、履いて走る訳には

いかないと、試さないまま…。




一方、いくら探しても飯山の行方は

わからず…。

倒産した後、夜逃げ同然に姿を消して

いたのだ。



自己破産して法的に処理されても

迷惑を被った人間は沢山いるわけで

恨みをかうこともあるのだ。



通常、会社が倒産すれば特許も

第三者にとられてしまうが

シルクレイに価値がないと債権者が

判断した為、死蔵特許として

飯山の元に残っているのだ。



1円にもならなかった物が少しでも

お金になるなら、話に乗ってくれる

のではと安田(内村遥)。



しかし大番頭の富島(志賀廣太郎)は

高い特許使用料を払う余裕はないと

釘を刺す。



銀行の提言を断ったことで

目の敵にされ、

これ以上業績が悪化すれば

次の融資は受けられないというのだ。




そこへ坂本から飯山が見つかったと

連絡が入る。

支店は変わっても『チーム陸王』で

あることは変わらないと坂本♪



ようやく飯山と会えた紘一だが

特許使用料は年間5千万 (゚o゚;;

ランニングシューズでは払えないと

相手にしてもらえない。



坂本が製品ごとに何%という

ロイヤリティーを提案するが

それでは困ると。



更に特許を使用する為の設備投資に

1億かかるというのだ (゚o゚;;



「それが出せないんだったら諦めな。

無理しない方がいい。

会社が倒産するっていうのは  

地獄だぞ。」



倒産後の法的整理は終わっているが

その後落ち着いているか尋ねる坂本。



銀行にお金を借りるのに特許所有者の

現状は必ず聞かれるので

信用できる人間かどうか証明する為に

ある程度のことを知っておかなければ

ならないのだと紘一。



「銀行ね…

俺のことを信用してないのは

お前だろ。」



手強い (-。-;



妻・素子(キムラ緑子)と隠れるように

アパート暮らしをしているのは

実際に嫌がらせを受けていたからだ。




相変わらず新しいフォームに慣れない

茂木に、アトランティスの

シューフィッター村野(市川右團次)は

ソールを5ミリ薄くすることを

提案する。



その方が速く長く故障することなく

走れるという。



『陸王』を思い出すが

近い内に試作品を持って来ると村野。



しかし走れないサラブレットは

駄馬以下だと村野の要望を却下する

営業部長の小原(ピエール瀧)。




紘一たちはシルクレイに代わる素材を

探すが見つからない。

有村も大学の研究室で分析して

もらった結果、これ以上の素材はない

という。



腹を決めた紘一は再び飯山の元へ…

そこで『シカゴケミカル』の人間に

送られる姿を目にし

挨拶だけして帰るが…。



開発中のヨットの部材に使用する為

年間5千万の使用料を提示していた。



迷惑をかけた人にも借りが返せ

堂々と胸を張って生きていけると

喜ぶ飯山夫婦。



坂本から全米No1の化学メーカーだと

聞かされた紘一は

太刀打ちできないと落胆する…



紘一の娘・茜(上白石萌音)は大学受験に

向けてやりたいことがわからず悩み、

どこからも内定がもらえない息子

大地(山崎賢人)は技術職に就くことを

諦め始めていた。



「上手くいかないのはお前の中に

迷いがあるからじゃないのか?」

と紘一。



自分の学んだことを活かした

遣り甲斐のある仕事に就きたいと

思っていたが

面接の度にキツイことを言われ

何十社も落とされている内に忘れたと

大地。



「世の中から自分が全否定されてる

気がして

何とか見返さなきゃと焦って。


そういう気持ち、親父にはわかる?」



その言葉を聞いた紘一は

再び飯山に会いに行く。



「ウチの会社、見に来ませんか?」

そうすれば自分たちのことをもっと

わかってもらえる

特許を任せられる会社だと

信用してもらえると思うと。



信用して欲しければ『金』だと飯山。



「気が変わったら連絡して下さい。」


「こ汚い足袋屋なんかに

誰が行くかよ!」(^_^;)



大地の言葉を聞いて飯山も

倒産してキツイことが重なる内に

何か変わってしまったのではないかと

考えたのだ。



少しでも昔のことを思い出して

もらえたらと思い、誘ったと

チームのみんなに話す紘一。



すると商品化の目処がたたないなら

直ぐに止めるべきだと富島。

相変わらず反対らしい (ー ー;)




とうとうアトランティスの

スポンサードから外される茂木。

しかしまだ『陸王』は試さない…。




再び工場を見に来ないかと誘いに行く

紘一。

一度だけでいいからとパンプレットを

渡す。



『こはぜ屋』の外観に自分の工場を

重ねたのか

立ち去る紘一に声をかける飯山。



紘一が着ている半纏を褒め

「ちょっとだけだぞ。」(#^.^#)




翌日工場見学に訪れる飯山…

何故か富島と眼を飛ばし合う (^_^;)



ランニングシューズ開発に至った

経緯などを話し、作業場へ。



「ひでえな、ここは。

婆さんばっかりじゃないか。」

と相変わらず口が悪い。



でも昔やっていたことを思い出し

嬉しそう。



最後に『陸王』の失敗作の山を見せ


「飯山さんの会社も

同じだったのではないでしょうか…」



何度も失敗を繰り返し

血の滲むような思いでシルクレイを

完成させたのだろうと。



それが実用化されず死蔵特許に

なってしまった。



そうやって生み出したもので

ひと山当てたいと思うのは

当然のこと。

こはぜ屋の将来を守る為に『陸王』を

開発して売ろうとしている自分たちと

同じだと。



「違うのは

飯山さんは完成させたってことです。


誰も考えつかなかったことを

成し遂げた。


そういう努力は小ズルイ人間や

性根の座ってない奴には出来ない。


私は飯山さんを信用します。」



そして必ずヒットさせるから

特許使用の件をもう一度考えて欲しい

と頭を下げる。



今日はいいものを見せてもらった。

思ったよりいい仕事をしていることも

わかったが、背に腹は代えられない。

頑張ってくれと言い残し

帰っていく飯山。



ずっと見ていた大地は紘一に

「あのオッサンさ、

嬉しかったんじゃない?


少なくとも親父に必要だと

言ってもらえてさ。」



誰からも必要とされないのは

結構キツイと。




ライバルの毛塚(佐野岳)が

アトランティスのスポンサードを

受けたことで、益々焦る茂木。



ゆっくり確実に新しいフォームを

身に付けろという村野に

「これ以上置いていかれるわけには

いかないんだよ!」



様子を見ていた監督の城戸(音尾琢真)は

「今だに箱根五校を毛塚と

競い合った時の自分でいるつもりか?


レースにも出られないくせに

何様のつもりだ?」



怪我をしたのも全部自分自身の責任。  

それがマラソン選手だと。



「半腱様筋の損傷はランナーに

とっては致命傷だ。もう終わりさ。」



でもそこから這い上がる方法が

一つあると。

それは村野が言っている

ミッドフット着地。



「今までの自分を全部捨てて

生まれ変わるしかない。


それが出来なければ

お前は本当にここまでだ。…

這い上がれ、茂木!」



愛の鞭を感じた。

茂木の肩を何も言わず二度叩く

村野にも。




その夜『シカゴケミカル』から

特許使用を断られる飯山。



一度倒産した人間は信用出来ない、

ふさわしくないという理由だった。



公園でワンカップを飲む飯山へ

紘一から電話が…



「今日はありがとうございました。

もしよろしければ

又いつでも来て下さい。


シルクレイのことは残念ですが

飯山さんの持っている経験や知識を

色々教えて頂きたいんです。


私も必ず『陸王』を完成してみせます。

飯山さんは私の目標です。」



本当にしつこい奴だと飯山。

しかし翌日、工場の跡地へ紘一を

連れて行く。



シルクレイ製造機を格安で

貸してくれるというのだ。



「シルクレイの特許をあんたに

使ってもらうことにした。」



紘一の熱意がとうとう

彼を動かしたのだ (^^)v 



『シカゴケミカル』に見放されたこと

を正直に話し

シルクレイを活かすことが出来るのは

もう紘一たちしかいないと。



「但し条件が一つだけある。

俺もあんたのプロジェクトに

参加させてくれ。」



シルクレイを作った時のことを

思い出したというのだ。



「あんたにも味合わせてやるよ。

あの興奮を。」




そして同じ頃『陸王』を試す茂木。

いい感じなのだろう

走る茂木に笑顔が…




紘一の嫌味のない爽やかなしつこさを

みて、諦めないことの大切さを

あらためて感じた。



銀行や大企業の冷たさも…。



そして人間にとって必要とされること

信頼されることはとても重要なこと。

それには先ず自分が人を必要とし

信じることが大事なのだ。



新メンバーを迎えたチーム陸王♪ 

ソールは手に入った、次は実績だ!


陸王 日曜21時 TBS


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